日本代表の大型ポイントガード、アルバルク東京テーブス海〈Bリーグスター選手ガイド⑥〉【バスケ】
Bリーグスターガイド⑥ テーブス海
今シーズン、開幕9年目を迎えたBリーグ。今夏行われたパリ五輪での日本代表の奮闘ぶりも記憶に新しく、現在では強豪チームの試合でチケット争奪戦が行われるなど、絶大な人気を誇っている。そこで『ラブすぽ』では「今年からBリーグを見よう!」と考えている読者のために、「この選手は押さえておこう」という、Bリーグのスター選手を厳選してご紹介する!
テーブス海
アルバルク東京
背番号:3
過去、B1優勝2回(2018‐18、2018‐19シーズン)を誇る日本バスケ界の名門・アルバルク東京。そんなチームを司令塔として牽引するのが、パリ五輪日本代表メンバーでもあるテーブス海だ。188センチ、85キロという日本人としてはかなり大型のポイントガードで、昨シーズン、滋賀レイクスからA東京へと移籍。移籍初年度にもかかわらず、レギュラーシーズン60試合+チャンピオンシップ3試合すべてにスターターとして出場。今シーズンからはチームの副キャプテンも務めるなど名門A東京の「顔」となりつつある。
父は元バスケットボール選手で現在はW LEAGUE・富士通レッドウェーブでヘッドコーチを務めるBT・テーブス。10代のころからその才能は高く評価され、2015年から世代別代表に選出。東洋大京北高校2年時にアメリカに留学し、NCAA1部のノースカロライナ大学ウィルミントン校でもプレーするなど、アマチュア時代の大半を海外で過ごす。
その後、2019年12月に大学を離れ、翌2020年1月に宇都宮ブレックスに特別指定選手として加入。宇都宮では田臥勇太、鵤誠司、ライアン・ロシターといったリーグトップレベルの選手のもと、バスケのイロハを学び、2022‐23シーズンに滋賀へと移籍。滋賀ではメインガードとして48試合出場、平均12.4得点、6.9アシストと持ち前の爆発力をフルに発揮して昨シーズンからA東京へ移籍。
前述の通りシーズン、CSとフル稼働したうえで平均10.7得点、4.8アシストのスタッツを残した。A東京では宇都宮、滋賀で培ったノウハウを生かし、爆発力に広い視野、ゲームの組み立てもこなせるオールラウンドなポイントガードとしてさらなる成長を見せ、シーズン終了後にはパリ五輪にも出場。
日本のポイントガードは河村勇輝、富樫勇樹など「小柄」なタイプが多い中、サイズを活かしたディフェンス面で大きく貢献。このスタイルはA東京でのプレーにも通じる部分だ。
迎えた今シーズンも開幕の越谷戦に2戦連続スターターとして出場。積極的にシュートを打つ場面なども見られ、昨シーズンよりさらに積極性が増した印象が強い。
A東京は今シーズン、昨シーズン所属した東地区ではなく最激戦区となった中地区で戦う。昨シーズンは48勝12敗、勝率.800とB1全クラブ中2位の勝率を収めたが、A東京と昨シーズン西地区王者の名古屋ダイヤモンドドルフィンズが加入した中地区では昨シーズン以上の激しい戦いが予想される。
すでに至上命題となっているCS出場はもちろん、6シーズンぶりの王者を狙うチームにとって、テーブスのさらなる進化は不可欠。恵まれた才能に経験が上積みされ、キャリアとしても「全盛期」を迎えつつあるテーブス海の今シーズンの躍動に、ぜひ注目してほしい。
文・花田雪