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静岡県で全国初の取り組み 2日間バス無料 県内の全小学生17万8000人対象

Shizuoka

静岡県内を運行する路線バス

■12月7、8日の2日間 全県規模で無料デー

静岡県や県バス協会などは、県内全ての小学生を対象に運賃を無料にするイベントを開催する。実施するのは12月7日と8日の2日間。全県規模の無料デーは全国初の取り組みになるという。

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無料となる路線は、しずてつジャストラインや遠州鉄道、東海バスや伊豆箱根バスなど県内の乗り合いバス事業者と市町自主運行バスの路線。高速バス路線や一部路線は対象外となる。

11月頃に小学校を通じて、県内17万8000人の児童にリーフレットが配布される。そのリーフレットをバス降車時に乗務員に提示すると、運賃が無料になる。イベント期間中は何度でも無料で乗車できるという。

今回の取り組みの背景には、バス利用の減少と運転手不足がある。利用者は新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込み、感染が落ち着いてからも客足が回復していない。

■バスの運転手不足は深刻 2024年問題が拍車

バスの運転手不足も深刻で、路線の維持が難しくなっている。時間外労働規制の強化で人手不足が加速すると言われる「2024年問題」の影響も大きい。実際、7月に静岡市で開催された安倍川花火大会や日本平まつりではシャトルバスの運行が中止または減便されている。

厚生労働省の調査によると、運転手の平均年齢は53.0歳で、全産業の平均43.4歳を大きく上回っている。イベントを通じて、小学生のうちからバスやバスの運転手に親しみや興味を持ってもらい、課題解決につなげる狙いがある。

小学生の運賃を無料にするイベントは昨年11月、今回のイベントに協力している静岡鉄道が先駆けて開催した。静岡市内の小学生約3万2000人を対象に、11月18日から26日までの土日祝日のうち1日に限り、静鉄電車と静鉄ジャストラインの路線バスを自由に乗り降りできる「1日フリー乗車券」を配布した。

車を運転しない人にとってバスは必要不可欠な交通手段となる。二酸化炭素排出量の削減も期待できる。全国初となる取り組みで、社会への問題提起と課題解決のきっかけにつなげる。

(SHIZUOKA Life編集部)

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