ゆめみたが日本、世界、さらには宇宙にいる“君”の人生を豊かにする。メンバー5人による2025年→2026年に向けた開花宣言。「ゆめみたのあゆみ」Blu-ray 発売&47都道府県制覇の旅 開催記念! 夢限大みゅーたいぷ 超ロングインタビュー
『バンドリ!』プロジェクトのバーチャル系新バンド・夢限大みゅーたいぷ(ゆめみた)が、初ライブから3rd LIVEまでの映像をパッケージした『ゆめみたのあゆみ』Blu-ray、1st Album『プログレス サイン』をそれぞれリリースする。
2025年12月24日リリースとなる待望のアルバム『プログレス サイン』には、“夢限”の未来へ進む決意を歌ったロックナンバー「アイの夢限」をはじめ、新進気鋭のsabio氏による「どんがらがっしゃん」や、トラックメイカー原口沙輔氏が手がけた「みゅーたんとミュータント」、TVアニメ『バンドリ! ゆめ∞みた』の解禁曲である「チューニング」(仲町あられさん&千石ユノさん作詞作曲)、それぞれのモチーフ曲などが収録。遊び心と情熱がいっぱい詰まった、さながらおもちゃ箱のようなワクワクな世界が広がっている。
さらに、これまでのライブの軌跡をまとめた「ゆめみたのあゆみ」Blu-ray(11月19日発売)には、伝説の初ライブ「めたもるふぉーぜ」(2024年8月/1000 CLUB)から、進化を見せた2nd LIVE「でぃすかばりー☆じゃーにー」(2025年2月/Zepp Shinjuku (TOKYO) 夜公演)、熱狂のファイナルを飾った3rd LIVE「ふりーてぃんぐ もーめんと」東京公演(2025年5月/Spotify O-EAST)までを収録。
これまでの集大成となるような作品のリリースを経て、TVアニメ化と47都道府県公演という“終わらない夢”へと進んでいく“ゆめみた”。アニメイトタイムズ初登場となるメンバーのVo. 仲町あられさん、Gt. 宮永ののかさん、Gt. 峰月律さん、Key. 藤都子さん、DJ&Mp. 千石ユノさんに、そのあゆみを教えてもらった。
【写真】『バンドリ!』夢限大みゅーたいぷの“あゆみ”を徹底解剖【超ロングインタビュー】
お客さんも一緒にライブを作ってくれている感覚がある
──初ライブから3rd LIVEまで、文字通り"ゆめみたのあゆみ"を収めたBlu-rayについてのお話をまずはうかがえたらと思います。映像をご覧になって、どんな感想を持たれましたか?
峰月律さん(以下、峰月):まるくんの絵などパッケージにそれぞれのモチーフや衣装の要素が詰まっているのがすごくかわいくて。パッケージも含めてぜひ楽しんでもらいたいなって思っています。
仲町あられさん(以下、仲町):全部のライブのキービジュアルがぎゅっと詰まっていて、本当に可愛いパッケージだよね!
藤都子さん(以下、藤):個人的には、1st LIVEのキービジュアルを描かせてもらったので、真ん中に配置されていて感激しました。
──特に印象的だった部分というとどうでしょう?
宮永ののかさん(以下、宮永):ライブ中はどうしてもステージ上の景色しか見えていないので、映像を通して「こう見えてたんだ」って気づくことが多かったですね。5人の動きやリズムの取り方もそれぞれ違っていて、客観的に見るとすごく面白いんです。みんな同じ音楽をやってるのに、感じ方や表現の仕方が少しずつ違う。そういう個性が映像でわかるのが楽しかったです。
藤:たしかに。1st LIVEの頃はガチガチに緊張していたのが、2nd、3rdと進むにつれてステージを楽しめるようになっていって……その変化がすごくわかりやすいですよね。まとめて見ると成長の軌跡がちゃんと伝わると思います。
──千石さんは全体を俯瞰して見られる立場だと思いますが、どう感じられますか?
千石ユノさん(以下、千石):特に後列組は、前の3人を見ながら演奏しているので見ているつもりではあったんですけど、当時は自分のことで精一杯で、見えていなかった部分も多かったなって。こうやってBlu-rayで見返すと、「たった1年でこんなに変わったんだ」って驚きます。
いつもそのとき、その瞬間の精一杯をお届けしてきたつもりではあったのですが、一人ひとりに注目すると本当に変わったなって。お客さんも同じように感じてくれていると思うので、映像で改めてその変化を楽しんでもらいたいです。
──特に「ここが変わった」と思う部分はどんなところでしょう?
千石:表情ですね。1st LIVEの頃はステージの照明も暗めで、顔があまり映らないミステリアスな雰囲気だったんです。でも3rdでは、みんな笑顔がすごく増えていました。ステージ自体を楽しめるようになって、雰囲気もすごく明るくなったと思います。
仲町:1st LIVEから1年と少ししか経ってないんですよね。「これだけ変わるんだ」って自分たちでも驚きでした。ぼくはとにかく全力で歌って全力で動くことを最優先にしてるんですけど、気づいたら“天井突破してる”感があるんです(笑)。表情も、身体の使い方も、筋肉も(笑)。
一同:筋肉(笑)。
仲町:いつも筋肉の話をしちゃう(笑)。あと、1st LIVEのときはライブってどういうものか想像しかできなかったけど、今はステージ上でのコミュニケーションがすごく取れるようになったなって感じます。お互いの「こうしたい」が自然と伝わるようになってきました。
──これまでのライブや活動の中で、メンバーそれぞれが「これは忘れられない」と感じている出来事をひとつ挙げていただけますか?
仲町:やっぱり1st LIVEですね。あの日はラストに初披露の「コハク」があって、あの曲はぼくが作詞をさせていただいたのですが、曲に対する不安も、ライブステージに対する不安もあるしで「うわあ……!」ってなっている状況でした。
でもアンコールでお客さんの笑顔や熱を感じながら音楽を届けて、「あ、ライブってそうだ、これが楽しんだ!」って思えた瞬間でした。あの緊張感というのは、今でも夢に見ています(苦笑)。すごく大事な曲で、すごく大事な日でした。
──ステージから見たお客さんの景色はどんなものでしたか?
仲町:ぼくたち自身の顔があまり映らないような照明構成になっていた分、皆さんの顔の方が明るいんですよね(笑)。しっかり表情が見える。それも勇気になった部分というか。あたたかくて、心強かったです。
千石:本当に後ろの方まで見えました。むしろ向こうがステージなんじゃないかってくらい光が当たっていて(笑)。あたしたちは逆光だったんですけど、それでも客席全体が見渡せるくらい明るかったんですよね。
仲町:そうそう、ライブステージの構造もあってより見やすかったんですよね。「こんなに顔が見えるんだ!」って思いました。逆に、きっと客席側にいた皆さまからすると「こんなに顔見えないんだ!」と思っていたかもしれません(笑)。
──なるほど(笑)。峰月さんはいかがですか?
峰月:1st LIVEの時、私は「エンプティパペット」でヘドバンができなくて……なんだかひとりだけキテレツな動きになってたんです(笑)。みんなは上手にヘドバンしてるのに、私だけどうしてもできなくてすごく苦戦してました。でも3rdになると、ちょっとだけ上手くなっているかなっていう(笑)。その“ちょっと成長した感”を見るのが自分でも面白いです。
あと、縦ノリとか体の動かし方が全然違うんですよね。1st LIVEの時はまだ動きが小さくて、今見ると「えっこんなに静かだったの!?」って驚くくらい。でも3rdでは、もう自然に体が動くようになってて。そこはぜひ映像で見比べてもらえたら嬉しいです。
藤:3rd LIVEは初めて大阪・愛知での公演だったんです。私たち「ゆめみた」として初めての遠征ライブで、最初の公演が大阪だったかな。すっごく暑くて! リハのときからすごく暑かったんですけども、本番が始まって、お客さんの熱気がすごくて、最初の3曲くらいであられちゃんを見たらもう汗びっしょり(笑)。
仲町:(笑)。そうだった!
藤:でもそれくらい熱く迎えてくださって、本当に嬉しかったです。1st LIVEから2nd LIVEまではまだ手探り感があったけど、3rdではちゃんと“ライブバンド”としてステージに立っていたと思います。まだ1年経っていなかったですけど、それまでの経験がなかったらバテてたんじゃないかなって。
仲町:うん、臨死体験してたね(笑)。
峰月:あられちゃんと私は、あの時、ほんの一瞬別世界に魂が飛ばされたんですよ(笑)。それくらい本当に熱かったです。でも身体は止まらない。これが音楽なんだ、ロックなんだ、って。あれは本当に忘れられない体験でした。
千石:あれは本当にすごかった。
宮永:うんうん!
仲町:あの日がなければ、東京公演は違うものになっていたと思います。
千石:東京公演だけなんですけど、幕間の映像もちゃんと入っています。噂の夢幻戦隊むーたいぷさんの姿が映っているかもしれません……! あたしたちは3rd LIVEではお会いできてはいないのですが!
仲町:ののちゃんは会ってるけど、ぼくたちは会えていないもんね。知らない人が乱入したとか……?
千石:1回だけ対談したんですけどね。それ以来会ってないので……。
──(笑)。また会いたいですか?
仲町:そうですね。またお会いしたいです(笑)。
──あらためて仲町さんご自身の中で、これまでの「歩み」を振り返ってみていかがですか?
仲町:やっぱり1st・2nd・3rdと重ねていく中で、ぼくたちだけじゃなく、お客さんの表情もどんどん柔らかくなっていったのが印象的でした。Blu-rayになることで、その時の皆さんの顔を“記憶”だけではなく、映像でしっかり見られるのが本当に嬉しいです。
ぼくはライブ自体気持ちを重ね合わせて、交換する場所だと思うんですよね。回数を重ねるたびに、ぼく自身も知らなかった自分を見つけていける場所なんじゃないかなとも思っています。だからこそ、この映像作品のタイトルが『あゆみ』であることが、すごくしっくりきます。大好きなタイトルです。
──ライブBlu-rayは集大成でありながらも、新しくゆめみたに出会うファンの方にとっても“入門編”のような作品になる気がします。初めて観る方に向けて、注目してもらいたいところはありますか?
仲町:やっぱり「みんな初心者から始めた」というところですね。音楽経験はあるものの担当楽器は初挑戦。だからこそ、少しずつ上達していく姿も含めて“リアルな成長”を見ていただけると思います。一緒に音楽を楽しめる点が共感してもらえるポイントなのかなと思っています。
宮永:やっぱり、お客さんも一緒にライブを作ってくれている感覚がすごくあります。
仲町:うんうん。
峰月:ライブを重ねるたびに、お客さんの声もどんどん大きくなっていっていて。最初の頃よりも、「耳割れるんじゃないか!?」って思うくらいの声量で応援してくださるんです。私たちは日常的に配信活動もしているので、「昨日まで配信で見てた人が、今日はステージで歌ってる!」みたいな身近さもあるのかなって。
あと、楽器を1から始めたので、「ここまで弾けるようになったんだ!」と親目線で見守ってくれている方も多いんです。それと配信だけ見ていて、今回が初めての生ライブという方も本当に多くて……いろいろな層の方が来てくれているので、毎回「次はどんなお客さんが来てくれるんだろう」って楽しみです。
藤:ライブを見たことがない方でも、今回のBlu-rayを観ていただくと、きっと私たちの活動の雰囲気が伝わると思います。私たちは普段から「振り返り配信」や「直前配信」などもやっているので、Blu-rayを観たあとでその配信を見返してもらうと、楽屋裏やリハの空気も含めて、より深く楽しめるんじゃないかなって。そういう相乗効果があると思います。
宮永:すごく活動している気がしているんですけど、実はまだデビューして2年経ってないんですよね。2025年11月でようやく2周年。長いようで、まだまだこれから。ライブや映像、配信を通して、これまでの「ゆめみた」も、これからの「ゆめみた」も楽しんでほしいです。
藤:コール&レスポンスは一応あるんですけど、己の魂に従って動けば楽しいと思うんです。きっと「知らないからどうしよう、怖い!」ってなることもないと思うんですよね。
仲町:うんうん。なんならそういう雰囲気は、もっともっと努力して、ぼくたちが作り上げていきたいよね。
一同:うんうん。
仲町:(努力を)していたつもりではあったんですけど、もっともっと、そういうライブ作りをしていきたいです。
──実際に映像で拝見しても、ライブの空気が本当に楽しそうなんですよ。バラエティに富んでいて、夢限大の楽しみ方ができるアーティストですよね。おもちゃ箱をひっくり返したかのような……。
仲町:嬉しいです、ありがとうございます! そう言っていただけると励みになります。「おもちゃ箱」って表現が好きなんですよ(笑)。
藤:わかる(笑)。以前りっちゃんが「バイキング」って表現をしていて……。
峰月:なんでもアリなんです(笑)。個性が全員バラバラで、音楽もバラバラ。やっていることにもバラエティもあればシリアスもあるし、「バイキングみたい」って。まさにおもちゃ箱でもありますよね。
宮永:面白そうなことは全部やってみよう!っていう空気があるから、いろいろなことに挑戦ができる。思いついたらすぐ動けるこの自由な雰囲気が、すごく好きです。
仲町:好きです。
──楽しいだけじゃなく、しっとり、優しく寄り添ってくれるのもまたゆめみたの魅力だと思います。
仲町:ありがとうございます。まさにそこが「ゆめみた」のテーマでもあります。音楽でも”夢限大”、感情でも”夢限大”!
──では先日開催された4th LIVE「アンロック・ザ・フューチャー」についてもうかがわせてください。
藤:4thは、準備段階からすでに気合いが違いましたね。もちろん1st LIVEから毎回全力なんですけど、今回は“節目となるライブ”という意識が強くて。セットリストや演出、幕間の映像まで、「いよいよか」って感じがありましたね。
仲町:そうだよね。なんとなく1st LIVEの頃から、4th LIVEのおおまかな構想はあったんです。“やっとここまで来た!”って気持ちでした。
宮永:4th LIVEは「ゆめみた」にとってすごく大きな意味を持つライブになる、という話を前から聞いていたこともあって、ずっと“遠い未来の話”のように感じていたんです。でも気づいたらもうその日が目前で。時間が経つのって本当に早いなって思いました。
千石:ね、あっという間だったよね。1st LIVEからたくさんやらせてもらっていたので4th LIVEから1か月空くことがほぼなかったんですよ。
仲町:そうそう! 約半年かけて対バンがあったから、ほぼ毎月ライブをさせてもらってたよね!! だから、その分4th LIVEへの準備期間がすごく濃かったし、みんなでしっかり気持ちを高めていけたと思います。
ぼくたちにとっても良かったなと思える4th LIVEになったと思います。お客さんにもたくさん理解していただいて、支えてもらって。感謝しかないです。本当にありがとうございます。
『プログレス サイン』は良い意味でハチャメチャ
──ここからはアルバムについてのお話をじっくりとうかがえたらと思います。まずは1st Albumのリリースが決まった時のお気持ちを改めて教えてください。
仲町:「えっ、はやっ!?」っていうのが率直な気持ちでした(笑)。自分たちの中で「アルバムを出そう」と構える前に、新曲も含めた形で1st Albumが決まって。1st Singleから“丸1年経たずに”というタイミングだったので、これは本当に皆さんの期待があってこそだなと……嬉しい気持ちでいっぱいでしたね。
宮永:ののちゃん的にはCDって、お父さんが車の中で流しているものってイメージがあって。アニメの曲やアニソン歌手さんのCDを家族で歌ってた思い出があるんです。そんなアルバムという形のCDを、自分たちのバンドで出せるのは自分的にはワクワクというか、憧れでもあって。もしかしたら“車の中でゆめみたを流す家庭”が生まれるのかも、って想像すると……嬉しいですね。
仲町:確かに!
千石:パパ、ママがゆめみたのアルバムを子どもに聴かせるっていう。
仲町:「どんがらがっしゃんにして〜!」とか?(笑) でもそうなったら本当にうれしいな。みんなの人生の一部分になれるっていう。
──ちなみに宮永さんのお父さまはどのようなCDを流していたんですか?
宮永:父はノイタミナのアニメのアルバムとか、supercellさんのアルバムの『Today Is A Beautiful Day』や、それからClariSさんの『BIRTHDAY』など……車でずっと流してました。
──良い英才教育……!
宮永:ぜひ皆さんにも英才教育にゆめみたを使ってほしいです。
藤:私たち各メンバーのモチーフソングの二巡目も全部入ってるんです。私の中のなんとなくのイメージとして、“ひとつの世界観で統一”みたいなアルバムもあると思うんです。でも『プログレス サイン』は良い意味でハチャメチャで、個性がぎゅっと混ざり合っていて。まさに“ゆめみたらしい”と思いました。おもしろいなって。
仲町:確かに、“テーマ”でカッチリ固めるというよりこれもまさに歩みというか……。
宮永:しかもこれ、反対側から聴くとあられちゃんのレコーディング順になっているんです。
──わ、本当ですね!
仲町:そうそう、実は。だから“あられの歩み”でもあるというか(笑)。
一巡目のモチーフ曲「コハク」がAlbumに収録されているので、2024年8月にリリースしたDigital ミニAlbum「スタートライン」の収録曲を除いた楽曲が入っていて。だからこそ、真ん中あたりは、3rd Singleの「真夜中遊園地」「LET'Sあちあちトレーニング!」「グラディエント」と固まっていて。だから1曲目から通すのも楽しいし、反対側から聴くと制作の時間を逆行するような体験になるんです。
千石:「Hi-Vision」ってこんなに早かったんだって思うよね。
仲町:わかる。
──なるほど、並びにも“歩み”が刻まれている。ゆめみたの楽曲の魅力は皆さん、どのように捉えていますか。
仲町:バンドって“全員で1曲を作る”イメージがあると思うんですけど、ゆめみたには各メンバーにスポットを当てた曲があるからこそ、こんなにも夢限大なジャンルをお届けできるのかなと思っています。どの曲でも誰かの「好き!」に必ず刺さるポイントがあるのが、ゆめみたの良いところだと個人的に感じていますし、最大の特徴なのかなって。
例えばりっちゃんのモチーフ曲であればポエトリーをりっちゃんが担当していて。
峰月:そうなんです。それぞれのモチーフ曲は、1人ひとりにヒアリングして、心情や思い出、その時の考えを丁寧に重ねて作られています。たとえば私の「エンプティパペット」なら、私と同じ気持ちを抱えている人に共感してもらえる。メンバーそれぞれの曲にも、必ず“刺さる人”がいるはず。その時々の、聴くタイミングの感情によっても響き方が変わるので、まさに“おもちゃ箱”みたいだなって。良い言葉!
藤:私たちの提案を聞き入れてもらえるんですよね。たとえば私で言うと「LET'Sあちあちトレーニング!」なんですけども(笑)。
一同:(笑)
──エキセントリックでMVも含めて最高な1曲です(笑)。
藤:聴いていただけるとわかる通り、ちょっとよく分からないフレーズが出てきます(笑)。言うならば、そういった表現の提案って、場合によっては断られる可能性もあると思うんです。でも“ゆめみた”の楽曲は、それさえ包み込んでくれる懐の深さというか……。特にあられちゃん、ユノちゃんは作詞・作曲にも関わっているし、それ以外のメンバーも、それぞれの個性を制作に持ち込むことができる。私たちもクリエイティブにも参加している感覚があります。
仲町:実はレコーディング現場でも、「これやってみたら?」「今のそれ良いね!」みたいに決まる要素がけっこう多くて。ステージだけじゃなく、制作の場でも“ライブ感”を大切にしているバンドです。
──今回のアルバム制作でもそういったライブ感を感じることはありました?
千石:あたしは「LET'Sあちあちトレーニング!」のレコーディングのとき、あまり乗り気じゃなさそうなテンションでやってたんです(笑)。そうしたら、そのまま使われてました。他のメンバーは「はい!!!!!」みたいな掛け声を元気に撮っていたのに、私は「え……?」みたいなことを言っちゃって、それがそのまま採用されてて。あとで聴いたら本当にそのままで、「あ、そのまま使われてる!?」って(笑)。
藤:あそこはみんなフリー演技だったんですよね。セリフや演技も全部アドリブでやってるんですよ。You Tube版だとアウトロのところで長セリフで激励の言葉を喋っているんです(笑)。あれはレコーディングのときに5分くらいで私が考えていたものでした。
──その場の勢いで!(笑)「LET'Sあちあちトレーニング!」は皆さんのいろいろな声が入っていますよね。
宮永:それで言うと、わたしはレコーディング中に思わず「ありゃ〜」みたいな声を間違えて入れちゃったんですよ。そうしたらその場で「それいいね」って。その場で作家さんに「ありゃ入れていいか聞いてくる」って(笑)。
仲町:そんな感じで、そういう“偶然の良さ”がそのまま作品になることも多いです。ぼくたちは最初から磨かれた宝石というより、「原石をそのまま、どうぞ!」って感じのバンドであり、その原石を磨くのを一緒に楽しむタイプだと思います。
その瞬間のリアルな空気を皆さんと共有できるのが、夢限大みゅーたいぷの魅力だと思います。皆さんにも楽しんでいただきたいです。
──仲町さん、千石さんが曲づくりで意識していることはありますか?
仲町:ぼくはライブを軸に考えることが多いです。実際にライブでどうなるか、どう盛り上がるか。それはやっぱり、ゆめみたはライブの機会をたくさんいただいているので、そこから生まれるメンバーやファンの方全員のエネルギーを曲に込めたいなと思っています。すっごくシンプルな答えで申し訳ないんですけども。
千石:あたしは後列にいることもあって、ファンの方とはまた違った視点で内部から見ていて。あたしがクリエイティブに関わる理由は“内部にいる人間だから”に尽きると思うので、自分が見ている“中の景色”というか、メンバーじゃないと見えない視点をそのまま作品に落とし込みたいなって。だからそのときに思ったことを素直に出しているんです。
たとえば「チューニング」(作詞:仲町あられ、千石ユノ、堀江晶太 作曲:千石ユノ、堀江晶太 編曲:堀江晶太、千石ユノ)は、1st LIVE前に作った曲なんですが、歌詞とメロディーを合わさったところから作っていきました。「これから1st LIVEをやったら世界が変わっていくだろうな」という予感を主軸にして、大枠を作ったものをあられに渡し作詞をしてもらっています。今作ったらきっとまた違う曲になると思いますし、ライブではその時々でまた新しい発見がある。そういう循環がすごく面白いなって思います。
──まさに音楽が生きている感じですね。1st Album『プログレス サイン』の中から、皆さんそれぞれの“推し曲”を教えてください。
藤:やっぱり自分のモチーフソングは推したい気持ちがありますが……個人的には「みゅーたんとミュータント」が大好きです! すごくリズミカルでパンクっぽくて、2頭身のゆめみたたちが踊ってる映像が浮かぶくらい(笑)。教育番組で流してほしいくらい可愛くてキャッチーなんです。ライブではまだ披露していないので、早くステージでやってみたいですね。
峰月:私は「どんがらがっしゃん」ですね。メンバーそれぞれの個性がぎゅっと詰まっていて、そのバラバラバラ、ごしゃごしゃわーわーみたいな(笑)、その“ごちゃまぜ感”が楽しいんです。すっごくかわいくて、一体サビの〈どんがらがっしゃん〉ってどこから思いついたんだろうって(笑)。歌詞も本当に可愛くて、毎日聴いてます。激推し曲です!
千石:『ENJOY!!!!ヴァンガろうTV』のテーマ曲にも選んでいただいているので嬉しいです。
──あの言葉の遊びや歌詞の絵文字も最高ですよね。
宮永:1番の終わりに〈ハーイ!ののちゃんデス。早口言葉やってみよーーー〉って実際に早口言葉をするところもぜひ聴いてもらいたいポイントです。みんなにぜひ真似してもらいたいなって思っています。
“どんがらがっしゃんチャレンジ”みたいな感じで、みんなに動画を投稿してもらいたい(笑)。
峰月:あーー良い! 結構難しいんですよね(笑)。〈なまむぎ、なまごめ、なまたまご。すももも、ももも、もものうち。〉っていう。みんなにもチャレンジしていただけたらなって。コール&レスポンスでもやってほしいです(笑)。早口言葉コーレス! 私もできないかもしれない。
宮永:りっちゃんの収録のときを聴いていたんですけど、〈すももも、ももも、もものうち。〉のところのイントネーションに苦戦していて。
峰月:そうそう! 〈もものうち。〉のところで語尾が下がっちゃうんですよね。自分では語尾を高くしているつもりなのに、録るとまた下がってしまう。ゲシュタルト崩壊を起こしていました(笑)
──(笑)。では続いて、ほかの皆さんの推し曲も伺いたいです。
千石:私は「アイの夢限」ですね。
仲町:ぼくも。
宮永:わたしも。
──アルバムの表題曲でもあり、幕開けを飾る曲でもありますね。
千石:この曲にはラップパートが入っていて。自分のモチーフ曲ではラップを入れてもらっているんですけど、それ以外では初なんです。それがすごく印象的だったのと、今までの曲はそれぞれのメンバーの具体的な心情や出来事を描くことが多かったんですが、「アイの夢限」は一歩先の未来のことを歌っているというか。1歩先へ進んだ楽曲だと思います。
ゆめみたはTVアニメ化も控えていて、これから先のこともいろいろと決まっていて。未来についてこんなにも考える曲というのは私の中では初めてだったんじゃないかなと思っています。
宮永:本当にいい曲ですよね……しみじみしちゃいます。
仲町:未来を歌っているようでいて、実は“過去を見つめる視点”で歌っていて。レコーディングのときも、「チューニング」の歌詞を書いていたときの気持ちと重なる部分があって。“未来のぼくたちはどうなっているんだろう、こうなっていたらいいな”という願いを、あえて“過去形”で歌わなきゃいけないような、独特の感覚がありました。言い方がちょっと難しくてどんがらがっしゃんしちゃうんですけども(笑)。
──いやいや、すごくわかりやすいです。〈眩しくて よく見えなかった 未来のほうだったね〉というフレーズなど、まさに“過去の自分たちが見つめていた未来”というか。でもその独特の立ち位置というのが、この曲全体の魅力でもあるように思います。
仲町:やっぱり祈りや願いのような未来に対する気持ちを過去として歌わなければいけないという、題材から難しかった印象があります。タイトルにも歌詞にも〈夢限〉という言葉があるんですけど、この字は“夢限大みゅーたいぷ”にとって大事な言葉でもあるので、「自分に歌い切れるのかな」って不安がレコーディング当日までありました。
──実際に歌ってみて、どんな手応えがありましたか?
仲町:試行錯誤の連続でした。どうしたら「アイの夢限」という曲の、ぼくたちのあゆみの部分を聴いてくださる方に“自分のこと”として感じてもらえるかなって。……言葉にするのが難しいんですけど、ある種、距離感を感じさせてしまうときってあると思うんです。でも音楽を通して、隣にいる誰かとして伝えたいなというか……。今までで一番新しいアプローチの曲だったと思います。宇宙みたいな曲というか。だから〈夢限〉なのかもしれません。
宮永:この曲のはじまりが〈ある朝、鏡が問い掛けた〉で、日常的なワンシーンから始まるんですよね。自分の内側だけだった世界が、曲の中で外へ、未来へと広がっていく。そのスケール感の変化が本当に美しくて、聴くたびに心が動かされます。そこがすごく好きなポイントです。
仲町:うんうん。ぼく自身、未来に対して前向きになれるタイプじゃなくて。結構ネガティブで、明るい未来に想像すると不安のほうが大きい性格なんです。だから、“未来を想像して、その未来を振り返る”という視点で歌うのはすごく難しくて。二段も三段も飛ばすような感覚でした。でも最初は「このテーマはゆめみたにはまだ早いんじゃないか」っていう話も制作段階であって、歌詞の修正を何度も重ねたのですが、最終的にはブレずに“このテーマでいこう”と。
まさに『ゆめみたのあゆみ』でも見ることができるんですけども、1st、2nd、3rdとライブを重ねてきた中で、ぼくたち自身が少しずつ成長してきたからこそ、「これだったらこの“未来”というテーマを扱ってもいいかも」と感じたのを覚えています。そういう意味でも、すごく責任の重い曲でしたが、ぼくたちの歩みと重ねて胸を張れる曲になったと感じています。
──いまネガティブという言葉も出ましたが、〈僕は僕が嫌だ!たぶん君だって君が嫌だ!だから見つめ合おうよ〉ってすごくゆめみたらしい、等身大の応援歌になっているようにも思うんです。
仲町:まさにそうなんです。特大ネガティブなワードなんですけども(笑)、おっしゃる通り、応援歌なんですよね。
千石:普段の配信を見てくれたり、ライブに来てくれたりと普段のあたしたちを知っている人ほど、等身大な部分がより近くに感じてもらえるんじゃないかな思っています。
──ゆめみたの曲には〈君〉という言葉がたくさん出てきますよね。「テレパシー」には〈あなた〉という表現ですけども。
千石:“チームゆめみた”というか……以前のライブであたしかののかが「ファンの方はもちろん、ゆめみたに関わってくれているすべての人を指している」と言っていた記憶があって。あたし自身は〈君〉のことをそう捉えているような気がします。
宮永:うんうん。「アイの夢限」の〈君〉は、ちょっと特別な意味もある気がするんです。あまり詳しく言いすぎると想像の余地を奪っちゃうけど、いろいろな解釈ができるなって。やっぱり夢限大みゅーたいぷって、5人だけでは何もできなかったと思うんです。でも支えてくださるファンの方、スタッフの方、こうやって取材してくださる皆さん、CDを置いてくれる店舗さん、そのすべての人たちがいて、初めて“夢限大みゅーたいぷ”という存在が成り立っている。
だからこの〈君〉は、5人だけを指す言葉じゃなくて、関わってくれたすべての人のことなんです。少しでも夢限大みゅーたいぷに触れてくれた人たち全員が、“夢限大みゅーたいぷ”の一員なんじゃないかなって思っています。特に「テレパシー」は関わってくれた方に対しての気持ちがすっごく大きいかなと。
藤:ですね。それで言うと、ファンの方たちって、私たちを“上から照らす光”として見るというよりも、もっと対等な関係に思っていて。同じ目線にいる。
仲町:うんうん、同じ目線だよね! だから自分に対してのときもあれば、一緒に歩いてくれる仲間のような、友だちのような存在の〈君〉に対して歌っているときもあって。それぞれの関係性のなかで、呼び方や感じ方が変わっていくと思うんですけども、〈君〉という言葉は、そうしたすべてを総括するような意味があるし、自分自身もその〈君〉の中に含まれていると思っています。
千石:たしかに。“君”って変化していい言葉だと思う。その時々で感じ方が違っていいようにも感じるし。
仲町:そうそう。だから歌うときも、〈君〉にどう届けよう、というより“過去の自分がこう言ってもらえたら救われただろうな”という気持ちを込めて歌っている事が多いです。自分のことのように、聴いてくれる皆さんのことを思っているんですよね。なんというか……本当に、同じなんですよね。
藤:うんうん。鏡写しじゃないですけど、そういう感じはあるよね。
仲町:うん、まさにそんな感じ。そういう意味でも、ぼくにとっては「アイの夢限」は納得感があって。難しさもあるけど、同時に腑に落ちる曲です。
──本当にいい曲ですよね。「アイの夢限」からはじまり、〈でも ぼくはここで生きたい〉と歌う「コハク」で締めくくられるのも、すごく運命的というか。特に「コハク」 はライブでどんどん変化していっているように思うんですが。
仲町:どの曲もどんどんと変化していっていて。「コハク」はぼくが作詞に関わらせていただいた曲なんですが、メンバーと自分を相対的に見た、自分の孤独感をテーマにしています。ライブを重ねて会場で皆さんと交わす熱や音を通して、どんどん「コハク」という曲の意味合いが変化していることを感じています。これは「コハク」だけじゃなく、ゆめみたの曲すべてに言えるなと思っています。
──「LET'Sあちあちトレーニング!」も……。
一同:(笑)
藤:そうですね(笑)。トレーニングの内容もその時々の気分で変わりますからね。「今日はこの部位かな」とか。
ゆめみたに触れた人の人生を少しでも豊かにできたら
──ところで、さきほど仲町さんから“ネガティブ”という言葉がありましたけども、それって活動を続けていく上で変わっていってるところはあるんでしょうか。和らぐというか……。
仲町:うーん、どうでしょう。和らぐこともあるし、変わらない部分もあると思います。自分の本質的な部分って、やっぱりそう簡単には変わってない感じもします。
藤:個人的には活動を続けさせてもらう中で、自分が変わったなって思います。嬉しいことも悔しいこともたくさんあって、感情の振り幅が大きくなったというか……。むしろ前よりも繊細になったところもある気がします。
仲町:うんうん。相対的に見れば、孤独じゃなくなったし、ネガティブじゃなくなった部分もあると思うんです。でも同時に、ネガティブな気持ちって増えていくんですよね(笑)。考えることが増えれば、悩みも増えるというか。
藤:ある意味、贅沢な悩みかもしれないですよね。
仲町:うん。でも、それも含めて楽しいんです。
峰月:私は秋休み期間があって、逆にそのときネガティブになっちゃったんですよ。この前、あられちゃんともその話をしてたんですけど、家にいると考えすぎちゃって。でも、夢限大みゅーたいぷとして活動している時間は本当にポジティブですっごく楽しいから、「もう休みいらないかも」って思っちゃう(笑)。
──それだけゆめみたの存在が大きくなっているということですね。
峰月:そうですね。昔は私もめちゃくちゃネガティブだったんですけど、今はすごく前向きに活動できていて。ネガティブにならない瞬間がないかと言ったら嘘なんですけど、でもライブの時間が私にとって一番の活力になっています。私のなかでゆめみた=ポジティブっていう図式が、もう自分の中にできてる気がします。
──ファンの方も、きっと同じ気持ちかもしれませんね。ゆめみたのライブや音楽を聴くことで気持ちを前に向かせているというか。
宮永:そうだったら良いな。エゴサをしているときに「ゆめみたのライブで元気になった!」って書いてくださる方がいて、それが本当に嬉しくて。ライブって体力も使うし疲れるはずなんですけど、それでも「元気をもらえた」って言ってもらえるのはすごく幸せだなって。私は基本的にはポジティブなんですけど……以前の私は、自分が楽しければいいと思ってた部分もあったような気がするんです。
でもゆめみたの活動を始めてからは、ゆめみたが音楽を届けることで、ゆめみたに触れた人の人生を少しでも豊かにできたらいいなと思うようになりました。だからMCを考える時も、そういう想いを込めるようになって。ゆめみたが自分にとってポジティブの源そのものになっている気がします。
──藤さんはご自身の性格を分析するとどうですか。
藤:どちらかといえばネガティブな気がします。でもやっぱり、この活動を通していろんな経験をさせていただいて、いろんなものを知って。私は漫画を描いているのでもともと1人で作業することが多かったのですが、ゆめみたの活動を始めてから、人と関わる機会が何倍にも増えたんですよ。きっと一万倍くらいに増えた(笑)。
憧れていた世界でお仕事ができるようになってから、今まで見えなかったものも見えるようになって。それで少し落ち込んだり、嬉しい気持ちになったりすることも。“現実って大変だな”って思う瞬間もありますけど、そういうときこそ、トレーニングです!
一同:(笑)
宮永:最高(笑)。
アニメイトでの思い出を語る
──ここからは、アニメイトにまつわる思い出をうかがえたらと思うのですが、いかがでしょうか?
宮永:わたし、中学生の頃に好きなアニメのグッズを買いに行ってたんですけど、レジで特典のポストカードをもらえたのがすごく嬉しくて。おこづかいが決まっているので「あ、もう1枚もらえた!」っていうだけで幸せだったんです。
仲町:しかもでっかいポスターだと幸せを感じるよね(笑)。
藤:袋の中にきゃらびぃを入れてくれるのも嬉しいよね。……これ、合法だと思うんですけど、アニメイトさんって図書カード使えるんですよね。
アニメイトスタッフ:はい、正式な手順でご使用いただけます(笑)。書籍以外の商品にもご使用いただけます。
仲町:それは有益情報……!
藤:そうなんです。図書カードをもらう機会って意外と多いんですよね。学生時代、友達同士で誕生日プレゼントに図書カードを贈り合って「これで次の推しグッズ買えるね」って(笑)。
千石:あたし、めちゃくちゃ予約魔だったんですよ。全額内金予約してはレシートがどんどん増えて、お財布がパンパンになって。「これどの作品だっけ?」ってなりながら、放課後に取りに行ってました。周りの友達もみんなそんな感じで、体育の着替えを入れる袋がアニメイトの青い袋だったんですよ(笑)。たまにめちゃめちゃデカい袋を持っている人を見ると「いったい何を買ったんだ……」「何か良い賞でも当てたのか……」みたいな感じで、袋の大きさでクラスがざわついていたのが、良い思い出です。
峰月:私は中学生の頃、アニメイトでコピック(画材)を買うのが楽しみでした。アニメイト池袋本店さんだと(通常の売り場は)7階まであるじゃないですか。上から下まで全部まわるのが好きで。7階のオンリーショップの会場がちょっと暗かったとしてもちらっと覗いて「あ、次はこの作品のイベントなんだ〜」って確認してから、6階、5階……と階段を降りていくと知らなかったアニメに出会うことも多いですし、最近は推し活グッズも増えましたよね。
最後に1階に戻るのですが、7月に『バンドリ!』とコラボレーションしていたとき、初めてアニメイトカフェグラッテで注文したんです。「こんなに鮮明に映るんだ!」と感動しました!「これ食べていいの!?」って(笑)。上から物色して最後にグラッテを飲むのが、私のおすすめルートです!
仲町:ぼくは趣味がそんなに多いタイプじゃないんですけど、唯一、三度の飯より好きなのが“漫画を読むこと”なんです。どれくらい好きかと言いますと、もう枕元に漫画を置いて寝るくらい。だからアニメイトさんでは書籍を買うことが多くて。ポイントもつくし、貯まったポイントでまた漫画を買って……と(笑)。
新刊コーナーの並び方もわかりやすいので、ふらっと寄って見に行っています。紙も電子も読むけど、やっぱり本を手に取るのは楽しいなって。さっきのりっちゃんの話にすごく共感したんですけど、「お金ないけど本店行こう!」ってなる(笑)。行くだけで元気が出るんです。
峰月:わかる〜! 何も買う予定なくても寄っちゃう。で、なぜかアニメイトを出るときに「あれっ、手に青い袋が!?」という現象がよく起こっています(笑)。アニメイトさんは誘惑が多すぎる!
千石:しかも全国にあるじゃないですか。旅行先でも見かけるので実家のような気持ちです。
宮永:わたし、中学生の時は近くにお買い物できるような場所があんまりなくて。だから、友達が「この前アニメイト行ってきた」って話してるのを聞くのがちょっとしたイベントみたいで。「何買ったの!?」「どんな場所!?」って質問攻め(笑)。
峰月:あ、でも一緒一緒! 私もそこまで大きくない街の出身なので「アニメイトに行ってきた」ってだけでヒーロー扱いでした(笑)。「アニメイト行ったってマジ!?」っていう。
宮永:本当にそんな感じで、私は話を聞きながら「どんな場所だろう」「アニメイト行ってみたい!」って気になってて。それで連れて行ってもらったときの衝撃は今でも覚えてます。漫画もグッズもあって、映像も流れていて。全部がキラキラしてて、まるでテーマパークみたいな印象でした。すごく特別感のある場所だなって。
仲町:ぼくは池袋の土地勘はなくても、アニメイト池袋本店までの道だけは完璧にわかる(笑)。
一同:(笑)
峰月:めっちゃ分かる〜! 西口、東口、どの出口から出ても、絶対に体がアニメイトに勝手に向かっちゃう。もう条件反射みたいな(笑)。で、袋を持ってる……不思議。
──たくさん思い入れを持っていただいてありがとうございます……! そんなアニメイト池袋本店では12月25日のクリスマスに『夢限大みゅーたいぷ 1st Album 「プログレス サイン」 リリースイベント』も開催させていただきます。
仲町:本当に感慨深いです。「あの池袋本店!?」みたいな。
峰月:我らの実家の!
藤:しかもクリスマス!
宮永:サンタコスとかする……?
千石:みんなトナカイでもいいんじゃない?
仲町:じゃあぼくはソリ役で(笑)。
藤:せっかくクリスマスにお受け取りいただけるので、“私たちからのプレゼント”のように感じてもらえたら嬉しいです。
仲町:そうしたらやっぱりサンタかな? あ、でもケーキ食べたい(笑)。クリスマスと言えば、クリスマスケーキ!
宮永:1st Singleも去年のクリスマス前後のリリースだったんですよ。そこから1年経って、こうしてまた同じ季節に作品を届けられるのが本当に嬉しいです。
仲町:うん、嬉しいよね! やっぱりCDを直接お渡しできるのってすっごく嬉しい……! しかも、それがアニメイトさんで、ですからね!
藤:年末のリリースなので、これが“イベント納め”という方も多いと思います。だからこそ、「今年の締めくくりはこの作品で!」って言えるような一枚になったら嬉しいです。
仲町:クリスマスなんてめちゃくちゃ良い日にanimate hall BLACKをお借りしちゃって、本当にいいんですか?って思っちゃいます(笑)。貴重な日にリリースできること、本当にありがたいです……!
──こちらこそ……! さらに今回は、アニメイトとのコラボレーションで夢限大みゅーたいぷ 47都道府県制覇の旅「アニメイト攻略計画 ~まずはレジ横から~」もあって。
仲町:ス、スタンプラリー!?って最初聞いたときはすごくびっくりして! うれしい!
峰月:超楽しみです! 私、スタンプラリーもやりたいんですよ。ファンの皆さんと一緒に私たちもスタンプラリーを回っていきたいなって。
仲町:行った先で普通にやるつもりだった(笑)。楽しみ!
藤:「スーパーポジション 〜夢限大編〜」で各地にたくさん行かせていただきます。ご飯もたのしみ。
千石:うんうん。
──来年のご活躍も楽しみにしています。最後に、2026年に向けての意気込みをお願いします。
千石:やっぱりトピックとしてはTVアニメ化がいちばん大きいですね。4th LIVEまではゆめみたの第1章というか、一つの区切りだったと思うので、ここから本当に新しいステージが始まる感覚があります。47都道府県制覇の旅も予定されていますし、体力的にも精神的にも大きな挑戦になると思うんですが、今は“ちゃんと乗り越えられる”って思えるんです。
今YouTubeで4th LIVEの「夢現妄想世界」が公開されているんですけど、その中であられが「ぼくたちなら大丈夫」と言ってて、確かにそうだなって。以前は先のスケジュールを聞いて「大丈夫かな」って不安の方が大きかったけど、今はあたしたちなら大丈夫な気がしています。それはきっとファンのかたも思ってくださっているというか……。AlbumやBlu-rayには、その大丈夫な理由がギュッと詰まっていると思います。
藤:TVアニメの放送もありますし、47都道府県も全国隅々まで行けるので、お祭りを始めたいんです。完全に祭りにしちゃうと、終わりがあるじゃないですか。だから“始めたい”。これまでもライブ配信を通して世界中の方に見ていただけましたが、2026年は47都道府県をパンチしていけるので、その土地土地で、夢限大みゅーたいぷの火を灯していけたらと思っています。
お祭りって楽しい空気感があるじゃないですか。そういう楽しい空気感を、日本全国、そしてその近隣で、その輪を広げていけたら、さらにその先……2027年、2028年と続く未来に繋げられるのかなって思っています。5年、10年、20年、50年……楽しいゆめみたの音楽のパワーが続くように、その火付けの1年にしたいなって考えています。
峰月:私は4th LIVEがゴールじゃないということをまず伝えたくて。ここが終わりではなく、始まりだなと思っています。TVアニメ化も決まって、47都道府県も決まって、まだ私たちを知らない方々にもたくさん出会えるチャンスがあって。「夢限大みゅーたいぷって知ってる?」「知ってるよ!」って誰もが言えるような、そんな存在になっていきたいです。
ちょっと元気がないときに、ゆめみたと聞くと思わず笑顔になってしまうようなコンテンツにしていきたいし、もっともっとたくさん元気を与えていく、モンスターのような存在になっていきたいなって。
一同:おお……!
峰月:モンスターというと元気を吸い取るモンスターという印象があるかもしれませんが、私は“元気を与えるモンスター”になっていきたいなって。ゆめみたモンスター爆誕!みたいな(笑)。宇宙に行こうという目標もあるので、モンスターも生まれていいんじゃないかなってことで、これからも頑張っていきたいです!
宮永:4th LIVEでいろいろな曲があったように、夢限大みゅーたいぷは5人それぞれが本当に違う個性を持っていて、その“違い”を大切にしてきたユニットで。それは私たちだけではなくて、お客さんたちも含めて言えることだと思います。でも、ただバラバラなだけじゃなくて、違う5人が集まるからこそ生まれる音楽があって、それが「いろいろな人がいていい」という肯定になるんじゃないかなって。私たちの音楽で「あなたがいていいんだよ」と伝えられたら嬉しいです。
今回のアルバムタイトル『プログレス サイン』には、“これまでの出来事から未来を予測する”という意味があって、過去を振り返るだけでなく、その先にある希望を見つける言葉なんです。すっごく素敵なタイトルで気に入っています。このアルバムを聴いてくれた人が、自分自身を肯定できるきっかけになったらいいなと思います。それが地球人でも、宇宙の人でも!(笑)
たとえば宇宙から来た未知の存在と出会ったときに、その人のことが肯定できるかって、すごく大事な問題だと思うんです。未知の存在って怖いって思ってしまうかもしれないですし。でも、ゆめみたの音楽で仲良くなれるような、そんな未来を目指したいです。そんな気持ちで、2026年は日本から世界へ、そして宇宙へと広げていきたいです。
仲町:TVアニメ化や47都道府県制覇の旅など、想像もつかなかったような、本当にたくさんのご期待をいただけて、自分でも“生きててよかったな”って思うくらい幸せな機会が続いています。でもその分、ちゃんと恩返ししなきゃって気持ちも大きくて。2026年は、その期待に全力で応える年にしたいなと個人的に思っています。
それに加えて、「ゆめみたなら大丈夫だ」って“いろいろ”を任せてもらえるくらいになりたいです。“夢限大みゅーたいぷ”という言葉が生まれた瞬間は、今くらい大きな意味がなかったと思っていて、ぼく自身「なんか可愛いバンド名だ」と思うくらいでした。でも月日が経つに連れて、この文字列が自分の中でどんどん大きく膨らんでいくのを感じました。
いまでは「夢限大みゅーたいぷ」は、ぼくたちメンバーを指すだけの名前じゃなく、このプロジェクトに関わってくださったすべての方の名前だと思っています。だからこそ、この名前をもっと深く掘り下げて、その意味をしっかりと伝えていける1年にしたいなって思っています。
──名は体を表す、という言葉の通りですね。
仲町:この名前に泥を塗っちゃわないように(笑)、ぼくたち自身も、もっと磨き上げていきたいです!
[取材・文/逆井マリ 撮影/胃の上心臓 編集/鳥谷部宏平]