35歳、事務職の《リアル貯金額》。もうすぐ子どもが2人に。年収が低くてもできることは?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな総資産額を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【35歳 女性】
【貯蓄額】35歳、女性の場合
プロフィール
35歳、女性
一般事務職、年収440万円
夫(35歳、会社員)、子(4歳)と3人暮らし
【相談内容】子どもがもう1人産まれます。iDeCoを始めたほうがいい?
「子どもが小学生になるまでは勤務時間を増やせず、収入が少ないです。これから子どもがもう1人産まれ、家を購入する予定もあります。現在やっているNISAに入れるお金を減らして、idecoを始めたり学資保険に加入したりした方がいいですか?」
現在の資産額の水準は?
質問者さんと同年代である30代2人以上世帯の貯金額は、平均が601万円・中央値が150万円です。
質問者さんの資産額は約3,562万円で、これは平均貯金額の約5.9倍、中央値の約23.7倍となります。
*……参考https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari2021-/2023/23bunruif001.html
子どもの教育費を考えたNISA・iDeCo・学資保険の使い分け方は?
質問者さんは、お子さんがもう1人増える予定とのことで、これからの資産形成についてお考えなのですね。
NISA・iDeCo・学資保険それぞれの特徴を踏まえ、どれがニーズに合うかを見ていきましょう。
メリットのあるNISAは活用し続けるのが◎
NISAは投資で得た利益が非課税になるため、子育て世代にも非常に人気のある制度です。
特に、いつでも売却でき、必要に応じていつでも現金化が可能な点が教育資金準備に適していると言えます。
NISAに積み立てるスタイルは、柔軟性を保ちつつ資産を増やす手段として今後も続けると良いでしょう。
iDeCoは老後資金対策として考えて
もし、産まれてくるお子さんのための資金形成を考えているなら、iDeCoは少し使いにくい選択肢です。
iDeCoは老後資金として非常に優れた制度。
積み立てた金額が所得控除の対象になるため節税効果がありますが、基本的に60歳までお金を引き出すことができません。
そのため、教育費や家族の急な出費に備えた資金に適しているとは言えないでしょう。
学資保険も一つの選択肢
学資保険は、子どもの教育資金を目的とした貯蓄型の保険。
定期的に積み立てることで、満期時に学費として使える資金を準備できるのが特徴です。
一般的には入学前や教育費がかさむタイミングで受け取りが可能なプランが多いので、計画的に教育費を準備する方法として検討する価値があります。
ただし、利回りはそれほど高くないため、投資ではなく貯蓄の一環として考えると良いでしょう。
まとめ
・質問者さんの貯金額は、平均貯金額の約5.9倍、中央値の約23.7倍です。
・NISAは教育資金準備に活用する場合にメリットが大きい制度です。
・iDeCoは60歳までお金を引き出せないので、教育資金準備に適しているとは言えません。
・学資保険は計画的に教育費を準備する方法として価値がありますが、利回りはそれほど高くありません。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。