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宇津ノ谷峠の十団子のお噺し

アットエス

2024年9月8日放送の「静岡市歴史めぐりまち噺し」。今日は、宇津ノ谷峠の十団子のお噺しです。
語り:春風亭昇太
かつての東海道、丸子宿と岡部宿の間で旅の難所となっていたのが宇津ノ谷峠でした。

平安の時代からあったとされる峠越えの「つたの細道」。その丸子側の上り口、宇津ノ谷集落には峠を越える旅人のための茶屋が立ち並んだ旧東海道の街並みを今も見ることができます。

宇津ノ谷集落で伝承されてきたのが、団子を数珠のようにつないだ、「十団子」。

その昔、宇津ノ谷峠に出没した、旅人を食べてしまう鬼を、地蔵菩薩が退治したという伝説に由来するとされています。

旅人に変身して鬼をだました地蔵菩薩は6メートルもあったという鬼を、小さな玉に変身させ、その玉を杖で十粒にくだいて、飲み込んだと伝わります。

いつからか、地蔵菩薩に飲み込まれた鬼に見立てて十粒の団子を数珠つなぎにした「十団子」が茶屋で売られるようになり、道中の安全を祈願する、宇津ノ谷の名物として旅人に人気になったと言います。

かつて宇津ノ谷峠にあった延命地蔵堂は明治42年に峠の麓の慶龍寺に移され、現在もここに延命地蔵尊が祀られています。

今も毎年8月23日、24日に慶龍寺の縁日で「十団子」が売られます。前の年の十団子を寺に返し、新しい十団子を家の軒先につるして、1年の無事を祈願する、その風習が宇津ノ谷集落で続けられています。

静岡市歴史めぐりまち噺し、今日のお噺しはこれにて。 <!-- tag:食文化東海道神社/仏閣/area:静岡市駿河区 -->

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