水島精二監督はじめ、メインスタッフ陣が「マチ★アソビ」に集結! 初公開映像の上映もあった『楽園追放 心のレゾナンス』テクニカルミーティングの公式レポートをお届け!
2014年に公開した虚淵玄氏(ニトロプラス)×水島精二氏による初のオリジナル劇場作品『楽園追放 -Expelled from Paradise-』。各方面で高い評価を得て、大ヒットを記録した本作。
公開10周年を記念して、11月15日(金)より2週間限定でリバイバル上映『楽園追放 -Impelled by 10th Anniversary-』として公開もされました。さらに、2026年には待望の次回作『楽園追放 心のレゾナンス』が公開予定!
本稿では、「マチ★アソビVol.28」で開催されたテクニカルミーティングの様子や公開されたイラスト・情報をお届けします。
【写真】『楽園追放 心のレゾナンス』「マチ★アソビ」イベントレポート
メインスタッフ陣が集結。大量の初公開資料の報告や制作状況を報告!
徳島県徳島市にて開催された、マチ★アソビvol.28。ufotable CHINEMAでは5月11日(日)にて、『楽園追放 心のレゾナンス』のメインスタッフによる、テクニカルミーティングが開催されました。シアター内満席となったこの日のイベント。
観客の大きな拍手とともにメインスタッフ陣5名が登場。水島精二監督、野口光一東映アニメーションプロデューサーはもちろん、今回は荻田直樹さん(アニメーションスーパーバイザー)・久目健人さん(モデリングスーパーバイザー、キャラリード)・橋本豊和さん(メカモデラー、エフェクトスーパーバイザー)のメインスタッフ3名も出演となりました。
冒頭水島監督からは「久しぶりにマチ★アソビに戻ってこれて、嬉しい」とコメント。今回は、最新作の制作状況を報告とのことで、多くの制作資料の披露とともに、スタッフ陣がコメントする流れでイベントが進んでいきます。
最初のテーマは「こだわりのモデリングポイント」にて、まず「キャラクター」に焦点を当てます。前回主人公のアンジェラと似ている“ガブリエル”、2024年11月に発表のティザービジュアルや特報で公開された新キャラクターの“ペネム”。未だ謎が多い2人のキャラクターですが、先日『心のレゾナンス』の絵コンテも完成した話も交えつつ、表情や全身の資料がスクリーンに映し出されます。
久目さん自身も前作の大ファンとのことで、ルックや立体的な処理・ニュアンスの調整にこだわっているとコメント。ペネムは、水島監督によるデザインの方向性希望が具体的にあったらしく、監督とコミュニケーションを取りながら制作しており、スタッフチーム内でも人気の高くなっている模様。
次は「メカ」。ティザービジュアルでも登場している新しいアーハンは、「複座型」とのガイドがあり、外観モデリングのこだわりやコクピットの構造について橋本さんから説明が入ります。コクピットは前作のコクピットデザインを踏襲できるデザイン設計を行っているとのこと。
更に、特報内登場のドロイド数種類の設定も公開に。ドロイドの立ち位置は“敵”と水島監督から補足がありつつ、橋本さんからもドロイドの個性やご自身のミリタリー知識を活かしたニュアンスのモデリングを入れたお話がありました。
コーナーの最後では、まとめてキャラクター・メカ・ドロイドのターンテーブル(360度的に見るチェック映像)も披露されます。荻田さんによる複雑な変形・動きを見せるドロイドが披露された際は、観客からも驚きの声や拍手が起こっていました。
続いては、「こだわりのアニメーションポイント」のコーナーへ。キャラクターのアングルや、特報・CGのメイキング映像を見ながらの進行にて、荻田さんからは「CGで成立しているモデルでも、角度によっては可愛くないものが出てくるので、輪郭や角度が映えるよう成立させている」とその作業内容が補足されます。
また、特報制作時でも、コンテ通りカットが分かれていたドロイドのシーンを作ろうとしたところ、野口プロデューサーの提案を踏まえ、カットを分けず1つのシーンに変更&成立させたのは、荻田さんの努力が垣間見えるシーンとのことでした。
初公開映像が上映! スイスでのロケハン敢行! 制作途中の本編も!
そして、最後のコーナーでは、「心のレゾナンス 今どんな状況?」というテーマにて、初公開となる映像が2つ披露となりました。スクリーンに映し出されたのは、なんと雪山。スイスにて、スタッフがドーロンを使いながらのロケハンを行う記録映像です。
水島監督からも「スケールや岩肌が日本の山とは違う」とのことで、リアリティを追求するエピソードでした。さらに続けて上映されたのは、制作途中の本編映像の一部。それこそ山脈が参考になっている模様のシーンにて、制作中のガブリエルとアーハンと見受けられるメカが映っており、ガブリエルが崖にしがみついたり、空間を駆け巡るシーンが上映されました。
イベントの最後、水島監督からは「今までやれなかったこと、やってこなかったことに映像的にチャレンジしています。公開をお待ち下さい」と2026年の公開に向けた意気込みのコメントがあり、トークイベントは終了となりました。最新の制作状況や多くの資料も公開されたテクニカルミーティングイベント。2026年への公開に向けて、ぜひ今後の作品展開にもご期待ください。