【私流】濃くて美味しいミルクティーの作り方 / ぶっちゃけ茶葉選びも重要
アフタヌーンティー人気から派生して、スコーンと紅茶がブームになっている今日この頃。伊勢丹で開催された英国展も大人気。
本場のイギリス風にスコーンとミルクティーを楽しむ人が増えたと思うけど、実はお店のような濃いミルクティーを自宅で作るのは意外とむずかしい気がする。
というわけで、今回は濃いミルクティーを作るコツを紹介したいと思う。あくまで個人的な覚え書き、紅茶好きなら常識みたいなことなのであしからず。
・基本的な作り方
まず、ネットとかで調べるとよく書かれている基本的なロイヤルミルクティーの作り方は以下のような感じ。(知ってる人は飛ばしてください)
【材料(1杯分)】
・ティーバッグ2個(あるいはティースプーン2杯分の茶葉)
・水80〜100CC
・牛乳80〜100CC
・好みで砂糖やハチミツ
※水と牛乳は1:1が基本
①鍋に水100CCを沸騰させる
②沸騰したらティーバッグ(茶葉)を鍋に入れて火を止める。
③フタをして3分ほど蒸らす
④牛乳100CCを鍋にいれて、弱火で加熱する。
沸騰する直前に火を止める
④鍋からティーバッグを引き上げて(茶葉を茶こしで濾して)カップに注ぐ
この作り方を忠実に守れば、濃いめのミルクティーができるはず……なのだが、実際に飲んでみて「なんか薄いな」と思ったことがある人もいると思う。
上記のようなミルクティーの作り方であまり書かれていないのが、使っている茶葉の種類……というか細かさである。
・茶葉が細かいと濃くなる
まず、手元にある紅茶の茶葉の細かさをチェックしてみてほしい。
ぶっちゃけ、私みたいな素人が濃いミルクティーを簡単に作ろうと思うなら、茶葉が細かいものか、丸められたCTC製法というミルクティー専用の粒状のものを使うのが一番の近道だと思っている。
めちゃくちゃ雑に説明すると……
・茶葉が大きいものはストレート向き。ミルクティーだと薄くなることも
・茶葉が細かいもの・粒状のものは濃いめに出るのでミルクティー向き
茶葉が細かいもののほうが抽出しやすく、濃く淹れられるため、ミルクを入れても風味がまけないことが多いのだ。
もちろん、茶葉が大きいものでもミルクティー向きはあるので一概にはいえないんだけど。
・おすすめ茶葉
とはいえ、売り場に行けばめちゃくちゃたくさん紅茶が並んでいて、ミルクティー向けのものを探すのは大変。
まずパッケージに「ミルクティー向け」と書いてあったら間違いない。(当然か)
それ以外だと、
・アッサム
・ディンブラ
・ウバ
・イングリッシュブレックファスト
(イギリスではミルクティーを朝飲むことが多く、それ専用の伝統的なブレンド)
と書いてあるような品種・ブレンドはミルクティー向けで細かい茶葉や丸まったCTC製法のものが多い。
トワイニングの「イングリッシュブレックファスト」や「ゴールデンアッサム」なんかは手に入りやすい思う。この辺はケチらずにティーバッグを2袋くらいドボンすると濃いミルクティーが作れる。(ティーバッグ1袋あたり茶葉2gで量が少ないから)
ちなみに紅茶といえば……の「ダージリンティー」は基本的にストレート向きで、ミルクティー向けじゃないのでご注意を。
・見かけたら買い! イギリスのデイリーな紅茶
んで、上記よりもさらにおすすめなのが成城石井、カルディ、紀ノ国屋とかの輸入食材店で売ってるイギリスの安いティーバッグ。
イギリスは紅茶をミルク入りで飲むことが多いそうで。スーパーで売られている茶葉もミルクティー向けのものが多いそう。向こうの家庭で飲まれる
・PG tips
・Tetley(テトリー)
・ヨークシャーティー
・トンプソンズ
・リントンズ
あたりの紐なしティーバッグはミルクティー専用といってもいいようなガツンとした味わい。技術なしで濃い〜ミルクティーが作れます。
ティーバッグ1袋にマグカップに少量の熱湯を入れて数分蒸らして
あたためたミルクを注ぐと……
濃いミルクティーがこのとおり。まるで鍋で煮出したような仕上がり。こだわると、水はエビアン(硬水)を使うとより濃厚な味わいになります。
ちなみに、イギリスでシェアが多いのに日本での取り扱いが少ないのはおそらくストレートで飲んだときのクセの強さじゃないかと思う。(正直、私もストレートだと土っぽさを感じて好みじゃない……)
個人的にはストレートで飲んだときにカップに茶渋がつくほど濃くて「う〜ん、雑味が多くてあんまり好きじゃないかも……」って感じのものの方が、ミルクティーにしたときに濃厚で美味しく感じるから不思議。
・牛乳にそのまま茶葉を入れるのは勧めない
たまにSNSとかでバズって流れてくるのが、牛乳にティーバッグを入れて冷蔵庫に入れておくと翌日に濃厚なアイスミルクティーができているとか、牛乳にそのままティーバッグを入れて煮詰める……という方法。
個人的にはあれはあまりおすすめしない。というのも、茶葉をそのまま牛乳に入れると、牛乳の脂肪分などが膜となってしまって茶葉の味わいも香りも出づらいから。濃厚になるどころか、紅茶の味が薄くなってしまうから。
最初にお湯で茶葉をしっかり開かせてから牛乳を入れた方が、濃厚なミルクティーができますぞ。
本で調べたことなどをいろいろ試してみて、個人的な経験をもとに書いたので、紅茶のプロから見たらツッコミどころはあると思いますが、試してみてくださいませね!
参考リンク:ロンドンティールーム
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.