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【追悼:中山美穂】今年がデビュー40周年!人々の記憶に残る “永遠のシャイニングスター”

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2024年12月06日 中山美穂の命日

まさしく “永遠のシャイニングスター” 中山美穂


唐突な訃報がSNSのタイムラインに流れてきたのは、2024年12月6日の夕方のことだった。“俳優の中山美穂さん急死” という信じがたい見出しが目に飛び込んできた途端、混乱と動揺で頭の中が真っ白になった。気持ちの整理が追いつかず、なんだかよくない夢でも見ているような、現実離れした感覚だった。

その夜、テレビもラジオもネットも、話題は中山美穂(以下:ミポリン)一色だった。ああ、これは夢なんかじゃなく、現実に起きてしまった出来事なのだ。そんな実感が湧くにつれ、悲しみ、やるせなさが襲ってきた。たまらず彼女のヒット曲を集めたプレイリストを聴きながら、喪失感に苛まれたまま一夜を過ごした。

亡くなる当日もクリスマスコンサートが行われる予定だったという。デビュー40周年を目前に控え、精力的に活動するミポリンは、まさしく “永遠のシャイニングスター” として多くのファンに夢と希望を与え続けた。

ヒットチャート1位を獲得した「You're My Only Shinin' Star」


その輝かしいキャリアを語るとき、ブレイクのきっかけはやはりドラマ『毎度おさわがせします』での体当たりの演技ということになるだろう。若干14歳にして、令和なら不適切なお色気シーンをこなし、一躍注目を浴びた彼女は、歌手としても「クローズ・アップ」「ツイてるねノッてるね」「派手!!!」などヒット曲を連発。さらに新たな魅力を引き出した「You're My Only Shinin' Star」では本格的なバラードに挑戦。ヒットチャート1位を獲得し、日本レコード大賞金賞を受賞するなど、群雄割拠のアイドル戦国時代において紛うことなきトップアイドルとなった。

ただ、若輩者の私はアイドル時代のミポリンをリアルタイムで見ていたわけではない。私にとってミポリンは、物心ついたときには既にブラウン管のなかで輝く、遠い世界の住人だった。アイドルとしての活躍は、『歌の大辞テン』やCSの再放送などで後追いで知るしか手立てはなく、『毎度おさわがせします』や『ビー・バップ・ハイスクール』も、チェックしたのはかなり後年になってからのことだ。そのため、1980年代をリアルタイムで見てきたファンの方々と同じ熱量で語ることは難しいが、そんな私にとって、ミポリンはどちらかと言えばアイドルではなくドラマ主演の常連、そして大ヒットを連発する超人気歌手というイメージが強い。

メガヒットを記録した「世界中の誰よりきっと」


トレンディドラマ絶頂期のフジテレビ “月9” 『すてきな片想い』(1990年)、『逢いたい時にあなたはいない…』(1991年)は再放送やDVDを通じて何度も見返した作品だ。どちらも携帯電話が普及する前のすれ違いがじれったい作品で、大きな瞳で切なげな表情をみせるミポリンに、私を含めて世の男性たちはメロメロになったに違いない。

そして両者に共通するのは、主題歌をミポリン自身が歌ったという点だ。それぞれの主題歌「愛してるっていわない!」「遠い街のどこかで…」はいずれも大ヒット。翌1992年にはやはり自身が主演するドラマ『誰かが彼女を愛してる』の主題歌として、WANDSとのコラボシングル「世界中の誰よりきっと」をリリースし、累計約183万枚というメガヒットを記録した。発売から30年以上経った今でも多くの人たちに愛され続ける、平成を代表するヒットナンバーである。

『もしも願いが叶うなら』(1994年)ではダウンタウン浜田雅功との共演が話題を呼び、主題歌「ただ泣きたくなるの」が2作目のミリオンヒットを記録。さらに自身5度目の “月9” 主演作品『おいしい関係』は岡本真夜とのコラボシングル「未来へのプレゼント」が好評を博した。このように、ドラマ主演と主題歌の両輪を担い、連動してヒットを生み出すのがミポリンの特色だった。歌を聴けばドラマを思い出し、ドラマを見れば歌を思い出す。映像と音楽の両面で人々の記憶に残る、稀有な存在だったと言えるだろう。

「Love Letter」で国民的な “美の象徴” へとステップアップ


俳優としても歌手としても大ヒットを連発した平成のあの頃。忘れてはならないのは、テレビで見ない日はないというほどの “CMタレント” としての活躍ぶりだ。数え上げたらキリがないほど多岐にわたる出演歴。とりわけ高嶋政伸、大塚寧々らと共演したストーリー仕立ての「それいけ!ローソン通り物語」、旬の味覚をビール片手に美味しそうに味わう「キリン一番搾り」のシリーズは、当時のCM好感度ランキングで常に上位をキープするなど人気を博した。

岩井俊二監督による1995年の映画『Love Letter』での1人2役で俳優として高い評価を受けた頃から、ミポリンは男性のみならず女性からも支持される国民的な “美の象徴” へとステップアップした感がある。ミポリンを広告に起用した化粧品「KOSE 303」はOLを中心に飛ぶように売れ、かたやオジサン達は居酒屋の壁に貼られた「一番搾り」のポスターに見惚れながら酒を飲む。

男女問わず、あらゆる年代から支持されるミポリンーー 中山美穂は、一時代を築いたトップアイドルであり、トップアーティストであり、トップ俳優であると共に、稀代のトップスターであった。あらためて中山美穂さん、たくさんの素晴らしい作品をありがとうございました。

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