新たに重要文化財に指定 ― 根津美術館「百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉」
根津美術館「重要文化財指定記念特別展 百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉」
根津美術館が所蔵する、蒔絵師・飯塚桃葉(?~1790)による「百草蒔絵薬箪笥」が、2024年に国の重要文化財に指定されたことを記念した展覧会が、同館ではじまる。
飯塚桃葉は、徳島藩主・蜂須賀重喜のもとで印籠蒔絵師として知られていた、江戸時代の名工。
百草蒔絵薬箪笥は、全面に施された研出蒔絵や金工に当時最高の技術が用いられるなど、贅を尽くした大名道具。
薬種こそ遺っていないが、美麗な銀の合子をはじめ数多くの内容品も収められている。
蓋裏には100種もの草や昆虫が精緻な研出蒔絵で表され、美術的な価値はもとより、薬学史などの視点からも貴重な作例といえる。
展覧会では、薬箪笥に描かれた蓋裏の百草図をてがかりに考察。
18世紀後半の博物学と美術の様相、制作背景を探る。
飯塚桃葉の代表作をまとめて取り上げる初めての展覧会でもある。
「重要文化財指定記念特別展 百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉」は根津美術館 展示室1・2で 2024年11月2日(土)~12月8日(日)に開催。入館料は一般 1,500円など。
根津美術館「重要文化財指定記念特別展 百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉」
根津美術館「重要文化財指定記念特別展 百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉」
根津美術館「重要文化財指定記念特別展 百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉」
根津美術館「重要文化財指定記念特別展 百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉」