「お正月はごちそうさま!」うれしそうなのは良いのだけど…一体、何回目!? #母の認知症介護日記 147
アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。
母・あーちゃんの通帳を再発行して、なんとか預金を自分のものにしたい父と、それを阻止したいワフウフさん姉妹。「再発行した通帳は、私が持っている」と姉が父に言ったそのひと言がきっかけで、ついに父VS姉のバトルがぼっ発しました。父はとにかく理不尽なことばかり言い、ついにはあーちゃんに年金を渡さないと言いだしました。このまま言い合っていても話は平行線のままなので、姉が「専門の人に相談する」と言って終わらせようとすると、父も「こうなったら実力行使だ!」と言い返してきました。ちなみに、この言い合いはあーちゃんの目前でおこなわれていたのですが、幸い内容はよくわかっていない様子。ただ、父に対してあーちゃんは何となく恐怖を感じたようで、病院で父と鉢合わせになったときには、様子を伺うように姉の体の影に身を潜めていたのでした。
楽しんでくれたのならいいけれど…
バトル中、あーちゃんの通帳は姉・なーにゃんが預かっていると知らなかったととぼけていた父。しかし、姉から通帳を返してもらうよう、あーちゃんに指示するメモを見つけているワフウフさん姉妹に、そんなウソは通用しません。バトルを通して父の執着ぶりを再確認したワフウフさん姉妹は、一刻も早く父への対策が必要だと考え、認知症を考慮した対応を拒否された金融機関の預金を信頼できる行員さんがいる銀行へ移すことに決めました。送金を終えてすぐ、行員さんから「預金が増えているけれど、何かありましたか?」と電話があり、多くの顧客を抱える中で気にしてもらえていることに、ワフウフさん姉妹は感動していました。
父VS姉のバトルからほどなくして、お正月を迎えました。今年はわが家で過ごすと何度も言っていたのですが、あーちゃんは覚えていなかったようで……。
待ち合わせをして、乗り換えをしても、理由がわからず姉に聞いていたそうです。
でも、集まり自体はとても楽しんでいるように見えて、うれしそうにお礼も言ってくれました。
電話のたび、付き添いのたび、何度もお礼を言ってくれて、楽しかったならそれでいいのですが……。その後、何回も会っているの、忘れている……よね??
そんなあーちゃん、今日も病院についてこようとした父・たんたんのことを「お茶をおごってほしいからだ」と思っているようでした。
一応、私から理由を説明しますが……。
初耳! とばかりに驚くだけ……。
お茶目当てくらいなら、平和でいいんですけどね……。
父VS姉のバトルは、年の瀬を間近に控えたタイミングでぼっ発しました。目の前で見ていたあーちゃんは、ショック療法になったのか? それ以来、シャキッとしている日が続いていて、お正月も私の家で姉夫婦や孫たちと楽しく過ごせていました。でも、わが家でお正月を過ごすことは忘れていたようで、向かう途中、何度も行き先を確認していた模様。
でも、お正月の集まり自体は記憶に残っているらしく「お正月はごちそうさま! 本当においしかったわ! 皆で食べると楽しくて、また一段とおいしいわね!」と笑顔でお礼を言ってくれました。楽しんでくれたのであればそれが一番ですが、電話をするたび、病院に付き添うたびに言われるので、お正月以降、私に会った記憶は残っていないようで複雑です……。
そして、父はいまだにあーちゃんの通院に付き添うと言うようで、あーちゃんはそれを「帰りにお茶をおごってもらえると思っているのよ!」と解釈している様子。そんなにかわいいレベルのケチなら、今はもっと平和だったはず。むしろ、そうであってほしかったです……。
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目の前で言い合いを見たあと、それがあーちゃんにどんな影響を及ぼすのか気になるところですが、目に見えるような悪影響はなかったようでよかったですね。あまりマイナスなことばかり考えてほしくないと思う半面、まだ油断できないことが多い……と考えると、難しいですね。
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