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地元産の原料にこだわった串団子が味わえる「十輪寺茶や 岩船家」。

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地元産の原料にこだわった串団子が味わえる「十輪寺茶や 岩船家」。

新潟県最北にある城下町・村上市には、趣ある町屋づくりの建物が立ち並ぶ「越後村上町屋通り」と呼ばれる観光スポットがあります。その一画にある「十輪寺茶や 岩船家(じゅうりんじちゃや いわふねや)」は、地元産の原料にこだわったお団子で、町歩きに疲れた観光客をあたたかく迎え入れています。お店を経営する「有限会社やまとのうさん」の平山さんを訪ねて、お店やお団子のこだわりについてお話を聞いてきました。

有限会社やまとのうさん

平山 貴士 Takashi Hirayama

1984年村上市(旧神林村)生まれ。新潟理美容専門学校卒業。勤め先の理容室で奥さんと出会い、結婚を機に村上へ戻って2008年より家業の「有限会社やまとのうさん」で働きはじめる。2025年に二代目として代表を引き継ぐ。趣味は小学生の頃から続けている釣り。

地元の原料や、昔ながらの製法にこだわった餅や団子。

——とても風情のあるお店ですね。こちらのお店についていろいろと教えてください。

平山さん:ここを経営しているのは「有限会社やまとのうさん」という会社なんです。

——どういった会社なんでしょうか?

平山さん:切り餅や笹団子などの製造をしている食品会社です。旧神林村の農業生産法人で6次化産業に取り組んでいた父が仲間と一緒に起業しました。

——じゃあ、平山さんは二代目なんですね。

平山さん:今年、父から会社を引き継ぐことになっています。だから、最近は何かとバタバタしているんですよ(笑)

——平山さんは最初から会社を継ぐつもりだったんでしょうか?

平山さん:「いずれ継がなければならないのかもしれない」と頭のどこかでは思いつつも、家業に対する反発は大きかったんですよ(笑)。まだ若かったのでお洒落な仕事がしたくて、専門学校で資格を取って理容師になりました。

——それなのに、どうして会社を継ぐことになったんですか?

平山さん:働いていた理容室で妻と出会って、結婚することになったんです。でもやはり理容師は一人前になって独立しないと生活が厳しいので、それで地元に戻って「有限会社やまとのうさん」に勤めることにしました。

——そういうことだったんですね。「有限会社やまとのうさん」の製品には、どんな特徴があるんでしょう?

平山さん:創業メンバーが農家をやっていたこともあって、原料の餅米には強いこだわりを持っているんです。ですので契約農家で水にこだわりながら栽培している「岩船産こがねもち」という餅米を使っています。

——岩船産のお米は美味しいですもんね。

平山さん:そうなんですよ。お米以外の原料にもこだわっていて、笹団子に使う笹やヨモギも朝日地区の山で採れた地元産のものを使っているんです。輸入物の笹とは違ったしなやかさと色味がありますし、地元のヨモギも豊かな風味が感じられます。

——原料への強いこだわりを感じます。

平山さん:あとお餅は杵つき製法で作られているので、コシのある滑らかな仕上がりになるんです。

観光客がひと息つける場所をつくりたい。

——「十輪寺茶や 岩船家」はいつ頃オープンしたんでしょう?

平山さん:2016年の3月にオープンしました。

——3月といえば「城下町村上 町屋の人形さま巡り」の時期ですよね。

平山さん:よくご存知ですね。イベントのおかげで多くの観光客が村上へ訪れるようになったんですけど、気軽に立ち寄れて休憩できるような場所がなかったんですよ。そこで「町屋再生プロジェクト」のメンバーからお声がけいただいて、うちの団子を使った茶屋をオープンすることになったんです。

——それで「十輪寺茶や」という店名になったんですね。

平山さん:奥にあるのが「如意山 十輪寺(にょういざん じゅうりんじ)」というお寺なんです。そこの参道にあるので「十輪寺茶や」と名付けました。「岩船家」というのは、物産展に出店するときに使っている屋号なんです。

——こちらのお店では「十輪寺串だんご」が看板商品のようですね。

平山さん:「茶屋といえば、串団子だろう」ということで、「十輪寺茶や」のオリジナル商品として販売をはじめました。「みたらし」「村上茶あん」「こしあん」「ずんだ」といった定番商品の他に、春の「お花見だんご」、秋の「ごまだんご」といった季節限定商品もご用意しています。

——「村上茶」を使っているところに地元愛を感じます。

平山さん:「常盤園(ときわえん)」さんの玉露を挽いた粉茶を使うことで、村上茶の風味を強く感じることができるんですよ。その他にも「味噌だんご」という商品があって、「小林醤油店」さんの「十年熟成味噌」を加工したタレを使っているので、香ばしい風味やコクを楽しんでいただけます。

——お団子がちょっと大きく見えますね。

平山さん:食べ応えを楽しんでいただきたかったので、通常サイズの1.5倍あるんです。お客様にはとても好評で、皆様から喜んで食べていただいています。

——お客さんはどんな人が多いんですか?

平山さん:オープン当初は50〜60代の年配の方ばかりだったんですけど、若い方にも好まれるような商品を開発したり、SNSを活用したりすることで若いお客様へのアピールにも成功しました。

——今後はどんな商品を考えているんでしょうか?

平山さん:これから夏にかけてドリンクやかき氷をはじめてみようと思っています。本格的なかき氷のお店が近くにないので、ぜひ挑戦してみたいですね。村上へ遊びに来た際には、ぜひお立ち寄りください(笑)

十輪寺茶や 岩船家

村上市大町3-24

0254-75-5563

9:00-17:00

水曜休

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