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平塚署管内自転車事故 県内ワースト1に歯止めを 高齢者、二輪事故も多発

タウンニュース

平塚警察署独自の「サイクルポリス」

平塚警察署管内で今年1月から5月までに発生した人身交通事故は350件で前年比で49件増加。そのうち自転車の関係する人身交通事故は109件(前年比プラス12件)に上り、県内54署の中でもワースト1であることが同署への取材で明らかになった。

自転車事故以外にも、高齢者が関係する人身交通事故は115件(同プラス12件)で県内最多。二輪車が関係する人身交通事故は85件(同プラス21件)でワースト3位となった。

時間帯別では、午前8時から10時が55件で最も多く、午後2時から4時が51件と主に通勤通学の時間帯に集中。市内には国道129号や134号など幹線道路が走り、地区別に見ると、沿線の四之宮や田村での事故が多い。

交通第一課の大場英彰課長は「平塚は平たんな土地が多く、自転車交通量が多い。今年6月にも歩道から車道へ移った自転車が車両に巻き込まれ、重傷を負ってしまった事故もあった」と注意を呼びかける。

違反者に反則金

全国的に自転車事故が増加している中、自転車の交通違反に対して反則金を課す「青切符」による取り締まりの導入を盛り込んだ改正道路交通法が今年5月に国会で可決し、2年以内の施行が決まった。

この制度は16歳以上、113の違反行為が対象で、このうち信号無視や一時不停止、携帯電話やイヤホン、傘を使用しながらの運転など、特に事故につながる恐れがある違反に対し重点的な取り締まりが行われる。改正道交法の施行に向け今後、反則金の金額なども定められる。

ワースト1返上へ

平塚警察署ではAI(人工知能)による事故発生予測マップを用いた警戒活動のほか、スポーツタイプの自転車に乗った「湘南平塚サイクルポリス」が街中を巡回する県内唯一の取り組みで事故抑止に取り組む。

サイクルポリスは2014年に発足。メンバーは署員の特性などを考慮し、20代、30代を中心に選抜されている。商店街の路地裏や狭い住宅街でも持ち前の機動力を発揮し、地域防犯や交通安全の啓発に貢献してきた。

自転車交通量が特に多い平塚駅周辺では、現在も通常の巡回に加え、サイクルポリスが出動し違反者に対して交通切符(赤切符)を告知するなどして自転車マナー向上に取り組んでいる。

石井清一郎署長は「青切符導入に合わせて、自転車事故防止には非常に力を入れて取り組んでいる。まずは市内の自転車マナー向上。この1年でワースト1の汚名返上を果たしたい」と意気込みを語った。

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