【なぜドカ雪】「村松バンド」が北海道・岩見沢の大雪に影響 週間天気予報&ポイント解説/2024年12月17日更新
北海道のあす12月18日(水)の天気と、週間予報を、HBCウェザーセンターの児玉晃(こだま・あきら)気象予報士がお伝えします。
児玉気象予報士が描いた、独特なイラストとともに…。
【この記事の内容】
・ポイント解説
・あすの北海道の天気と気温
・あすからの北海道の週間天気予報
・あすの札幌の朝昼晩の天気
なぜドカ雪
日本側では連日雪が降って、どんどん積雪が増えていますね。
17日午後5時の積雪です。札幌は15センチですが、赤い棒グラフの音威子府村や幌加内町、新篠津村や倶知安、岩見沢では1メートルを超えています。
岩見沢では平年の3倍を超える121センチの雪が積もっています。
すごい雪ですが、なぜ岩見沢周辺で大雪になったのでしょうか。
原因を見ていきます。
①雪が強まった
17日午前4時の雲の様子です。日本海から岩見沢へのびる帯状の雲が見られます。午前10時までの12時間で30センチの大雪になりました。
なぜ帯状の雲ができるのかというと、②大陸にある山脈が関係します。
この山脈、一部で周りより標高の低い「谷」になっているんです。
大陸で溜まった冷たい空気(寒気)が、谷から勢いよく日本海に流れ出すと、日本海から水蒸気が供給され雪雲ができます。
西北西の風が吹くと、この雪雲が帯状に連なって岩見沢周辺へ流れ込むんです。
この帯状の雪雲、発見した人の名前を取って「村松バンド」と呼ばれます。岩見沢はこの村松バンドによる大雪が多い地域なんです。
そして、この先も西北西の風向きが続きそうです。
18日午前6時までの12時間に降る雪の量は、岩見沢や留萌周辺など道北や道央の多いところで20センチ前後です。
18日朝もまた雪かきが必要になりそうです。
12月18日の北海道の天気と気温
18日の天気と気温です。
日中以降は札幌周辺でも雪が降りやすくなるでしょう。朝も冷え込みが強まるため、水道凍結に注意して下さい。
日中も広くマイナス気温です。
18日の時間ごとの天気。道央・道南からです。
日中は小樽から札幌の手稲や北区、東区、白石区、厚別区、そして江別方面を中心に雪が強まり、雪かきが必要になります。千歳でも日中はうっすら積もるでしょう。
道北・空知です。
各地で雪が降りますが、雪の中心は留萌地方や深川方面となりそうです。岩見沢は、朝晩に雪が降りますが、日中はやむ時間が長いでしょう。
道東・オホーツク海側です。
道東を中心に冬晴れが続きます。朝は北見でこの冬最低の-16度、十勝の陸別町では-20度を下回り、厳しい冷え込みが続きます。
18日からの北海道の週間天気予報
18日からの週間予報。日本海側とオホーツク海側からです。
木曜日は日本海側の雪は一旦弱まるでしょう。金曜日は再び道北や岩見沢周辺で雪が強まるおそれがあります。日曜と月曜はオホーツク海側でも雪が降るでしょう。
つづいて、太平洋側です。
金曜まで割合穏やかですが、土日は太平洋側でもまとまった雪になる可能性があります。この先も寒気の影響を受けて、気温は平年並みか低めでしょう。
18日の札幌の朝昼晩の天気
18日の札幌です!朝昼晩の天気をもんすけでお伝えします!
昼は雪も風も少し強まりそうです。日中以降、中心部より北の地域を中心に10センチ前後の雪が降り、夕方は少し雪かきが必要です。寒さも続くでしょう。
札幌圏の朝のもんすけ雪かき予報は、HBCホームページからご確認ください。
文・イラスト: HBCウェザーセンター 気象予報士 児玉晃
HBCテレビ「今日ドキッ!」の番組内でも独特(?)なイラストを使って天気をお伝えしています。
HBCウェザーセンターのインスタグラムも開設!予報士のゆる~い日常も見られますよ。
連載「気象予報士コラム・お天気を味方に」
天気予報のほか、天気に合わせた服装の選び方のヒントなど、HBCウェザーセンターの気象予報士が暮らしに役立つ記事をお届けしています。
※17日午後5時時点の情報です。最新の気象情報は、HBCウェザーセンターのホームページなどでご確認ください。HBCは気象庁の認可を2001年に得て以来、民間気象会社の一つとして「HBCの独自予報」を発信しています。
編集:Sitakke編集部IKU