【狂気】中国のサイゼリヤに『ドリアンピザ』がある!!
NHKによると現在、中国で大規模なドリアンブームが起きているらしい。なぜ今さらドリアン? という気もしなくないが、日本でマリトッツォブームが起きたときのイタリア人の気持ちってこんな感じだったのかな……と思うと感慨深いものがある。
先日、中国を旅行した私はドリアンブームの噂がガチであることを目視で確認したのだが、中でも「狂ってやがる」と感じたのはサイゼリヤである。メニューが滅多に変わらないことで知られるサイゼがこれほどの柔軟性を持っていたとは……!!
・中国は今
中国では今、高級デパートの地下食料品コーナーで当たり前にドリアン実演販売とかが行われている。
スイカを選ぶノリで真剣にドリアンを品定めする客たち。当然ながら売り場周辺には強烈なドリアン臭が立ちこめ、これが日本なら通報モノといった空気感なのだが、中国人たちは誰も何も気にしていない様子だ。中国の人はニオイに強いなぁ。
呼吸を止めてドリアン売り場を通過しつつ、問題のサイゼリヤに向かおう。向こうに見えるあの黒いヤツがサイゼリヤ……
あの黒いヤツが……
黒ぉ!!!!!!!
日本でサイゼといえば緑に赤のロゴが一般的だが、中国にはどういうワケか “黒いサイゼ” が多い。店内も落ち着いた雰囲気に統一されていて、さながら高級イタリアンのよう。
・問題のヤツである
とはいえ、そこは俺たちのサイゼ。中国の地においてもお手頃価格を実施しておられる。
ミラノ風ドリアが15元(299円)、辛味チキンが19元(約379円)、ドリンクバー9元(約179円)など、驚くべきことに多くのメニューが日本よりちょっとだけ安い。俺たちのサイゼを前に、物価などという概念は無効化するらしいことが判明してしまった。
…………で!
こちらが問題のドリアンピザ(30元 / 約598円)。パッと見チーズピザにしか見えないうえ、サイゼの名物が「ドリア」であることが事態をややこしくしている。マヨコーンピザが22元(約439円)だから、やっぱドリアンって高級品なんだな。
お察しのとおりドリアンを全く得意としない私は、日和って『ドリアンピザとフルーツピザのハーフ&ハーフ』(28元 / 約558円)を注文した。我々日本人にとってはフルーツピザも十分珍しいのだが、ドリアンピザと並べられてはその存在感も風前の灯と言わざるをえないだろう。
ちなみにフルサイズのフルーツピザは22元(約439円)。金に細かすぎて自分でも嫌になるが、さすがのサイゼもハーフ&ハーフは若干割高だ。
注文の品を待つ間、ドリンクバーで気を鎮める。取材だから注文したけどぶっちゃけドリアンピザ、食いたくねぇ……!!!!
・ヤツが来た
注文から14分でテーブルに置かれたドリアンピザ(とフルーツピザのハーフ&ハーフ)。
……来てる!! まだ顔も近づけていないけど、南国特有のとんでもなく甘い香りがビンビン来てる。とはいえ、この段階ではまだ言われなきゃ「ドリアン」とは分からない程度であり、フルーツピザがいい仕事しているのかもしれなかった。
苦しまぎれにドリアンサイドとフルーツサイドを分割してみた。ちなみにピザの匂いは一切なし。怖い。食いたくない。食いたくないけど食うしかない。よーし。食おう。……食べますからね? はい。行きます。かかってこいよ!!! うおおおぉぉぉぉいっけぇぇぇぇぇぇえええええええ!!!!!!!!!
ぎゃぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!!!
目が、目が!!!!! ……今さら気づいたがマトモにドリアンを食べたことがない私にとって、このドリアンピザがどれくらいドリアンしているのかは判断のしようもないことだ。
しかしチーズと生地の間に鎮座する謎ペーストは、食べる者を一瞬で南国の楽園へ葬り去る味と匂いを確実に有しているのだった。ごめん、正直おいしいとは思えない。でもドリアン好きの人は好きなのかもしんない。これ以上なんも言えない。本当にごめんなさい。
ちなみに言うとドリアンピザの後に食べたフルーツピザのチョロさったらなかった。実際これも激甘なのだが、ドリアンピザに感覚の全てを麻痺させられている私にとってはメッチャウマく感じられる。ナタデココの食感が面白いね!
他にも「フルーツサラダ」なるメニューが存在するなど、日本とは異なる独自の路線を進みつつある中国サイゼ。好きか嫌いかは一旦おいといて、チャレンジしなきゃ男じゃない!
参考リンク:NHK
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.