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白井市で活動し20周年 点訳ボランティア団体「あやの会」六つの点が紡ぎだす言葉の世界へ

チイコミ!

白井市で活動し20周年 点訳ボランティア団体「あやの会」六つの点が紡ぎだす言葉の世界へ

2003(平成15)年に設立された白井市の点訳ボランティア団体「あやの会」は今年20周年を迎えました。

絵本やレシピなど 生活に密着した点訳

点訳の手引きや点字器を手にした「あやの会」の皆さん

現在会員は13人。

活動の主体となる点訳とは、墨字(手書きや印刷文字など)を点字に翻訳することです。

墨字を六つの点で仮名の音に変えたのち、読みやすくなるよう工夫します。

シュク!  数20シューネン テンヤク  アヤノ カイ  数2023 数9  数22(祝!20周年 点訳あやの会 2023.9.22)

主な活動内容は、依頼点訳と点字啓発活動への協力です。

依頼点訳は、白井市民、白井市、千葉県立千葉盲学校から受けています。

一般書籍、児童書、絵本、資料などの他、パンフレット、レシピ、メニューなどの生活に密着したものが多いそう。

また、点訳スキル向上のため、物語などの書籍の自主点訳も行っています。

2016年には、白井市社会福祉協議会より、優良社会福祉団体として表彰されました。

視覚障害者や点字への理解を促したい

あやの会では、点字や視覚障害者に対する理解を促す啓発活動にも力を入れており、市民対象の講座や、市内の中学校などの体験学習の講師を務めています。

「視覚障害の方が、ものすごい速さで点字を打ったり、読んだりすることにビックリした」「全盲や弱視の人の苦労が分かった」「点字はローマ字のような仕組みなんだ」などの生徒たちからの感想文に、うれしさとやりがいを感じると言います。

集中力が要るが奥深い点訳は魅力的

多くの点訳団体で、パソコンによる点訳や点字プリンターの利用が増えています。

しかし、あやの会では点字器、点筆による手打ちを行っています。

点字に使う点字器と点筆
集中して、一つ一つ丁寧に手打ち

高額な機器、需要量、PCスキルなどが理由ではありますが、皆で顔を合わせておしゃべりをし、楽しく活動することの利点も大きいと考えているからです。

会員の皆さんは、「やればやるほど奥が深い」「頭を使い、集中力が必要だが、誰かが読んでくれることがうれしい」「チームワークが良い」と言い、長く続ける人が多いそうです。

意見を出し合いながら、より分かりやすい点訳をめざす

一方で、コロナ禍の影響もあり、会員の減少や高齢化が進んでいることが、会の課題でもあります。

小さな点で彩られた世界。

点字を街中で見かけたら、指先で感じる繊細さを体感してみてはいかがでしょうか。 

活動日時/毎月第2・第4金曜日 午後1時~午後4時 活動場所/白井市保健福祉センター 団体活動室など  住所/千葉県白井市復1123

問い合わせ 電話番号/090-5579-9763 大平

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