【散歩プレイリスト】トリプルファイヤー・吉田靖直~いろんな散歩
音楽好きは散歩好き。……ということで、各ジャンルで活躍中の音楽の“達人”たちに、「散歩」のイメージにぴったりの楽曲をセレクトしてもらいました。いつもと違う音楽さんぽを楽しみましょう♪今回はロックバンド「トリプルファイヤー」のボーカル・吉田靖直さんの散歩プレイリスト「いろんな散歩」をご紹介します。
吉田靖直
ミュージシャン
ロックバンド「トリプルファイヤー」のボーカル。文筆などの活動もやる。大喜利イベントやドラマや『タモリ倶楽部』に出たことも時々ある。『散歩の達人』での連載をまとめた著書『ここに来るまで忘れてた。』(交通新聞社)が発売中。
「Walkin’」フィッシュマンズ
まさに散歩の歌。散歩のことを考えるときまずこの曲を思い出す。
「Sports & Wine」Ben Folds Five
何かが起こりそうな気分になり駆け出したくなる。散歩のはじめの方に聴くとテンションが上がっていつもより遠くまで歩けそう。
「February」bloodthirsty butchers
大学生時代の雪が積もった日、この歌を聴きながら歩いて帰っていたら情景とマッチしすぎて泣きたくなった。雪が積もっているときの散歩で聴くといいと思う。
「Good More」S.L.A.C.K.
会社員時代、朝に会社の最寄り駅から会社まで歩くときに聴いて「チルだなあ」などと思い、苦しさが少し緩和されていたが、仕事を辞めたくもなる、そんな曲。
「ドアをノックするのは誰だ?」小沢健二
なんとなく冬の散歩に合いそうだと思っていたが、「寒い冬にダッフルコート着た君と原宿あたり風を切って歩いてる」という歌詞があるからそう感じただけなのかもしれない。
「Since I Left You」The Avalanches
冬から春に移行する時期の散歩で聴くと多幸感で泣いてしまいそうな曲。
「散歩のための散歩」TOMOVSKY
何かの目的ために散歩するのではなく散歩自体を楽しめという、禅の教えのような曲。なかなか自分にはできないが、そうありたいと思う。
「In This World」Moby
海外旅行に行ったとき、夜にホテルを抜け出して都会を歩きながらこの曲を聴きたい。
「GIRL AT THE BUS STOP」シャムキャッツ
リバーブっぽい音像が春のモヤっとした空気に合う。春の暖かめの日の散歩におすすめ。
「Spin」Floorplan
散歩のときにミニマルテクノを聴いて瞑想的な境地に達し、「いつの間にこんな遠くまで歩いていたんだ」とハッとする経験をしたい。
吉田靖直の「散歩と音楽」とは?
Q.1 散歩はしますか?
たまにします。
Q.2 散歩をするのはどんなときですか?
煮詰まったときや、なんとなく動きたくなったとき。
Q.3 好きな街や道はありますか?
太い道路の歩道よりは、車が来なさそうな細い道を歩きたい。静かで楽だから。
Q.4 プレイリストのコンセプトを教えてください!
歩きながら聴いていた曲を思い出そうとすると、いくつかの曲はその時の状況もセットになって思い出されます。季節や場所など、それぞれの状況に合いそうな曲を想像して選びました。
構成=さんたつ編集部
『散歩の達人』2025年10月号より
吉田靖直
ロックアーティスト、文筆家
1987年、香川県生まれ。早稲田大学在学中に結成したトリプルファイヤーのボーカル。著書に『ここに来るまで忘れてた。』(交通新聞社)『持ってこなかった男』(双葉社)がある。https://triplefirefirefire.tumblr.com/