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米粉の魅力に目覚める。ことこの「米粉ベーグル」【福岡県宗像市】

フクリパ

米粉の魅力に目覚める。ことこの「米粉ベーグル」【福岡県宗像市】

福岡で10年以上パンブログを続け、2020年には城南区別府にパン喫茶をオープンさせた「pantiki」さん。毎日をリープアップしてくれる福岡のパンを、「ひとぱん入魂」の気持ちで1つずつご紹介いただくこちらの連載。76回目の今回は、福岡県宗像市東郷にある、ことこの「米粉ベーグル」です。

空前のパンブームとか言われている、今の世の中ですが。

美容や健康の面からは、グルテンフリーとか、アレルギーとか、いろいろね、言われちゃうこともある小麦製品たち。

 

そんな中、ジワジワと脚光を浴びつつあるのが、米粉パンです。

でも今はまさに令和の米騒動真っ只中。

お米の方が貴重品になっておりますけども、少し前に、小麦粉の値段が爆上がりしている、というニュースが駆け回ったころは、次世代を担うパンとして、メディア等にも数多く取り上げられておりました。

 

「どこか美味しい米粉パンを売っているお店はありませんか?」

 

自称パンオタク故に、そう聞かれることも多いのですが、私自身そんなに、米粉パンというものを食べたことがありません。

 

やっぱり小麦の方が好きなんですよね、

不思議と。

 

米粉のパンや焼き菓子が美味しくないとは、全く思っておりません。

ただひとつ、これが要因かな?と思っているのは『香り』です。

パン屋さんに入った時の、いや、お店の側を通っただけでも漂ってくる、あの香り。

その場の空気を全部吸い込んでしまいたい!と思うほど、

あの『パンの焼ける香り』、香ばしい香りが好きです、幸せな気持ちになります。

 

あの香りは、やはり小麦ならではのようですね、米粉のお店に行っても、漂ってくるのは香ばしさとはやや違う「ご飯が炊けたときのような」香り。

 

そちらの方が好き、という方も勿論いらっしゃると思いますが、筆者的には『小麦が焼ける香り』はどんなアロマや香水よりも五臓六腑に沁み渡ると言いますか、、、

 

とにかく、DNA的に響くイメージ(大袈裟!?)なのです。

 

 

そんな筆者の米粉パンへの印象を覆す、

いや、米粉はこうやって使うといいんだな、米粉パンの方向性を熟考し見極めていらっしゃるな、と感ぜざるを得ないお店と出会いました。

 

 

宗像市にあります『ことこ』さん。

イートインではハンバーグやお魚の定食ランチも頂けるカフェで、テイクアウトで米粉のパンやお菓子の販売もなさっています。

 

なんとこちら、神社の境内にあるのです!

メイン通りからも見える看板は、摩利支神社、と矢印だけ書いてあり、ほんとうにこちらかな、、、と不安になりながらソロソロと進んで行くと、、、

 

あった!ありました!

と言いますか、建物よりも入店待ちの皆様の列でわかりました笑

 

平日のランチタイムに伺いましたが、オープン直前の時間だったのもあり、10名以上はいらっしゃったかな、、、?これが週末ともなれば、ランチは予約必須かもしれませんね。

 

麹、米粉、ベーグル、、、あと、こちらの名物であろう「せいろ蒸し」とかね。

 

しかも古民家で、、、

いやー、、、これはもう、現代の女子が熱狂するワードをこれでもかー!と捉えまくったコンセプトとラインナップですよ。(実際、その日イートインされていたのは9割9分女性で、男性はその旦那様と思しき方がおひとり、でした)

 

ちなみに、米粉のベーグルやスイーツは、ことこさんで作られておりますが、そのほかの販売されているパンは、宮若市にある姉妹店『豆米』さんで焼かれたものを提供されていらっしゃるそうです。

 

【豆米】
Instagram:@mamekomekomekopan

 

 

さぁ、いざランチをいただこう!もちろんこちらの名物とも言える、せいろ蒸しで頂ける米粉のベーグルをー!

 

と、意気込んでいたのですが、いやもう魅力的過ぎるでしょう、麹ハンバーグというワード(筆者は挽き肉メニュー好き)。

 

ベーグルは持ち帰れるしなぁ、、、と

あっという間に心が揺らぎ、この日はハンバーグを頂きました、、、笑

 

 

 

 

ツヤッツヤで、ムッチムチの米粉ベーグル

ですがこれは、ひとパン入魂コラムです!勿論ベーグルレポートの方をさせて頂きます!

 

帰宅してから、せいろ蒸しのベーグルを再現すべく、お店推奨の(せいろをお持ちでない方は)ベーグルを霧吹き等で、じゅうぶんに湿らせてからラップで包み、レンジで数十秒、というのを実行。

 

レンジでパンを温める時は、米粉パンに限らず、筆者は、加熱し過ぎないように、慎重に見守っております。

加熱し過ぎて、縮んで、ムギューッとした『だんご』にならないように、慎重に慎重に、、、

 

果たして見事に(自画自賛)蒸された感のあるそれは、ツヤッツヤで、ムッチムチで。小麦のパンの『モチモチ』とは違う種類の、密度感のある噛み応えがありました。

 

 

小麦のパンのモチモチ、は

あくまでも筆者の感覚で言いますと「高加水ゆえ」のものが多い印象で。

加える水が多いから。つまりは、粉の密度としては薄く。故に食べ応えがある、腹持ちが良い、とは逆方向にあるものという認識が強いです。口溶け重視というか。

 

小麦のパンの粉密度が高いものは、ミッチリ、ミシミシ!としたライ麦100%のパンや全粒粉100%のカンパーニュ等が浮かびますね。あくまでも、個人的な感想ですが。

 

 

そして、今回の米粉のムチムチ!は、

さすがご飯。蒸されたことで「おこわ」的な噛み応えと、満足感、満腹感があります、きめ細やかな米粉ならではの密度と、腹持ちのよさ!

 

モチモチ食感をパンに求める方は、

今後米粉ベーグルをお試しになることを推奨致します。

いやほんとに。

 

そしてね、

筆者が米粉パン感じていた、物足りなさ、

そう、「香ばしさの欠如」。

 

これが、見事に、感じない。

香ばしさが、必要無い、じゃないですか?

だって蒸すんだから。焼かないんだから。

つまりは、

物足りない感じがゼロ!になるのです。

 

つまりは、つまりは。

、、、満足感しかない。(ハマる)

 

同日購入した、

米粉の白い生地で包まれたクリームパンも、焼かなくて美味しい、しっとりとした「赤ちゃんのオシリ」のような生地を、焼かずにそのまま、いただきます。

 

 

そうだよ、私は元々こういう生地に香ばしさは求めてなかったじゃない?しっとり感と、ほんのり粉の甘みがあれば、あとはクリームを優しく包み込む役割を担ってくださっていればそれで大満足じゃない?

 

ああ、なんと。

ことこさんのおかげで、自分の中の米粉パンとの向き合い方の答えが出た。そんな気がします。

 

ありがとう、ことこさん。

 

これからは、米粉のベーグルは

いや、米粉パン全般、蒸して食べます!(宣言)

 

 

 

店舗情報

ことこ

住所:〒811-3436 福岡県宗像市東郷1丁目6-17[map]

営業時間:11:00〜15:00(売り切れ次第終了)

カフェタイム/14:00〜17:30頃まで(L.O.16:00)

定休日:月、火曜日※詳細はInstagramをご確認ください。

駐車場:あり

Instagram:@kotokobagel

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