猫と暮らすのに向いていない『相性の悪い動物』3選 互いに与える悪影響や思わぬトラブルの危険性まで
1.ハムスター
1つ目に紹介したいのは、ハムスターなどの小型のげっ歯類です。同じ仲間には、モルモットやデグー、チンチラなどがいます。
みなさんもご承知のように、もともと猫は、大昔から小型のげっ歯類を捕食対象としてきました。飼い主さんにとってかわいいペットであっても、愛猫目線では、栄養と水分を確保できる「獲物」に過ぎません。
たとえケージのなかにいるハムスターでも、いったん愛猫の狩猟本能に火がつけば、猫パンチを繰り出したり、勢い余って飛びかかったりする恐れもあります。
ハムスターの立場になると、まさに獰猛なハンターが迫っているわけで、恐怖にさらされ、まったく生きた心地がしません。非常にストレスフルな状況です。何かの拍子にケージが開いてしまうと、それこそ悲しい結末を迎えてしまいます。
愛猫とハムスターなどの小型げっ歯類を同居させたいなら、子猫の頃から共に暮らし、存在に慣れてもらうことが先決です。成猫の場合は、げっ歯類の安全面を優先するためにも、別室での飼育が望まれます。
もし実際に愛猫と暮らしている家庭にハムスターを迎え入れたとしても、捕食者と被捕食者という両者の関係性を忘れずに、飼い主さんは、十分な安全対策を心がけるようにしてください。
2.セキセイインコ
2つ目のNG動物は、セキセイインコなどの小鳥です。他にも、文鳥やジュウシマツ、カナリアなどがペットとして人気を集めています。
上記の小鳥たちも、小型のげっ歯類と同様に、捕食対象であり、猫本来の野性を目覚めさせてしまいます。おもちゃ遊びのときを見てもわかるように、猫は、小鳥のように素早く動く存在に目がありません。
たとえば、同じ部屋でケージに入れて、セキセイインコを飼っている状況では、その動きや鳴き声をきっかけに、狩りのモードになった愛猫が突然、襲うことも十分にありえます。
不幸なことに、襲撃時の転倒でケージの扉が開き、外に出てしまうと、野生の世界と同じで、セキセイインコの運命は突如、サバイバルの場に投げ出されます。そして、逃げ回るセキセイインコに、愛猫はますますハンター欲を掻き立てられ…。
愛すべき生き物をわざわざ危険にさらす必要はありません。あえて「飼わない」という選択も賢明な判断だと言えます。
3.金魚
最後の3つ目は、金魚などの観賞魚です。金魚鉢や水槽のなかで優雅に泳ぐ魚たちは、何かとストレスの多い私たち人間の気持ちを和ませてくれます。ただ、猫と暮らす際には、一定の対策と注意が不可欠です。
金魚との同居生活で最も危険なのは、愛猫のイタズラです。猫は不規則的な動きに興味を持つ習性があり、水槽越しの金魚の泳ぎについつい注目してしまいます。
観賞しているだけなら良いのですが、ハンターのスイッチが入ると、とたんに金魚への「蛮行」が始まります。水槽を叩いたり、なかに手を突っ込もうとしたり、最悪の場合は、捕まえて口に入れてしまうこともあるかもしれません。
大切に育てた「ランチュウ」(別名、金魚の王様)が愛猫に捕食される場面など、飼い主さんは絶対に見たくないはずです。
猫と金魚が共生するポイントは、「水槽をフタで覆う」、「安定した土台に水槽を設置する(転倒防止のため)」、「愛猫とは別の部屋で飼う(部屋に入れない)」などの取り組みです。
ちなみに、愛猫のイタズラによって、万が一、金魚鉢や水槽が倒れてしまうと、ケガや感電事故の可能性もあります。愛猫、金魚の快適な暮らしのためにも、飼い主さんは上記の安全策を講じてみてください。
まとめ
猫を飼い始めると、他の動物も迎え入れたいと願う飼い主さんもいるかもしれません。
今回は、そんな飼い主さんのために、同居後のトラブルを防ぐべく、猫との暮らしに不適切な動物を3種紹介しました。
「ハムスターなどの小型げっ歯類」や「セキセイインコなどの小鳥類」は、猫の捕食対象となり、過剰なストレスを与える可能性もあるので、避けたほうが良いでしょう。
「金魚などの観賞魚」に関しては、水槽の転倒防止対策を講じたり、愛猫と別室で飼ったり、状況に応じた対策が欠かせません。
他の動物をいっしょに飼いたいと望むなら、まずは、希望する動物と猫との基本的な相性を見極めてから、選ぶようにしてみてください。
