Tea Room aura ~ ていねいに淹れたこだわりの紅茶とふわふわシフォンケーキに出会える隠れ家カフェ
友達や家族とお茶するとなると、どこに行きますか。
コーヒーがメインのカフェも素敵ですが、紅茶のお店に行くのはどうでしょう。
倉敷にある「Tea Room aura(ティールームアウラ)」で紅茶を飲んで以来、コーヒーしか飲まなかった筆者にも、紅茶を飲みに行くという新たな選択肢ができました。
Tea Room auraは、一杯ずつていねいに淹れた紅茶と、ふわふわのシフォンケーキが楽しめるお店です。季節を問わず食べたくなるフルーツパフェも大人気です。落ち着いた空間で、ゆっくりとしたひとときを過ごせます。
紅茶店「Tea Room aura」の魅力を紹介します。
Tea Room aura(ティールームアウラ)について
「Tea Room aura」は、2022年に倉敷市広江の住宅街にオープンした紅茶店です。
お庭のあるマシンカットログハウス(均一に加工されたログ材を組み上げるログハウス)で、まるでおとぎ話の世界に迷い込んだかのような雰囲気です。
定年後にご夫婦で始めたお店で、使用する食材はどれもこだわり抜かれています。店主が一杯ずつていねいに淹れる紅茶や、素材にこだわったシフォンケーキ、フルーツパフェなどのスイーツも楽しめます。
テラス席はワンちゃんもOKなので、愛犬ともゆったり過ごせるのも魅力です。
Tea Room auraのメニュー
紅茶とシフォンケーキがイチオシのメニューで、土日限定・10個のみ販売されるフルーツパフェも大人気です。
おすすめのメニューをいくつか試食しました。
季節限定!桃のフルーツティー
季節ごとにフルーツが変わる「フルーツティー」。
取材した2025年8月は、桃が旬の時季だったので、桃のフルーツティーをいただきました。
飲んでみてまず驚いたのは、桃の甘さでした。シロップがかかっているかのように甘く、やわらかくよく熟れた桃が、なんと1個分も入っています。グラスの底のほうにも果肉がごろごろと入っていて、スプーンですくって食べるのも楽しい。
紅茶の香りと桃の甘さが重なり合い、一度に両方の味をぜいたくに楽しめます。
店主おすすめ!クリームティーセット
「クリームティーセット」は、シフォンケーキ2種とスコーン1種、日替わり紅茶のセットです。
この日のシフォンケーキはプレーンとパイナップル、スコーンはチョコチップ、紅茶はたっぷり2杯分、ウバ茶でした。
シフォンケーキはふわふわでありながら、しっとりとした口当たりが印象的です。ベーキングパウダーや防腐剤は不使用で、自家製の豆乳を使用しているそう。
甘さ控えめでやさしい味わいに仕上がっています。
スコーンもサクふわっとしていて、自家製ジャムとクロテッドクリームを添えて食べると、さらにおいしさが引き立ちます。
スコーンは「パサパサしている」というイメージをお持ちのかたもいるかもしれませんが、このスコーンを食べれば、その印象がきっと変わるはずです。
なお、シフォンケーキとスコーンはお持ち帰り用にも販売されており、プレゼントにもおすすめです。
大人気メニュー!auraパフェ
季節を問わず大人気のメニューが、土日のみ限定10個で提供される「auraパフェ」です。
旬のフルーツをたっぷり使っており、いちごやぶどう、桃、ブルーベリーなど、季節ごとに内容が変わります。取材時は、ブルーベリーとオレンジのパフェでした。
フルーツがとても甘く、甘さ控えめのクリームや紅茶ゼリーとの相性も抜群です。さらに、細かくカットされたシフォンケーキがのっていて、ぜいたくな一品に仕上がっています。
ミニサイズのパフェもありますが、通常サイズでもぺろりと食べられるほどの軽さです。
フルーツパフェは人気が高く、昼頃には売り切れることもあるため、午前中の来店がおすすめです。
厳選された食材のみを使用し、お店づくりにも店主のこだわりが詰まった「Tea Room aura」。店主の大内章義(おおうち あきよし)さんにお話を聞きました。
店主・大内章義さんにインタビュー
Tea Room auraの店主である、大内章義(おおうち あきよし)さんに話を聞きました。
開業の経緯
──Tea Room auraをオープンした経緯を教えてください
大内(敬称略)──
もともと会社勤めをしていたのですが、学生時代に北海道を一人旅した経験から、喫茶店に憧れがあり、子どもが独立した後に何かしたいと考えていました。
実は40歳過ぎくらいから、妻と一緒にカフェを開くことを考え始めていて、50歳過ぎくらいからはログハウスを見に行くなどの準備を進めていましたね。
紅茶との縁としては、新見の大佐町で栽培されている茶葉に興味を持ち、当時RSKバラ園で開催されていた宮本英治さんというかたの紅茶教室に3年ほど通っていたんです。
子どもが小さいときから妻はケーキを焼いており、それがママ友や知り合いにとても人気だったので、紅茶とシフォンケーキのお店はどうかと考えていました。
定年の3~4年前から開業に向けて具体的に計画を練り始めたのですが、その間にコロナ禍になってしまって、周りからは心配されましたね。
ですが「この先、何年できるか分からない」という気持ちだったので、定年を機に2021年4月に会社を辞め、2022年4月にこのお店をオープンしました。
紅茶のこだわり
──お店のこだわりを教えてください
大内──
紅茶は、新見の「アーリーモーニング」から仕入れています。
紅茶の世界では有名なお店なので、紅茶好きのかたならご存じかもしれません。
おいしさの秘密は茶葉だけでなく、紅茶の淹れかたにもあります。ご注文をいただいてから、一杯ずつていねいに淹れています。ちなみに、香り高さで人気のアールグレイは、自然のベルガモットの風味を生かしていて、香料などは使っていません。
チャイは甘さ控えめで、シナモンと生姜の香りを生かした独自のブレンドです。
フルーツティーは紅茶の風味もしっかり感じられるように調整しており、どれをご注文いただいても、紅茶本来のおいしさをお楽しみいただけるようにしているのも、特徴のひとつですね。
また、体に良いものを提供したいという思いから、防腐剤などを使わず安心安全なものを提供するようにしています。
シフォンケーキには、大分県から仕入れた無農薬大豆で作った自家製の豆乳を使用しています。市販のものよりも濃厚な豆乳を自分たちで作ることで、ふわふわでしっとりとした理想のシフォンケーキができました。
ちなみに、ベーキングパウダーを使っておらず、卵の混ぜかたを工夫して膨らませています。
このお店で使う食材は、岡山県産のものが多いのもこだわりのひとつですね。
たとえば、冬から春先に使ういちごは中学校の同級生が営む三宅果実園から、夏から秋にかけて提供する桃やぶどうも地元農家から直接仕入れています。
また、シフォンケーキに使うかぼちゃは、実はお店の裏にある自分たちの畑で栽培したもの、小麦粉は地元の製粉会社から、卵はたかた採卵の卵を使用しています。
温かみを感じる店内
──木の温かみを感じる店内が印象的です。
大内──
この店舗は熊本県の杉を使ったログハウスで、木の温かみを感じられるようなお店にしました。
お店の床や、桜の木を使ったテーブルは、実は自分たちで塗装しました。現在も、日々のメンテナンスやちょっとした手直しは自分たちでおこなっています。
店内には暖炉があり、冬は薪ストーブだけで十分に暖かく過ごせます。
ぽかぽか暖炉のそばで味わう紅茶は格別で、寒い季節ならではのおいしさがありますよ。
──メニューと店内装飾の手作り感にも魅力を感じました。
大内──
メニュー表、店内の掲示物やテイクアウト用の包装につけているシールの文字やイラストなどは、実は妻の友人が手書きで作成しています。
パソコンでは出せない、手書きならではの温かみが、お店の魅力のひとつになっていると実感しています。
おすすめメニューについて
──おすすめメニューはありますか?
大内──
お店のおすすめは「クリームティーセット」です。
自家製豆乳を使ったふわふわしっとりのシフォンケーキ、手作りジャムと自家製クロテッドクリームを添えたスコーン、そして日替わりの紅茶がセットになったプレートです。
もしご注文に迷われた際は、こちらをおすすめしています。
──読者へメッセージをお願いします
大内──
当店は時間制限がありませんので、友達やご家族とご一緒に、どうぞお気軽にゆっくりとお茶を楽しみにいらしてください。
テラス席ではワンちゃんもOKなので、愛犬との憩いの場としてもお楽しみいただけるかと思います。比較的ゆっくりと過ごせる平日や午前中にお越しいただくのがおすすめです。
みなさまのお越しを心よりお待ちしています。
おわりに
取材を終えて改めて感じたのは、「Tea Room aura」は紅茶とシフォンケーキを味わう場所であるだけでなく、店主と奥様の想いや温もりが詰まった空間だということでした。
友達とおいしい紅茶を飲みに行くのも良し、ご褒美にフルーツパフェを食べに行くのも良し、店主とのおしゃべりを楽しみに行くのも良し。
素敵なお店の雰囲気や紅茶、スイーツ、店主とのおしゃべりの時間、すべてが心地良く、筆者自身も行くたびについ長居してしまいます。
季節ごとに変わるauraパフェを食べに行くのも楽しみのひとつです。
ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。