地すべり危険箇所を確認 県市と合同で 伊賀署
地すべり防止区域に指定されている三重県伊賀市の東条地区で5月15日、出水期を前に伊賀署や県市など防災関係機関の12人が排水施設やせきを設置した危険箇所を確認した。
この付近では、1953(昭和28)年8月の東近畿大水害によって農地や家屋、鉄道施設に大きな被害が出た。この災害をきっかけに坂之下と外山、東条、西条、土橋、山神、大谷の7地区が地すべり防止区域(広さは約429万平方メートル)に指定され、対策事業を進めてきた。
この日確認したのは約50メートル離れた民家に流れ込む土砂をため込む堰堤(えんてい)などの施設で、地元の「府中地すべり防止対策事業委員会」(中林弘之委員長)が重なる谷筋など地形的な特徴について説明した。地すべり防止区域の各地区では毎年7月の「海の日」に一斉避難訓練を実施している。
清水浩之署長は「これから梅雨、台風などの出水期となる。災害はいつどこで発生するか予測不可能な部分があるが、平素から災害の危険個所について情報共有し、有事の際には県や市など関係機関との連携を図りたい」と話した。