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【サクラエビの春漁終了】静岡が誇る資源が、県民にとっても「高級品」に。漁獲量減少の背景や漁業関係者の取り組みを知って、みんなで守ろう!

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静岡トピックスを勉強する時間「3時のドリル」。今回のテーマは「サクラエビ」。先生役は静岡新聞ニュースセンターの高橋和之記者です。(SBSラジオ・ゴゴボラケのコーナー「3時のドリル」2025年6月10日放送)
(山田)今日はサクラエビ漁の話題ですね。僕の肌感覚でいうと、今年は普通に食べれたかなというイメージですけども、どうなんですかね。

(高橋)2018年の春に記録的不漁があり、そのときは本当に獲れなかったんですよね。

(山田)あのときは確かに食べれませんでしたね。

(高橋)どこへ行ってもなくて、海に出てもエビの群れがないというときがあったんですね。そこからいろんな取り組みをして、取り過ぎないように、資源の状況を見ながら操業する船も決めたりして、少しずつ水揚げの方は上向いてはきました。この春はまた漁獲量が下がり始めているということです。自主規制を始めてから、初めて減少しました。

(山田)そうなんですね。

地域にとって、欠かせない資源

(山田)今年の春漁は4月2日に解禁ということで、先日の6月5日まで漁をやってたわけですね。サクラエビ漁って、船は2そう1組で行って、間に網を引いて獲るんですよね。

(高橋)詳しいですね。

(山田)テレビの特集で見ただけなんですけどね(笑)

(高橋)この作業をする際は、網を両方から引き上げる人手も必要なので、そのときだけ働く乗り子さんもいて、結構な人数と時間をかけて行っています。サクラエビは、蒲原という地域を支える上では本当に欠かせない資源だと位置づけられています。

(山田)僕が子供の頃は、普通にバクバク家でも食べてましたよ。

(高橋)そうなんですよ。僕も20数年前に地元の蒲原支局に勤務したことがあるんですが、サクラエビの取材に行くたびに漁師さんがくれました。

(山田)いい時代ですね。今じゃ、高級品ですよね。

(高橋)本当にもう信じられないぐらい、位置づけが変わっちゃいましたね。なかなか獲れなくなってしまいました。

どうして獲れなくなったの?

(高橋)2018年に記録的不漁に見舞われてから、静岡新聞では「サクラエビ異変取材班」というのを作りました。3〜4年ほど、取材班を組んで集中的に取材をして、いろんな原因が見えてきたんですけども。ただ、自然界の話ですので、なかなか人間が「これだ」っていう答えを決めるのはちょっと難しいと思います。

考えられる理由としては、一つには、「獲りすぎた」というのはあったと思います。それから、海の環境の変化が挙げられます。

(山田)なるほど。

(高橋)黒潮大蛇行、海水温の上昇ですね。あともう一つ我々が着目したのが、産卵場所になっている駿河湾の奥の富士川の河口の水の濁りです。これが顕著だったことから、「もしかしてその川から流れてくる濁りは上流に原因があるんじゃないか」というところまでたどっていきました。その結果、実は海と山、川は繋がっているという一つの話に行きつき、「環境変化は海だけではなく山にもあるんじゃないか」ということを、我々取材班としては見極めることができたんです。

(山田)僕もあの特集を読んで、「海の話をしているのに山にたどり着くって…」って思いました。

(高橋)そうなんです。当時僕はデスクをやっていましたが、現場を担当した取材記者が、本当に一生懸命取材してくれました。寝る間も惜しんで関係者に当たって、山梨など山の方まで取材に行ったりもして、「これぞ調査報道」というものを我々は体験することができました。そして、一つの結論として、今説明したような話を展開していきました。

(山田)山の工場など、そういうところが影響していたんでしたよね?

(高橋)そうなんですよね。

(山田)そして、2018年に一気に獲れなくなったため、サクラエビ漁の自主規制を行ったんですね。

(高橋)「これではいけない」ということで、自主規制を行いました。サクラエビ漁をなりわいとしている方も多いので、どうにかしないと、地域が成り立たなくなってしまいます。それから、サクラエビは静岡県を代表する貴重な資源でもあるので、それをどうにか守らないといけないということもあります。操業する船を制限したり、漁をする時間を短くしたりと、その都度産卵調査や海の状況把握をしながら柔軟に対応して、今日に至っています。

(山田)漁師さんからしたら、「獲れたら売れるのに」っていう思いもきっとあるでしょうね。

(高橋)群れが確認できても、こうした事情がありますので、そこは取りに行かずに次の季節にまで残して、後に繋げようということで、葛藤というのはあったかもしれませんしね。

(山田)自主規制をやってきたおかげで、回復しつつあるということですか?

(高橋)ここ数年はちょっと上向きで、関係者の方も自分たちのやってきた取り組みの手応えを感じていたと思います。「このまま慎重ながらも続けていけば、いけるんじゃないか」という話だったんですが、今回の春漁で、ちょっと落ち込み始めたという感じです。
これにあまり一喜一憂せずに、もうちょっと長い目で見て、取り組みを地道に継続していくべきかなと思いますね。

プレミア品を、どう守りながら食べていくか

(山田)先日由比漁港で「桜えびまつり」がありましたね。僕はちょっと行けなかったんですけど、どうだったんですか。

(高橋)やっぱり、にぎわっていましたね。僕も取材経験があるんですが、あの祭りはすごくにぎわうんですよ。

(山田)全国から人が来るんですよね。

(高橋)昔はゴールデンウィークにやっていて、なおさら混んでいました。ここ数年は6月に開催しています。

(山田)わざわざ全国から来て行列を作って食べるサクラエビが、静岡県民の我々もなかなか食べることができない魚になってきたのは、ゆゆしき問題ですね。

(高橋)体長数センチのちっぽけなサクラエビは、環境問題、資源問題という本当に大きな教訓を我々人間に伝えているのかなと、取材を通じて感じています。

(山田)漁業関係者の方は一番大変なときかもしれません。我々は、今後どういうふうに見守っていくべきなのでしょうかね。

(高橋)本当に貴重な資源で、やはりもうなかなか我々の手に届かない。もう、プレミアがついたものになっておりますが、それをいかにして食べながら、将来に結びつけるかってことを、一消費者としても考えていくべきかなと思います。

(山田)やっぱりこの時期には美味しく食べたいですもんね。次は秋になるんですよね。

(高橋)そうですね。ここが一つ注目するところですが、夏に産卵調査を行いますので、そこでどういう状況なのか、また専門家の皆さんの意見を伺いながら、漁をいつ始めるのか、出る船はどうするのかっていうところを考えていくのかなというふうに思います。

(山田)秋には美味しいサクラエビが食べれるように期待したいですね。そのためにも、ちょっと我々も静岡の環境について考えたいです。今日の勉強はこれでおしまい!

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