【川崎市川崎区】ハルモニも叫ぶ ヘイトに「NO」ラップで訴え 約500人参加 川崎区でパレード
音楽やパレードを通して差別に「NO」の声を上げるイベント「かわさきともにフェス&ノーヘイトパレード」が9月28日、富士見公園(川崎区富士見)で開催された。市民約500人(主催者発表)が参加。パレードでは、川崎駅前までの約2Kmをラップ調のシュプレヒコールで反差別を訴えた。
今年7月の参院選で広がった排外主義に危機感を持つ市民有志が企画。パレードの出発地となった同公園では、アーティストによる音楽演奏が繰り広げられたほか、差別根絶に取り組む識者らがあいさつに立った。ジャーナリストの安田浩一さんは「川崎は色彩、音、さまざまな言語が溢れる豊かなまち。この風景を守り続けるためにきょうのフェスがある」と意義を強調。師岡康子弁護士は選挙ヘイトについて「民主主義の名の下で差別を広げている。卑怯で許してはいけない」と述べ、川崎市長選でも注視していこうと呼びかけた。
パレードでは、ラッパーらがサウンドカーに乗り込み、ヒップホップ調の音楽を流しながら「人種差別NO、NO、NO」「いろんなルーツYES、YES、YES」のコールで隊列をけん引。桜本の在日高齢者クラブトラヂの会のハルモニ(おばあさん)たちは音楽に合わせ腕を振って差別反対を叫んだ。
イベントに参加した50代の女性は「差別をなくさねばならない思いを強くした」と語った。
実行委員を務めたFUNIさん(42)は「ヘイトスピーチ自体がダメだと大人たちが本気で楽しみながら示したかった。ハルモニが最後まで参加してくれたのが嬉しかった」と述べた。