【香るスパイス】大戸屋の初夏限定メニュー「エスニックグルメ」を全品食べてみたところ…新ジャンルとの出会いがそこにはあった
大戸屋で2025年6月13日より「エスニックグルメフェア」なるものが始まっている。7月末までの初夏限定メニューとして、全3品が登場しているぞ。
「エスニック」といわれると未知ゆえ少し身構えてしまうのだが、大戸屋の提供する「エスニックグルメ」はなんだか世間一般のイメージとは違うみたい。
とりいそぎ全品食べて見たところ、そこには「大戸屋風エスニック」という新たなジャンルが広がっていたぞ。これは良い意味でエスニックではない……!
・大戸屋「エスニックグルメフェア」
今回のフェアで登場しているのは、『スイートチリの大戸屋アジアン唐揚げ』『鱧と夏野菜のエスニック甘酢ソース』『塩麴仕立てのタンドリーチキン』の3品。どれも単品と定食、どちらでも注文することができ、持ち帰りも可能だ。
エスニックグルメというと広義では西洋・アジア問わずの「民族的な料理」となるが、日本ではアジア系の料理を指すことが多いみたい。大戸屋の「エスニックグルメフェア」もアジアン料理的な要素が強いようだ。
ただ、よくよく見るとちょっと食材が不思議。エスニックなのに「塩麹(しおこうじ)」とか「鱧(はも)」とか使われているからね。
完全な異国料理ではなく、大戸屋独自の路線ということなのだろう。とりあえず1品ずつ食べていくぞ。
・「スイートチリの大戸屋アジアン唐揚げ(1280円)」
まずは「スイートチリの大戸屋アジアン唐揚げ(1280円)」。昨年もおこなわれていた同フェアから引き続きの登場だ。
小ぶりなから揚げが7個、その上には砕かれたナッツとたっぷりのスイートチリソースがかかっている。
スイートチリソースは思っていたより辛い……! 辛いものが苦手な大人はセーフ、辛いものが苦手な子供はNGって感じの辛さかな。
辛いものが好きでも嫌いでも無い自分にとっては、スイートすぎずでちょうど良い。後半はレモンを絞ったらよりサッパリしたテイストに変わっておいしかった。
昨年から続投されているだけあって、守備範囲が広そうな安定した味だった。パクチーを食べられない軟弱者なので断言はできないが、チリソースとパクチーがそろえば「エスニック」的な要素はなにかしら感じることができそうだ。
・「鱧と夏野菜のエスニック甘酢ソース(1480円)」
大戸屋の人気メニュー「鱈と野菜の黒酢あん定食」のエスニックバージョン。「鱈(たら)」ではなく「鱧(はも)」ってところが夏っぽくて良い。通常ならばここに追加でパクチーが乗る(抜きました)。
夏野菜は、パプリカ、ズッキーニ、ナス。揚げたてふわふわの鱧は、たっぷり6切れも入っている。
これはとにかくサッパリって感じ。甘酢の酸味、レモンの酸味、青唐辛子の辛味が複雑に混ざりあって、いつもの黒酢あんとは全然違う! 鱧は全く骨が気にならないし、ふっくらと厚みがあっておいしい。3品のなかでは一番ボリュームもあったかな。
ただ、エスニックかと言われると、パクチーを抜いていることもあり、そこまでクセは強くない。あくまでも大戸屋風のエスニックって感じだから、異国の味に身構えなくても「あ、なんかいつもと違うな」くらいのスタンスで食べられるはずだ。
・「塩麴仕立てのタンドリーチキン(1340円)」
そして3品目は「塩麴仕立てのタンドリーチキン」。タンドリーチキンというと鶏肉をヨーグルトと香辛料に漬けたインド料理なのだが、大戸屋のタンドリーチキンは「塩麹」と香辛料に漬けているそう。
がっつり濃くて辛そうな見た目をしているけど、食べてみると優しい……! 最初にスパイスの風味がピリッとするが、後味はとってもまろやかで、出汁のような旨みも感じる。お肉もふっくらやわらかいし、これが「塩麹」のパワーなのだろう。
今回の3種類の中では一番やさしい味わいだな。スパイスは感じるが全体的にマイルド。それでいて、米はバッチリ進む味だから死角なし。
・スパイス香る、夏にピッタリメニュー
3品とも食べて思ったけど、これは新たなジャンルだね。ただの「エスニックグルメ」じゃなくて「大戸屋風エスニックグルメ」。
良い感じに「エスニック」と「和」が融合していると感じたな。エスニックグルメの経験が乏しい人でも自然と馴染める、そんな味だった。海外にも多くの支店を持つ大戸屋が手がけてるだけある……!
上記メニューの提供は2025年7月27日まで。どれもご飯が進む味付けだったので、ちょっと暑くて食欲が……なんて時には大戸屋も選択肢に入れてみてくれ!
参考リンク:大戸屋
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.