PCスクールSmile ロボット競技で世界一 中学生2人組で初の頂点
小中学生が対象の国際ロボット競技会「ユニバーサルロボティクスチャレンジ2024」の世界大会が9月22日に大阪府で開かれ、横須賀市日の出町のプログラミングスクール「Smile」から出場した松村拓実さん(逗子開成中3年)と猪股(いのまた)陽向(ひなた)さん(公郷中2年)がロボット競技・アドバンス部門で優勝した。決勝は世界8カ国22チームの出場があった中、スクールとして初の頂点に輝いた。
同大会は世界中の小中学生がロボットの製作・プログラミング技術を競い合う国際競技会で松村さんと猪股さんは2人1組のチームとして出場。競技はフィールド内に置いたブロックを自作ロボットで運搬し、決められた場所に制限時間内でどれだけ積み重ねられるかを競う。事前に設定する運搬ルートのプログラミングが高得点を取る上で鍵となる。
縦に長いつかみ機を考案するなど機体の形状にも工夫を凝らした同チーム。一度により多くのブロックを運べるようになり、日本予選(動画審査)を1位で通過した。
冷静な判断力光る
世界大会はライバルらと一斉に実演を開始する方式。2回の実演機会のうち、1回目はルートを読み取るセンサーの不調でロボットがコースアウトを繰り返し失敗に終わったものの、機体の調整を素早く行い、結果的に同日最多数のブロックを積み上げた。松村さんは「センサーの値や部品の交換など、僅かな調整で全体に影響が出るので、チェック作業は大変だった」と振り返った。
2人の相性が奏功
同スクールで指導を担当する丸山祐花さんは「本番中は手助けができない中、2人でよく冷静に対処できた」と臨機応変な対応を称賛。「プログラミング力に優れた松村君と空間認識能力に富んだ猪股君の相性が良かったのでは」と勝因を分析した。
昨年の出場では2位に終わった松村さんは「最後の挑戦で優勝できてうれしい。高校でもロボット製作を続けたい」と今後の活動にも意欲を見せた。猪股さんは「夏休み返上で準備した甲斐があった」と達成感をにじませた。