“赤いじゅうたん”育み15年 小出川彼岸花団体に栄誉
遠藤・打戻・おおぞうの各彼岸花の会からなる「小出川彼岸花団体協議会」が先ごろ、(公社)日本河川協会から「河川功労者表彰」を受賞した。河川敷の清掃・美化活動のほか、大黒橋から寒川町青少年広場まで約3Kmに及ぶ堤防沿いに数百万株の彼岸花を植栽。草刈りも丁寧に行うなど、河川環境の保全と愛護活動を継続してきたことが評価された。
河川愛護や地域振興など、広く社会に貢献した団体・個人に贈られる表彰。3団体でつくる協議会は県土木から推薦され、受賞者に選ばれた。
16日には、遠藤彼岸花の会の宮治孝雄会長と打戻彼岸花の会の和田政行会長が、鈴木恒夫市長を表敬訪問。表彰状を見せながら喜びを報告した。
小出川は、県中央南部を流れる相模川水系の一級河川。ただ、かつては電化製品や自転車が川に投げ込まれるなど、不法投棄が深刻だった。頭を悩ませた住民らは2009年、同協議会を発足。ごみの撤去から始まり、水田近くにあった彼岸花の群生を徐々に拡大し、手入れも怠らなかった。ここ数年は、秋に”赤いじゅうたん”を敷き詰めたような花を観に市内外から約5万人が訪れる観光地へと変貌を遂げた。
現在会員は80人ほど在籍。高齢化が課題だが、和田会長は「近ごろは学生ボランティアも手伝うようになった」と顔をほころばせ、宮治会長は「美しい花を楽しみに待つ人がいる限り、活動を続けたい」と語った。
9月21日(土)には「彼岸花まつり」を開催予定。