【市川市・鎌ケ谷市・船橋市】心もふんわりあったまる♪笑顔を届ける和菓子4選
人と会う機会が増える年末年始、気の利いた手土産はお付き合いの潤滑油。
地元で長く営業する老舗和菓子店から、喜ばれること請け合いの品々をご紹介します。
【市川市】市川大野で約60年。4世代が暖簾を守り続ける峰月堂
峰月堂の創業は昭和25年。
戦後甘いものが貴重だった時代、皆に喜んでもらおうと初代が和菓子卸を始めたのがスタートでした。
市川大野へ移転したのは昭和38年。
現在は2代目(初代の長男)、3代目(現店主の峯島重明さん)、重明さんの次男(4代目・和輝さん)と三男を中心に、家族で力を合わせて老舗を切り盛りしています。
2013年の発売以来、一番の人気商品となっているのが「みかん大福」です。
愛媛県産温州みかんを白あんで包み、さらに求肥でくるみました。
みかんは柑橘類特有の酸味よりは甘みが強く、白あんの優しい甘さと相性ぴったり。
「理想のみかんを入荷するための農園探しが大変でした」と語る重明さん。
賞味期限は翌々日としていますが、冷蔵庫に入れるとみかんの香りが抜けていくので、翌日までに食べるのがおすすめ。
人気商品なので午前中で売り切れてしまうこともあるそうですが、前日までに電話で予約をしておけば、取り置きしておいてくれます。
「いちかわバラ物語」参加商品の「いちかわバラ最中」もおすすめ。
※いちかわバラ物語…地域活性化を目的に誕生した、市川市民の花バラをモチーフにした市川土産
峰月堂の餡は全て自家製。
現在主流になっているさっぱりした餡ではなく、昔ながらの製法によるコクのある味が特徴です。
峰月堂では伝統的な和菓子づくりを大切にしながらも、琥珀糖など新時代の和菓子にも意欲的に取り組んでいます。
店のモットーは「子どもからお年寄りまで喜んでもらえる和菓子づくり」。
3世代が現場で働いている強みが、幅広い年齢層に愛される品ぞろえを可能にしています。
店名/御菓子司 峰月堂 住所/千葉県市川市大野町2-786 営業時間/午前8時~午後5時 定休日/毎週月曜日と隔週火曜日 駐車場/なし アクセス/JR武蔵野線市川大野駅から徒歩9分 電話番号/047-337-1314
鎌ケ谷で半世紀以上愛されてきた馬場菓子舗
どっしりと存在感のある純和風の店構え。
老舗の風格漂う馬場菓子舗は東武鎌ケ谷駅西口を降りて徒歩5分の場所にあります。
和菓子の卸業を営んでいた創業者(現店長の祖父)が開業し、二代目の時に鎌ケ谷の現店舗へ。
現店長の馬場さんは三代目に当たります。
「鎌ケ谷らしい土産物となる和菓子を作りたい」
そんな思いでできたブランドが、鎌ヶ谷銘菓「貝がら山」です。
鎌ケ谷の住民には説明不要ですが、同市初富本町にある貝柄山(かいがらやま)公園がその名の由来。
鎌ケ谷市の「ふるさと産品」として認定され、30年以上前から親しまれてきました。
「貝がら山」ブランドの商品は3種のまんじゅう。
優しい甘さの白あんに包まれたきんかんと栗の甘露煮が、まるごとまんじゅうの中に入っています。
あんもまんじゅうの生地も、甘さ控えめ。
鎌ケ谷に住む人が市外や県外の人を訪ねる際の鎌ケ谷土産として、また法事などにも利用されています。
贈答用化粧箱は8個入り・12個入・15個入り・20個入りの4種類。
詰め合わせもお好みで自由に組み合わせることができます。
もちろん単品でも購入可。
もう一つ、おすすめ商品として紹介してもらったのは華やかな練り切り。
季節に合わせたモチーフの練り切りが常時4、5点、正月など多い時では8点以上を用意。
時季により少しずつ商品が入れ替わっていくので、店頭で季節を感じることができます。
求めやすい価格で練り切りが買えるということで、隣町や市外の白井市などから来店するファンもいるとのこと。
「一つ一つの和菓子を店内で手作りしています。食べるときは和菓子で季節を感じて、楽しんでもらいたいですね」と店長は語っていました。
(商品写真提供/馬場菓子舗)
店名/馬場菓子舗 住所/千葉県鎌ケ谷市道野辺中央3-1-50 営業時間/午前9時半~午後7時 定休日/火曜日 駐車場/駐車スペースあり アクセス/東武鎌ケ谷駅徒歩5分 電話番号/047-443-4737
【船橋市】通勤途中の常連客が絶えない人気店「だんごのさくらや」
さくらやの店頭には、だんごやおはぎなどの和菓子ばかりでなく、炊き込みご飯や唐揚げ、海苔太巻きなどのお惣菜も並んでいます。
どれもとても安くて驚き。
お店の混雑のピークは午前9時前。
出勤前にランチを調達していく常連でにぎわいます。
船橋市役所の近くにあるので、多くの職員の方にも親しまれているようです。
だんごのさくらやは1992年に開店。
初代は現店長佐藤さんの父親で、さくらや創業前は東京で靴店を営んでいました。
ところが市川大野にある一族の墓にお参りした時に、大繁盛しているだんご屋さん(だんごの美好)を見かけ、「だんご屋をやろう!」とひらめきます。
早速その店で和菓子作りを習い、現店舗の開店にこぎつけたとのこと。
そんな初代から店を受け継いだ佐藤店長に、人気の商品を教えてもらいました。
1日で約900~1000個のだんごが売れるそうですが、その3分の1ほどを売り上げる一番人気がみたらしだんごです。
今時100円を切る価格に驚きますが、コロナ禍前は50円だったのだとか。
原材料費の高騰で若干の値上がりを余儀なくされましたが、求めやすい価格に魅力を感じて足しげく通ってくれるお客さんもいるため、さまざまな工夫をしてできるだけ原価を抑えています。
だんごは毎朝5時から手作りしていて、賞味期限は1日。
もち米をつくのではなくミキサーにかけているため、もっちりと軟らかいのが特徴です。
創業時から同じ問屋から仕入れている茨城県産コシヒカリを使用。
「世の中には、長持ちさせるために砂糖を加えたり、てかりをつけるために油を塗ったりするだんごもあるようですが、うちでは一切そういうことはしていません。和菓子には洋菓子より低カロリーという長所があるのに、それを無意味にしてしまうから」と話す佐藤店長。
安さだけではなく、自然な素材にもこだわっています。
店名/だんごのさくらや 船橋店 住所/千葉県船橋市南本町1-16 営業時間/午前7時~午後6時(商品がなくなり次第終了) 定休日/不定休 駐車場/なし アクセス/京成船橋駅徒歩8分 電話番号/047-435-3987
【市川市】手児奈の町・市川で70年以上営業を続ける名店「市川ちもと」
「ちもと」は元々目黒にあった菓子処で(現在は閉店)、そこからのれん分けした店舗がそれぞれの地域で営業を続けています。
市川店以外に3店舗(軽井沢、都立大学、箱根湯本)あり、千葉県内のちもとはここ市川店のみ。
5年前までシャポー市川内に店舗を構えていましたが、2018年に現店舗に移転しました。
市川ちもとの看板商品として長年地元の人たちに愛されているのが「手児奈(てこな)の里」。
万葉集にも詠われた伝説の美少女「真間の手児奈」の名を冠した銘菓です。
もっちりと軟らかい求肥の中に細かく砕いた自家製羊羹が入り、ほんのりと香る柚子の風味が上品。
この地に住んでいたと伝わる、いにしえの美少女を想起させます。
昔ながらの製法と材料にこだわり、添加物は使っていません。
白玉粉は業者と相談の上、水分量などを吟味して硬さを調整、ちもと用に特注したものを使用しています。
ちなみに市川店以外の各ちもと店舗にも、それぞれの個性を加えアレンジした同様の商品があるそうです。
3代目店主の清水章吾さんに、他にもおすすめの商品を伺いました。
年間を通して人気なのが草団子です。
餡に包まれた団子がヒスイのように鮮やかな緑色なのは、生ヨモギを使っているから。
乾燥ヨモギではなくに比べて発色と香りの良さは段違いです。
3個串の団子が多い中、珍しい2個串を採用。
重くなり過ぎず、ちょうど良いボリューム感が好評とのことです。
毎月10日は「団子の日」。
この日は草団子も、みたらし団子(4個串130円)も全て100円(税込108円)に!
「団子の日」は初代(清水店長の祖父)の時代から始まり、日ごろの感謝を込めてサービス価格で提供しています。
季節を感じる定番商品や贈答用銘菓、行事用和菓子など、さまざまなジャンルの商品を扱い、地元で愛されている市川ちもと。
「日本茶が恋しい寒い季節、ぜひお供においしい和菓子はいかがですか」。
店名/市川ちもと 住所/千葉県市川市市川1-23-2 営業時間/午前9時半~午後6時 定休日/第2・4水曜日 駐車場/なし アクセス/JR市川駅北口徒歩4分または京成本線市川真間駅徒歩4分 電話番号/047-322-2505