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入場者1万人目祝う、四日市市立博物館の「かがくいひろしの世界展」

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1万人目の入場となった水谷秋斗さん(中央)の家族のみなさん。左は森市長、右は廣瀬教育長

 三重県四日市市の「そらんぼ四日市」(四日市市立博物館)で開催中の特別展「日本中の子どもたちを笑顔にした絵本作家 かがくいひろしの世界展」の入場者が5月10日、1万人を超え、ちょうど1万人目になった小学生と家族に記念品が贈られるセレモニーがあった。4月12日の初日から約1カ月での達成で、博物館では人気の高い催しになっているという。展示は6月1日まで。

 1万人目になったのは、市立笹川小学校3年生の水谷秋斗さん(8)。弟の郁登さん(4)、母の渚さん(41)、祖母の佳澄さん(67)との4人でやってきた。自宅には「だるまさん」シリーズなど、かがくいさんの絵本が幾冊もあるといい、秋斗さんは中でも「がまんのケーキ」が好きだという。佳澄さんは絵本の読み聞かせ活動に参加しており、かがくいさんの作品は子どもたちにも人気が高いそうだ。

 会場入り口でのセレモニーには森智広市長、廣瀬琢也教育長も出席し、森市長は「会期のほぼ真ん中で1万人と、多くの方に来て頂いています。かがくいさんの人となりや作品ができる過程なども知ることができる内容。ぜひ、多くの人に見て頂きたい」とあいさつした。

 かがくいさん(加岳井広、1955年~2009年)は東京都出身で、東京学芸大学教育学部を卒業し、特別支援学校の美術教師をしながら、人形劇活動や造形活動をしていたが、50歳の時に「おもちのきもち」で講談社絵本新人賞を受賞して作家にデビューした。すい臓がんのため2009年に54歳で亡くり、わずか4年の活動期間だったが、代表作「だるまさん」シリーズなどのベストセラーを含む絵本16作品などを発表した。

 展示では、かがくいさんの絵本の原画や、教員時代に描いていたデッサンなどのほか、仕事場の様子が分かる資料、これからの作品になるはずだった幾つかの構想やスケッチを残したノートなども見ることができる。

たくさんの作品や資料が展示された会場

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