2025冬季アジア大会で日本のメダル数が激減した理由、最多は「氷雪経済」の中国
日本は金10、銀12、銅15の計37個で3位
中国・ハルビンで行われていた第9回アジア冬季競技大会が14日に閉幕した。次回2029年の冬季アジア大会はサウジアラビアで開催される。
今大会は34の国と地域から参加し、6競技64種目で熱戦を展開。日本選手団は金メダル10個、銀メダル12個、銅メダル15個を獲得した。
最多メダルは中国の金32、銀27、銅26の計85個。次いで韓国の金16、銀15、銅14の計45個で、計37個の日本は3位だった。日本の金メダリストは以下の通り。
・アルペンスキー女子回転 前田知沙樹
・アルペンスキー男子回転 小山敬之
・カーリング・ミックスダブルス 青木豪、小穴桃里
・クロスカントリースキー男子10kmフリー 山下陽暉
・スノーボード女子ハーフパイプ 清水さら
・フィギュアスケート・アイスダンス 吉田唄菜、森田真沙也
・フリースタイルスキー男子スロープスタイル 笠村雷
・フリースタイルスキー男子ビッグエア 笠村雷
・バイアスロン男子4×7.5kmリレー 小島清雅、山本大晴、立崎幹人、枋木司
・アイスホッケー女子
前回からメダル倍以上の中国はミラノ・コルティナ五輪でも脅威に
日本は札幌で開催された前回2017年大会では金27、銀21、銅26で国別最多となる計74個のメダルを獲得したが、8年ぶりの大会でメダル数は大きく減少。各競技ともワールドカップや2026年に開催されるミラノ・コルティナ冬季オリンピックの予選を優先し、主力を外して若手を派遣したことが要因だった。
とはいえ、金メダルを期待されたフィギュアスケート女子シングルの坂本花織、男子シングルの鍵山優真はそろって銀メダル。3月にアメリカで行われる世界選手権へ課題を残した。
逆に開催国の威信をかけて臨んだ中国は、前回の金12、銀14、銅9の計35個から大幅に増加。中国選手団史上、最多メダル数となった。
中国は国を挙げてウィンタースポーツに力を入れており、「氷雪経済」と呼ばれる経済振興の一環にもなっている。2022年の北京冬季オリンピック、パラリンピックでも大躍進。オリンピックではノルウェー、ドイツに次いでアメリカと並ぶ金メダル9個、パラリンピックでは出場国最多の金18個を獲得して世界を驚かせた。
ミラノ・コルティナ冬季オリンピックでも、日本にとって中国は強敵となりそうだ。
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記事:SPAIA編集部