セ・リーグ球団別週間MVP 広島・坂倉将吾がチームとともに上昇、巨人・岸田行倫は打率5割
坂倉将吾はリーグトップのwRAA3.6
先週のセ・リーグは首位・阪神が4勝2敗と勝ち越し、今季最多タイの貯金6とした。広島が4勝1敗で2位に浮上。巨人は一度は首位に立ったものの広島に3タテを喫して3位に転落した。
SPAIAでは5月14日から19日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
セ・リーグトップのwRAA3.6をマークしたのは広島・坂倉将吾。18日の巨人戦で3号ソロを含む4安打を放つなど、19打数7安打の打率.368、1本塁打と調子を上げている。
捕手として會澤翼と併用されており難しいポジションだが、5月は月間打率.321と上昇してきたのは頼もしい限り。坂倉の復調とともにチームも2位に浮上し、今後のキーマンの一人と言えそうだ。
中日・福永裕基、ヤクルト村上宗隆も存在感
3位転落した巨人は岸田行倫がwRAA3.0でチームトップだった。14日のDeNA戦で1号2ランを含む2安打を放つなど12打数6安打と好調。大城卓三が二軍落ちしてから小林誠司と併用されており、7年目の今季は飛躍のシーズンとなるかもしれない。
中日は日本新薬から2022年ドラフト7位で入団した福永裕基がチームトップ。11打数4安打の打率.364、wRAA2.6をマークした。ここ2試合は3番で起用されており、首脳陣の期待の高さがうかがえる。
ヤクルト村上宗隆は15打数3安打ながら2本塁打、5四球と持ち味を存分に発揮してwRAA2.4だった。15日の広島戦で9号ソロを放つと、17日の阪神戦で10号3ラン。ホームランダービーでセ・リーグ単独トップに立っている。
阪神・渡邉諒は佐藤輝明の穴埋める、DeNA蝦名達夫も好調
阪神は15日に一軍登録されたばかりの渡邉諒が出場4試合連続安打を放ってチームトップのwRAA1.9をマークした。佐藤輝明が二軍落ちしたためサードの穴を埋めており、プロ11年目の29歳が攻守で躍動している。
借金3で4位のDeNAは蝦名達夫が20打数6安打の打率3割と好調をキープ。17日の中日戦では3安打を放つなど1番として切り込み隊長の役割を果たしており、チームトップのwRAA1.5だった。
プロ野球は来週から交流戦が開幕。今週の2カードでひとつの区切りを迎える。首位から最下位まで5ゲーム差と相変わらず混戦模様のセ・リーグで抜け出すのはどこだろうか。
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記事:SPAIA編集部