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超豪華なヒーローアニメ『TO BE HERO X』爆誕! プロデューサーズが語る制作秘話は?

PASH!

4月から毎週日曜日9時30分に放送している『TO BE HERO X』。

本作は『時光代理人 -LINK CLICK-』や『天官賜福』で注目を集めるHaolin(リ・ハオリン)監督が手掛けることでも話題の、新しいヒーローアニメだ。

10人のメインヒーローの物語がオムニバス形式で展開し、キャストもスタッフもとんでもなく豪華な布陣。スケールの大きなこの作品について、アニプレックスのプロデューサーにお話をうかがった。

(座談会全編は、月刊『PASH!』5月号に掲載)


TO BE HERO X

フジテレビほかにて、毎週日曜日9時半~放送、各種配信サイトでも配信中

©bilibili/BeDream, Aniplex

アニプレックス・プロデューサーズ座談会

ーーー中山信宏×高階 誠×孫 宗楨

10人全員が主人公となる、ヒーローの鍵は「信頼値」

日本ならではの“声”と“音”で作品をパワーアップ!

――まず簡単に、本作におけるみなさんの具体的な職域を教えてください。

中山 僕はプロジェクト全体を見る立場で、現場は基本的にふたりがずっと回してくれています。主に日本語吹き替え版でのローカライズや、アメリカの「Crunchyroll」(編集部注:クランチロール。ソニー傘下である動画配信サービス)をはじめ海外プラットフォームでのライセンスアウトなどを高階が、劇伴の発注や言語に伴う問題が発生するところは孫が、それぞれ担当しています。

――みなさんが本作に感じた魅力を教えてください。

中山 コンセプトムービーの段階で、Xの戦闘シーンを2Dと3Dを融合させた映像を用いながら描かれていたのが、エポックメイキングというか、こんな手法もあったんだ!と感じたんですよね。あれは監督のビジュアルセンスから来ているところだなと。シナリオは監督おひとりで書かれているわけではないものの、最終的にトータルコーディネートをされているわけなので、特にキャラクター性やビジュアル面、ヒーロー像にHaolin監督が手掛ける作品ならではの面白さが見えますね。お話の内容や展開からも、監督は「ヒーローモノってこうだよね」と僕らが抱くイメージとは、違うものを出される方なのだなと感じました。ダークなアメコミやアンチヒーローテイストも入っていて、そこにインスパイアもされているとは思うのですが、決してそれだけではなく、監督のフィルターを通すとこうなるのねと。

高階 エピソードごとに制作スタジオが違うのも面白いですよね。加えて本作では各ヒーローごとに主人公級のキャストを配役し、お話に挙がっているようにメインテーマとは別にヒーローごとに担当の作曲家さんが付いているところも非常に豪華です。物語の魅力としては、やっぱりオムニバス形式でメインとなるヒーロー10人全員が主人公というところでしょうか。

孫 しかもヒーローモノでありつつ、独自の世界観設定があるんです。というのも、この世界では支持される信頼の数、すなわち「信頼値」によって、ヒーローの強さや能力が変化します。これを逆手に取って、SNSで偽情報を流すことで強さを作ることもできるわけで、そういう構造は現代の世の中らしいなと感じました。とにかく、従来のヒーローモノとは違うなと。

――本作の目玉のひとつであるキャスティングは、どのように決定されましたか?

高階 bilibiliサイドのイメージやリクエストも踏まえつつ、キャスティングは日本側で決めていきました。本作はオーディションなしで配役を提案し、bilibiliとも相談しながら最終的にオファーさせていただきました。ここは弊社の宣伝チームや各セクションの意見も入って、かなり詰めましたね。当初はこれだけのキャスト陣が揃うとは思いませんでした。

中山 ヒーロー全員が主人公という作品なので、キャストも横並びで全員主人公感のある方にお願いしたかったんです。ブレーキを踏んでいる場合じゃないから、と。これも各所調整を頑張ってくれた音響会社のおかげです。結果的に見事スケジュールが噛み合い、奇跡のようなメンバーに集まってもらうことができました。僕らの運は、ここで全部使ってしまったのでは?という気がします(笑)。

――澤野さんが手掛けるメインテーマ『JEOPARDY』の制作エピソードも教えてください。

孫 澤野さんへの発注は、かなり具体的で明確でした。作品を代表する曲として、また「普通の人でも“ヒーローになりたい”と渇望する叫びを表現したい」と、監督が思うヒーロー像を盛り込んだ曲…というオーダーがされています。それを澤野さんなりの解釈で、カッコいい曲に仕上げていただけたかなと。

――最後に今後の期待を込めて、メッセージをお願いします!

中山 まずアニメーションとして非常に面白い作品であるのはもちろんのこと、ビジュアル面やヒーロー観にHaolin監督ワールドが存分に表れていて、日本アニメとはまた違う新鮮な感覚が味わえます。世の中には幅広いヒーロー像がありますが、監督が考えるヒーローはこれだ!と、全身全霊をもって作り上げていらっしゃることが伝わってくる作品です。僕たちは音楽面で少しお手伝いもしつつ、日本のみなさんにそれをお届けするべく動いていますし、全世界に向けて発信するだけの価値がある仕上がりだと感じています。10人のヒーローそれぞれに個性がありますので、信頼を寄せられる推しのヒーローを見つけていただいて、毎週楽しみにご覧いただけましたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いします!


ランキングのTOPに君臨するヒーローは?

X

瞬く間にトップに君臨した圧倒的ヒーロー。すべてが謎に包まれている。彼が指を鳴らすたび、変化が起こる光景も印象的。

そのほかのTOPランカーのヒーローたち


クイーン

何においても卓越した能力を持つ、女性ヒーローの代表格。世界に秩序をもたらすことを目指すその精神は、まさしくヒーローらしいと言える。


梁龍(りょうりゅう)

ヒーローながら粗暴な言動が見られる一匹狼。不屈の闘志を宿し、打たれ強さにおいては右に出る者がいない。

黙殺(もくさつ)

名は体を表すとおり、静寂に包まれた暗殺者。マスクで顔を隠しているが、その下は端正な顔立ちで人気が高い。

リトルジョニー

マスコット的な愛嬌で人々の心を掴む、人獣一体のヒーローコンビ。その絆は深く、凶暴化したビッグジョニーは相方にしか止められない。

ロリ

可愛らしいピンクのバトルスーツで戦う少女。その姿からは一見意外に思われる、メカニック分野での才能と熱い正義心を持っている。

ラッキーシアン

並外れた幸運に恵まれるシンガーソングライター。天性の歌声で人々を魅了し、ミュージシャンとしても絶大な人気。

トラ

史上最速でトップ10入りを果たしたヒーロー“犬”。義理人情に厚いハードボイルドな性分。

魂電(こんでん)

長きに渡り支持されてきたレジェンドヒーロー。特に彼が繰り出す「電光斬」は、目にした人々を昂揚させる超高速奥義。

ナイス

“Mr.パーフェクト”と称されるように、人々がイメージする完璧なヒーローを体現している。バレリーノを想起させる華麗な身のこなしも魅力的。

■放送情報■

ON AIR:フジテレビほかにて、毎週日曜日9時半~、各種配信サイトでも配信中

©bilibili/BeDream, Aniplex

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