熟年離婚をした妻たちに聞いた!一番大変だったこと #1「取り上げられ困って…」
年を取ってから経験する熟年離婚も、それ以外の離婚のケースと同じく「決まってから」が大変です。
住む場所にお金のことなど、配偶者なしで生きていく自分を成り立たせるのは本当にエネルギーを使います。
熟年離婚の場合は、年齢の高さや仕事の状況などもあり、その後の生活については本当に悩む人が多いのが現実。
熟年離婚を経験した妻たちに、何が一番大変だったのかを聞きました。
「自分のことばかり優先してろくに家族を大切にしない元夫とは、ずっと仮面夫婦状態でした。
離婚を決めたのは、家事もしないくせに『俺の金があって生活できている』とふんぞり返る姿に本当に嫌気がさしたからで、子どもたちも夫に懐いてはいなかったですね。
『この子たちが無事に就職したら離婚を』と考えていたので、正社員の仕事は何としてでも続けようと思い、少しずつへそくりのようなものも貯めていました。
次女の就職が決まり、もういいかと思い離婚を切り出したら、元夫はOKはしたものの揉めたのが財産分与。貯金や生命保険の返戻金などを折半するのを元夫は嫌がり、『離婚を言い出したのに図々しい』と、はした金みたいなもので私を追い出そうとしていましたね。
仕方なく弁護士に相談して、『法律で決まっているから』と結果を伝えて詰めたら、渋々折半を承諾しました。偉そうな人間って、自分より強い肩書きや権威のある人間の言葉には弱いんですよね。
これで離婚できると思っていたら、『クルマは俺の名義だから置いていけ』と言われてびっくり。名義はそうだけど、今までずっと私が通勤や買い物用に乗っていたもので、取り上げられたら途端に生活に困ります。
『名義を変えればいいじゃない』と抵抗しましたが、『今まで税金を払ってきたのは俺だから』と元夫は譲らず、これでこじれたら離婚が遠ざかると思い、仕方なくキーを渡す約束をしました。
離婚したら実家に戻るつもりで手配も整えていて、子どもたちにも離婚することを伝えて『わかった』と言われていたのに、こんなことでつまずくなんて、元夫が憎かったですね。
家を出る前にクルマを購入せねばならず、余計な出費になったのと離婚が遅れたのと、本当に大変でした。
でも、元夫が税金を払っていたクルマなんて、返して正解だったのかもとすっきりした今は思っています」(50代/人事)
配偶者から切り出された離婚が気に入らず、財産分与で嫌がらせのようなことをする人は実際にいます。
名義と使ったお金を盾に生活に必須の足を取り上げられるのは、本当に悔しいですよね。
でも、結婚生活の痕跡が残るようなものは、いっそのこと手放してしまうのも自分のためかもしれません。
(ハピママ*/弘田 香)