【じゃがいも】の発芽を抑える<意外な食べ物>知ってる?管理栄養士直伝の保存術
じゃがいもが安くて大量に買ったものの、使う前に芽が出てしまい捨ててしまった経験はありませんか?じゃがいもの芽は毒性があるため取り除く必要があることはよく知られていますが、実は上手に保存すれば発芽を抑制できるんです!今回は、じゃがいものおすすめの保存方法についてご紹介します。
【画像】管理栄養士おすすめのじゃがいもの保存方法を写真でチェック
芽が出たじゃがいもは食べられる?
じゃがいもの芽には「ソラニン」や「チャコニン」という毒性が含まれているため食べられません。
食べると嘔吐や下痢、発熱、頭痛、腹痛、めまいなどの中毒症状がでる可能性があります。
しかし、毒性が含まれている部分はじゃがいもの芽や緑色の皮の部分がほとんどなので、芽が出たじゃがいもでも以下の点に気を付ければ食べることができます。
・芽だけでなくその周りも十分に取り除く
・皮が緑色の場合、緑色の部分がなくなるまで厚めにむく
・苦みやえぐみを感じたら食べるのをやめる
ソラニンやチャコニンは加熱しても分解されにくいため、心配な場合は一緒に調理した食材も含めて食べないようにしましょう。
芽が出たじゃがいもも食べられますが、味や食感は悪くなっています。
美味しく食べるためにも、発芽させないよう保存を工夫してみましょう。
じゃがいもの保存方法
じゃがいもは、長期間光にあたったり傷がついたりすると、毒素が増えるといわれています。
そのため、じゃがいもは光が当たらない、涼しく風通しのいいところで保管しましょう。
光が弱くても長期間あたると毒素が増える可能性があるため、新聞紙に包みポリ袋などに入れて保管するか、できるだけ真っ暗な場所で保管しましょう。
POINT
じゃがいもは冷蔵庫で保管すると糖分が増えるため、揚げる・焼くなどの高温の調理方法ではアクリルアミドという発がん性物質が作られやすくなります。
保存は常温がおすすめですが、20℃以上で発芽や腐敗がしやすくなるため、夏場など気温が高い時期は野菜室で保管しましょう。
その場合は、煮込み料理や蒸し料理など比較的温度が高くならない調理方法がおすすめです。
りんごと一緒に保管すると発芽しにくい!?
りんごは「エチレン」を多く含む果物でエチレンガスとして空気中に放出しています。
エチレンにはじゃがいもの発芽抑制効果があることが報告されており、じゃがいもとりんごを一緒に袋に入れておくことで発芽しにくくなるといわれています。
大量のじゃがいもがある場合は、じゃがいも30個にりんご1個の割合がおすすめです。
じゃがいもは賢く保存で長持ちさせよう♪
安くて大量に買ったじゃがいも。芽が出て捨ててしまうのはもったいないですよね。じゃがいもは冷凍すると食感が悪くなるため冷凍保存は不向きなんです。しかし常温保存でもちょっとした工夫で長持ちさせられますよ。
今回ご紹介した「光を当てない」「風通しのいい冷暗所で」「りんごと一緒に」の3つのポイントを押さえて、最後まで美味しく食べきりましょう。
◆ライター / yuki
管理栄養士。
大学院修士課程修了後、薬局の管理栄養士として栄養指導や相談、栄養・運動講座、レシピ作成、健康食品や化粧品の販売などに携わる。
現在は2児の子育てをしながら在宅でフリーの管理栄養士として活動中。食や美容に関する記事の執筆や監修などを行っている。
薬膳にも興味があり、薬膳調整師の資格を取得。食を通じて健康な身体づくりをモットーに日々知識をアップデートしている。