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別れた元カレが裏でやっていたこと……執着を向けられた女性のリアル

ウレぴあ総研

別れた元恋人とよりを戻したいと思うのは、男女関係なくあり得ます。

それは理解できるけれど、相手の気持ちを無視して自分だけの都合でふたたび縁を戻してもらえるほど、人の気持ちは簡単ではありません。

ある女性は、別れた元彼が自分に未練があると知ったとき、「何をやっているか」を目の当たりにして恐怖を感じたといいます。

元彼の執着に振り回された女性のリアルについて、ご紹介します。

「常に受け身だった」元彼

mimot.(ミモット)

美智恵さん(仮名/31歳)が一年ほど付き合っていた彼氏との別れを決めたのは、

「喧嘩をするととにかく『自分のことをまだ好きかどうか』ばかり知りたがって、こちらの気持ちを先に知ってから自分の気持ちを決めるようなところが無理」

というのが、大きな理由です。

普段から会う約束も自分からは積極的に言わず、「土曜日、空いてるけど」と美智恵さんに誘ってほしいような雰囲気を出すことが多く、

「一度『そうなんだ』とだけ返したら返事はなく、そのまま会わずに週末が終わったこともあって、後になってから『会いたくないのだと思った』とか言い出すのがストレスでしたね」

と、常に受け身の彼氏とは「精神的なつながりを感じられなかった」のが、美智恵さんの実感です。

別れを切り出したのも

「私が普段から読まないジャンルの本を突然プレゼントしてきて、それは彼氏が好きなラノベだったのですが、微妙な反応を返しちゃったせいか『俺のプレゼントなんてどうでもいいよね』と言い出して、とにかく自分のことしか考えてないのがもう限界だと思いました」

と、「好きじゃなくなった」ときっぱり告げたそうです。

反対もしないし受け入れるだけだろうと思った美智恵さんの予想は的中し、「不機嫌全開の顔をして、最後まで好きだとか別れたくないとか、自分の気持ちは言わなかった」彼氏とは、その場で終わりが決まりました。

「お泊りデートとかも少なくて、彼氏の部屋に私の私物はほとんどなかったので、わざわざ取りに行かなくても捨てるだろうと、そのときはもう連絡を取るのも嫌でした」

美智恵さんは、このとき私物を取り返さなかったことを、後になってから後悔します。

友人からの「報告」で

mimot.(ミモット)

三つ年上の彼氏と知り合ったのは通っていた市が運営するプールで、よく顔を合わせるうちに話すようになり、距離を縮めていったといいます。

「私の友達も一緒に来たときは、気を使ってくれながら三人で楽しく会話ができたのは覚えています」

スポーツジムより気軽に通える市営のプールには、その友人とはタイミングが合えば何度か一緒に来ていました。

彼氏と別れてからはさすがに足を向けるのが嫌になり、友人に事情を話したら「それは無理だよね」と理解してくれて、それからはこの友人はひとりで通っていたそうです。

その友人から、あるとき電話がかかってきます。

「出てみたら、元彼に話しかけられたって話でした」

わざわざ友人が美智恵さんに伝えようと思ったのは、

「最初は挨拶を交わすだけだったのに、突然『別れちゃいました』って言い出したらしく、友達は『何て返したらいいか困った』と言っていました。

そうですよね、友達のプライベートなことだし、何でそれを自分に言うのか、かなり警戒したらしいです」

その場は適当に答えて切り抜けたと話すその友人に、「巻き込んでごめん」となぜか美智恵さんは謝ってしまい、元彼「らしくない」言動に少し恐怖を感じたそう。

自分からそう仲良くもない女性に話しかける元彼の姿などなかなか想像できなくて、「もしかして友達を狙っているのかも」とも考えます。

その友人には彼氏がいて仲が順調であることを知っていた美智恵さんは、元彼が何を考えて近付いたのか、

「別れたのにまだこんな話を聞くなんて、うんざりしましたね……」

と、ストレスを感じていました。

友達にまで広がるストレス

mimot.(ミモット)

元彼が美智恵さんの友人に声をかけるのはその後も続き、「てっきり、美智恵に未練があってその情報がほしいのかもと思った」と、友人は話していたそうです。

ところがそんな話は一向に出ず、

「付き合うのは大変だったとか、プレゼントを喜んでくれなかったとか、愚痴みたいなことを言うときがあったそうです。

友達は黙って聞くだけだったようで、『元カノの友達に悪口を言うなんて、悪いけど最低だと思った』と、怒っていました」

と、元彼の様子について「別れて正解よ」と言います。

相手にしなければ話しかけることもしなくなるだろうと、その友達はそれ以降声をかけられてもすぐ離れるようになります。

「一度、自分には彼氏がいることもそれとなく伝えたそうです。

でもそれはあっさりスルーされて、『今も自分は美智恵に嫌われているって、本当に自分のことしか言わないのね』と、友達もため息をついていました」

私もプールに行くのやめようかな、と口にしていた友人は、それからは週に一度通っていたのを月に数回に変えます。

何で自分の友達がこんな目にあうのか、元彼の幼稚な精神に腹を立てながら、

「でも、別れた私が今さら元彼に『友達に近づかないで』なんて、言えないじゃないですか。

それこそ元彼の思うツボかもしれないと思って、『あなたのせいじゃないよ』と言ってくれる友達には本当に申し訳なかったです……」

と、何もできないことに歯がゆさを覚えるばかりだったといいます。

元彼の本当の狙いとは

mimot.(ミモット)

そんなある日、美智恵さんはその友人からの電話で、元彼の本当の狙いを知ることになります。

「元彼は、私が置いていった靴下が気持ち悪いから、引き取ってくれって友達に言い出したそうです」

そのときの状況を伺うと、二週間ぶりにプールに現れた友人に元彼がすぐ近付いてきたそうです。

別れた元カノの友人が自分のことを快く思っていないと、それまでの態度で男性は感じていたはずで、「だから思い切ったことをしたのかも」と、美智恵さんも思ったそう。

突然の言葉に驚いて固まる友人に、「向こうが勝手に置いていって困っている」と、まるで自分は被害者のような言い方だったといいます。

友人はどんな対応をしたのか、「本人に聞いてみると答えた」ら、

「そこで『あの人はもう新しい彼氏がいるのでは』と言い出して、友達はピンときたというか、自分に未練があるかどうか確かめたいのだと思ったそうです。

私の話題ばかり振るのも、友達の口から自分について今どう思っているか聞けるのではって、期待したのだと思います」

と、付き合っているときの彼氏の姿と被ったといいます。

友人はもちろん美智恵さんの今の状況については何も言わなかったそうで、

「じっと私を見るの、美智恵のことを言うだろうって感じで。

怖かった」

そう話す友人に、元彼がどんな顔をしていたかすぐに想像できた美智恵さんは、

「もうプールに行くのはやめてと、友達にお願いしてしまいました」

と、肩を落とします。

「後になって、元彼は、友人が自分について私に話すことまで考えていたのだろうと思いました。

そうやって裏から自分の存在をアピールして、私から連絡を取らせようとする感じが、もろにその人でした」

靴下を置いていったのは確かだけれど、それを利用して自分の友人に近付く元彼には、「金輪際関わらないほうがいい」とはっきり思ったといいます。

自分のことしか考えない人

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美智恵さんの友人は、それ以来市営のプールには足を向けていないそうです。

「元彼のしたことだけど私はやっぱり無関係ではないし、こんなことで行けなくなって、友達には本当に申し訳ないと思います。

元彼のことだから、友達が完全に無視したら二度と話しかけてこないだろうとは思うのですが、同じ空間にいるのも嫌ですよね……」

とうなだれる美智恵さんは、「どう見ても美智恵に未練があるよね。本当に忘れていたら、まず私にも話しかけてこないでしょ」と、肩をすくめていた友人を思い出していました。

「付き合っている頃から思っていましたが、本当に自分のことしか考えていないのだなと、そんなことをして自分がどう思われるかなんてまったく想像しないのだなと、真剣に怖くなりました」

別れて物理的な距離を取れてから、一層に元彼のおかしさを実感していたという美智恵さんは、平気で無関係な他人を巻き込む元彼の身勝手さに腹を立てています。

mimot.(ミモット)

「友達は、『これもストーカーの一種だよね』と言っていました。

下手をすれば友達が付きまとわれていた可能性もあるし、こちらからすっぱりと関わりを断つしかないのだなと、悔しいですね」

たとえば美智恵さんから連絡を取って、その置いていった靴下とやらを取り返せば、元彼は接触する理由を失うので今後は安心とはいえます。

ですが、それが元彼の狙った通りの筋書きである可能性は高く、「自分からではなく元カノが自分に近付いてきた痕跡」を残したいのかもと思えば、何を言われても取り合わないのが、長い目で見れば最善です。

「元カノに関心を向けられる自分が見たい」、という依存心がなければその友人まで巻き込むことは考えつかないはずで、やはりここでも受け身でいたい下心が透けて見えます。

本当に元カノに未練がありそれが好意であれば、無関係な人を自分の事情に付き合わせるようなことは、かえって自分の評価を下げると気が付きます。

友達が市営プールに行かなくなり、それ以降元彼の動きもまったく感じられない状態が今は続いていますが、

「友達は話を中途半端なままで置いているし、それで元彼が怒ってまた何かすればどうしようかと、しばらくは怖かったです。

私にも友達にも何も起こってはいないですが、油断は禁物だと思っています」

と、警戒する気持ちを美智恵さんは捨てていません。

自分の身を守れるのは自分だけであり、異常な思考を持つ人間を信用することはできないのだと、改めて考えます。

未練を持つのは仕方ないとしても、それを当人に伝えるのではなく周囲の人間を一方的に巻き込むような状態を見れば、復縁なんて考えられないですよね。

自分のことしか考えない人は、結局は相手のことは見ておらず、自分の要求が満たされるかどうかだけが頭にあるといえます。

下手に関わるよりもいっさいを断つことが、自分のためなのですね。

(mimot.(ミモット)/李丘)

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