今週のヘラブナ推薦釣り場2024【千葉県・片倉ダム】
6月入りし、ポツポツと50cm台が口を使い始めた千葉県君津市にある片倉ダム。ところが18日に降った大雨で水温低下&濁りが発生し、釣況は一変してしまった。だがこのまま沈黙してしまうほど同ダムの魚はヤワではない。濁りが回復すれば、再び夢のゴーマルが乱舞することだろう。これまで釣れていたエリアは中下流域。ならば舟宿はエリア至近のレンタルボート笹川で決まりだ!
片倉ダムの概況
同じ笹川水系に属する亀山湖とは兄弟分的なダム湖、それが笹川湖(片倉ダム)だ。レンタルボートによるバスフィッシングとして有名だが、湖水に生息するのは何もバスだけではない。ヘラも多数住み着いており、なかでも50cm超の出現率では亀山湖を凌ぐ。
トップシーズンは6~9月。うだるような暑さのなか不思議と超大型がエサを追い、昨年は最高気温35度前後のさなか一日で53.8cm&52.5cmが出たり、一人の釣り人が午前と午後に1枚ずつゴーマルを上げたりと驚異的な釣果をたたきだした。
今年も大雨の数日前に宮の下対岸の岬で53cmが出現し超大型フィーバーを予感させたが、18日に降った大雨で水温低下と水質悪化を引き起こし釣況は一変。同湖常連でさえ、アタリを見るのも苦労させられる事態に陥ってしまった。
関東地方もようやく梅雨入りし雨の季節となったが、濁りを発生させるほどの雨量でなければ釣況は少しずつ改善するものとみられ、梅雨明け後が再びゴーマル乱舞の報が毎日のように届くようになるだろう。
ポイント
大雨前の話にはなるが直近の尺半超ポイントは旧道トンネル北側、少年自然の家対岸(ピンクリボン)、親水公園下、宮ノ下対岸の岬などの中・下流域だが、黒滝などでも釣果が出ているので一概に上流エリア度外視とは言えない。
またこれまであまり注目されていなかったレンタルボート笹川のボート桟橋付近(おもに中島岬側)でも釣り人が入るようになり、エレキなしの手こぎでも狙えるポイントが開拓されはじめようとしている。
昨年夏に好調だったダムサイト周辺と中島岬を回り込んだ北岸は、いまだ影を潜めている。しかし釣れ始めるのは時間の問題と思われ、人柱を買って出る価値はあると思われる。また同店からは遠いエリアにはなるが、椿橋下流や旧道トンネル南側などもメジャーポイントが混雑した際には狙ってみたいエリアだ。
釣り方とエサ
竿12~18尺、タナ1~3本の宙釣り、エサはマッシュ系両ダンゴ。これが同湖夏バーションの主流で、あとは人によってハリサイズとウキの浮力が異なる程度。大型釣りだからといって、特別仕様ではない。
常連の多くは20号前後の大バリ&高浮力トップのウキを用いるが、それはあくまで個人の好みであり必須ではない。記者はギガリフトなら10号または13号だが、これでゴーマルを複数枚釣らせてもらっている。10~13号程度のハリであれば特別なウキは必要なく、たとえば管理釣り場のペレ宙をやるようなウキで十分対応可能だ。
使うエサによってもハリサイズは異なると思われ、記者は硬めを多用するがゆえに大バリは必要ないと感じている。しかし軟タッチで小バリではエサ持ちが悪く、また振り込み時にすっぽ抜けが多発する。つまりウキ、ハリサイズ、エサの性質は密接に関係しており、このどれか一つでもバランスが崩れると釣りを成立させづらくなる。
なお一言でマッシュ系両ダンゴと言っても、その比率はさまざま。マッシュ8割で麩系2割の人がいれば、半々程度の人も少なくない。またマッシュの素練りで狙う人も少数派ではあるが見かけるが、マッシュ未使用の両ダンゴと言う人はこれまで見たことがない。仮に両ダンゴでもジャミさえいなければ釣れるだろうが、やったことがないので何とも言えない。もしかしたら大爆釣してしまうのか。
ただ以前、記者の釣友が亀山湖でダンゴ&ヒゲトロのいわゆるトロ掛けセットで狙ったことがあった。しかしコイが連発し、いつか本命が交じるだろうと粘ったものの、型を見ずに終わったことがあった。この日がたまたまカープデーだったのかもしれないが、集魚性の強いエサを打つことの代償は少なからずあると理解すべきだろう。
なおここでヘボ記者の推薦タックルを出したところで説得力がない。そこで片倉ダムをホームとする記者の釣友・梶正樹氏のタックルをぜひとも参考にしていただきたい。
<週刊へらニュース編集部/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2023年8月4日号に掲載された記事を再編集したものになります。