国内外で活動する幅広い世代のアーティスト約30名が集結!「開館30周年記念展 日常のコレオ」が8月23日~11月24日、清澄白河『東京都現代美術館』で開催
アーティスト、鑑賞者とともに、現代美術を通してこれからの社会を多角的に思考するプラットフォームの構築を目指す、「開館30周年記念展 日常のコレオ」が2025年8月23日(土)~11月24日(月・休)、東京都江東区の『東京都現代美術館』で開催される。TOP画像=ジョナタス・デ・アンドラーデ《Jogos Dirigidos (Directed Games)》2019年。
それぞれの“日常”を内外から見つめ、見えてくるものとは
タイトルに含まれる「コレオ=コレオグラフィー(振付)」には、“制度や慣習、社会的規範によって規定される言動と、そうした管理や統御に対する批評的な応答”と“日常を自らの内外から異化し、新たな場と生き方を創出する実践”の両方が、指し示されているという。
家庭(ジェンダー規範に基づく)にはじまり、美術館のような制度的な空間、またムンバイや沖縄などの都市空間にいたるまで、異なる場所での人々の営みや身振りに着目する本展。
作品を通して、人々が日常を織りなす場所に内在する“文化的、政治的、経済的な諸力の相互作用”を掘り下げ、社会構造に組み込まれた“見えない暴力や抑圧の力学”を可視化し、その影響を浮き彫りにする。それとともにそこに生きる人々の経験や記憶、切望にも光を当てていくものとなる。
広報担当者は、「開館30周年を記念し、アジアを中心に15を超える国と地域を拠点に活動するアーティスト約30名/組が一堂に会する国際展です。作品展示のみならず、鑑賞者の参加と対話を伴うパフォーマンスやワークショップも数多く展開しますので、ウェブサイトを確認の上、展示とあわせてお楽しみいただきたいです」と見どころを語る。
「日常」の粋を問いただすパフォーマンスの数々
期間中は、美術館が位置する深川・木場を取り上げたパフォーマンスや東京近郊の移民コミュニティーに関する参加型作品など、新作が多数発表される。
8月23日(土)~11月24日(月・祝)はトランスフィールドスタジオによる新作ツアーパフォーマンス、8月29日(金)は台湾を拠点に活動するFAMEMEによる新作関連パフォーマンスが行われるなど、多彩なアーティストによるパフォーマンスやワークショップが展開されるので、HPにて確認したい。
アーティストと鑑賞者がさまざまなかたちで集い、視点を共有する絶好の機会となりそうだ。
開催概要
「開館30周年記念展 日常のコレオ」
開催期間:2025年8月23日(土)~11月24日(月・休)
開催時間:10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)※8・9月の金曜は21:00まで開館
休館日:月(ただし9月15日・10月13日・11月3日・24日は開館)、9月16日(火)・10月14日(火)・11月4日(火)
会場:東京都現代美術館 企画展示室1F/B2ホワイエほか(東京都江東区三好4-1-1)
アクセス:地下鉄半蔵門線清澄白河駅から徒歩9分・地下鉄大江戸線清澄白河駅から徒歩13分
入場料:一般2100円、大学生・専門学校生・65歳以上1100円、中学・高校生500円、ツインチケット3500円
※小学生以下無料。
※9月13日(土)・14日(日)は中高生・専門学校生・大学生は無料。
【問い合わせ先】
東京都現代美術館☏03-5245-4111
公式HP https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/30th-Anniversary/
取材・文=前田真紀 画像提供=東京都現代美術館
前田真紀
ライター
『散歩の達人』『JR時刻表』ほか雑誌・Webで旅・グルメ・イベントなどさまざまなテーマで取材・執筆。10年以上住んだ栃木県那須塩原界隈のおいしいものや作家さんなどを紹介するブログ「那須・塩原いいとこ、みっけ」を運営。美術に興味があり、美術評論家で東京藝術大学教授・布施英利氏の「布施アカデミア」受講4年目に突入。