中野『スシバルパパ』は種類豊富な日本酒と料理人歴35年のパパの料理がYABAI!【DASH・チサコの 飲んだらYABAI!】
センダイガールズプロレスリング所属の女子プロレスラー、DASH・チサコ。パイプ椅子や脚立を使った“ハードコア”と呼ばれる試合形式を得意とし、その激しくも美しい闘いぶりで「ハードコアクイーン」の異名をほしいままにする。プライベートでは、無類の酒好き。ハイボールと老舗酒場をこよなく愛する彼女が足しげく通う、とっておきの酒場――今回は、中野の『スシバルパパ』をご紹介!
DASH・チサコ(だっしゅ・ちさこ)
1988年8月24日、宮城県仙台市生まれ。2006年7月9日、センダイガールズプロレスリング旗揚げ戦にて、対ダイナマイト・関西戦でデビュー。2015年、妹・仙台幸子とのタッグ「十文字姉妹」で4冠を獲得。2017年12月17日、PURE-J認定無差別級王座を獲得。2019年3月21日、DDTプロレスリングに参戦し、女性初のKO-D6人タッグ王者となる(パートナーは里村明衣子&橋本千紘)。松本浩代とのタッグ「令和アルテマパワーズ」でも活躍中。151cm、56kg。X:@dashchisako
日本酒のおいしさに目覚めた、小さくてかわいい店
前回、本当にたくさんの方に記事を読んでいただきました。ありがとうございます! ご紹介した曳舟の『三祐酒場』には、チサコファンの方が何人も訪れたそうです。中には北海道から来てくれた方もいるとか。もはやチサコフリーク!(笑) 今回もイチオシの酒場をご紹介しますね。
ハイボールが大好きで、基本的にいつもハイボールばかり飲むのですが、最近、日本酒のおいしさに目覚めました。おいしい肴に合わせて日本酒を飲んで「うまーい!」と思うようになったのは、2024年1月に上京してから。きっかけになったのが、今回ご紹介する中野の『スシバルパパ』です。
初めて来たのは1年前くらい。アジャコング選手とシングルマッチをしてけがをしていたときです。ハードコアで思いっきりやり合ったら、靭帯を伸ばしてしまい……。2023年はけが続きだったので、『スシバルパパ』のおいしいお酒と料理にはかなり癒やされました。
カウンター5席、テーブル8席、計13席のこぢんまりとしたお店。本当に小さなお店なので、大将ともお客さんともすぐに仲良くなっちゃいます! というか、仲良くならざるを得ない(笑)。
大将の愛称は、ご想像通り「パパ」。昔勤めていたお店の頃からパパと呼ばれていて、そのままお店の名前にしちゃったそうです。茨城県出身のパパは、茨城なまりがとってもかわいいんです。いつもニコニコしていて、わたしが泥酔したときも、ニコニコ笑顔で「なにやってるんですか~」とやんわり突っ込まれました(笑)。
日本酒も料理もおいしすぎてYABAI!
パパは茨城県出身なので『スシバルパパ』は茨城の日本酒を特に多く揃えています。今回飲んだのは「来福」。いつもはお寿司やお刺し身に合うように辛口の日本酒が多いのですが、この来福はイチゴ味でフルーティー。ほんのり甘くて、とってもおいしい! 今回も飲みすぎちゃう予感、ムンムン……。
日本酒は常時12種類で、なくなったら入れ替えるそう。なかなか手に入らないお酒もたくさんあります。パパに「このお酒に合うおつまみなんですか?」と聞けば、そのお酒にぴったりのおつまみを出してくれますよ!
この日のお通しは「冷やしおでん」。トマトは茨城のうめだ農園というところで採れた、あま~いトマト。アスパラは北海道産でめちゃくちゃおいしい! スーパーで買う野菜とは全く違います(当たり前か……)。昆布出汁が染み染み~♪
「わらびのお浸し」もおいしすぎて、YABAI!(私の決め台詞です♪) ワラビってもっと茶色っぽいイメージなんですが、ゆでると茶色になるそうです。本来、下処理をちゃんとすればゆでる必要はないそう。『スシバルパパ』のわらびは鮮やかな緑色。さすが!
毎回、必ず頼むのは「さし盛」。その日に仕入れたお魚なので、毎日替わります。今日はインドマグロの中トロ、カンパチ、平目の昆布締め、真蛸、赤貝。とっても新鮮で、プリっとしてます! しかも分厚くて、食べ応え抜群♪
焼き魚もとってもおいしいんです。今日は「銀だら西京焼」を頼みました。そしてなんと「ほや味噌漬け」も。ホヤ大好きなんですけど、普通は刺し身とか酢の物ですよね? 味噌漬けは初めて食べましたが、めちゃウマ……。ホヤ本来の苦味はありながらも、こだわり味噌の風味がたまりません。これもYABAI!
続いては「うるいのおひたし」。私、うるいも大好きなんですよね。ネバネバで歯ごたえがあって、本当にYABAI……おいしすぎて語彙力を失います(「元からないじゃん」って言わないで)。
「ぶり大根」もいつも頼みます。今はぶりが1年中取れて、いつでもぶり大根が食べられるけど“春ぶり”はおいしいですね~。今日はぶりカマでした。とっても柔らかくて、パクパクいっちゃいました。
「豚角煮」が嫌いな人、いないですよね? パパはホンワカしてるのに、本当に料理が上手。高校を卒業してすぐ寿司職人になって、現在まで35年間も料理人を続けているそう。ちなみに寿司職人になった理由は「食べることが好きだったから」。……意外と安易(笑)。
ここで日本酒をおかわり。大分県の「ちえびじん」にしてみました。シュワシュワかつ濁っていて、女性が大好きなやつ。あれ、今日は取材なので日本酒は飲まないつもりが……おいしすぎて止まりません!(※編集部注:ハイボールもガンガン飲んでいます)。
『スシバルパパ』の日本酒はすべて1合。気づいたら8合も飲んでしまったことがあり、そのときはさすがに……多くは書かないでおきます(笑)。
締めに「トロタク巻」の登場です。トロといぶりがっこのハーモニーが……超絶YABAIです! 私、ここでは握り寿司食べないんですよね。その心は……巻物がおいしすぎるから(単純)。でも握り寿司も絶対おいしいと思うので、みなさんぜひ食べてみてくださいね。
絶対に「また来たい」と思える店
東京の生活にもだいぶ慣れてきました。仲のいいレスラーと飲みに行く機会も増えて、毎日楽しいです。仲のいいレスラーと言っても、松本浩代、安納サオリ、水波綾、優宇とか、決まったメンバーなんですけどね。広く浅くよりも、狭く深く付き合うタイプです。
そう言えば、仙台時代に脚をけがしたとき、松葉杖をつきながら国分町で飲んだことがありました。松本、水波と一緒だったんですけど、雨が降ってきて「滑るから危ない」と言われて、おんぶされて飲み歩いたなぁ(笑)。
先日、パパと一緒に両国国技館で相撲を観ました。私と友人は力士の出待ちをしに行ったので、パパを1人にしてしまい……パパは相撲が初めてだったのに、ぼっち観戦! すっかりネタにされてます(笑)。その節は本当にごめんなさい!
パパは元々、男子プロレスが好きだったのですが、仙女の大会にも来てくれるようになって、いまは「女子プロレスのほうが面白いかも」と言ってくれています。お店に仙女のポスターも貼ってくれて、応援してもらってます!
『スシバルパパ』は、一度来たら絶対に「また来たい」と思えるお店。ぜひかわいいパパに会いに行ってみてくださいね~♪
スシバルパパ
住所:東京都中野区中野5-49-3 昭和新道商店街/営業時間:16:00~24:00/定休日:不定/アクセス:JR中央線・地下鉄東西線中野駅から徒歩6分
構成・撮影=尾崎ムギ子