箱根町 AIが周遊ルート提案 新興企業、観光協会が連携
箱根町の観光課題となっている交通渋滞解消に向け、AI技術で混雑を避けた旅行プランを提案するHP「はこタビ」(https://easy-hakotabi.com/)が12月9日に公開された。ベンチャー企業らの連携で革新的なサービスを創出する神奈川県の支援で生まれたものだ。
スマートフォンやPCで使用できるはこタビは、年齢層や興味、日程等を入力すると観光スポットなどを巡る「王道」「穴場」といったルートを複数提案してくれる。
同サイトは、観光産業に特化したデジタルサービスを展開する横浜市のベンチャー企業、(株)イージーエックスと(一財)箱根町観光協会(箱根DMO)の連携により開発されたもの。同社が有するデータ分析やAI技術と、箱根DMOが有する道路混雑予測データ、これまでに集約した観光客アンケートなどが活用されている。
満足度向上に期待
国内外の観光需要が急速に回復する中、箱根町は訪問客超過による住民生活や観光満足度の低下が懸念される「オーバーツーリズム」が課題となっている。箱根DMOは地域住民らと交通混雑解消に向けた取り組みなどを検討してきた。
箱根DMOの佐藤守専務理事は「(従来は)一人一人の趣向に合ったコースをカスタムして提案するのは難しかった。データベースがたまってきたので、生成AI分野と連携して観光客の周遊性、満足度向上につなげていければ」と話した。