江田憲司議員に聞く、「立憲民主党が消費税減税に舵を切った理由」
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時30分~17時、火~金曜日15時30分~17時35分)、4月28日の放送にて「立憲民主党が消費減税に舵を切った理由」というテーマで、ジャーナリストの二木啓孝が江田憲司議員(電話出演)に話を聞いた。
二木啓孝「立憲民主党代表の野田さんが、消費税減税に舵を切った、ということのキーポイントはどこでしょうか?」
江田憲司「舵を切ったというか。野田代表の場合は消費税10%に上げた張本人ということで、イメージ先行だったんです。うちの党は昨年秋の解散当日まで、消費税の時限的5%減税法案を出していました」
長野智子「はい」
江田「ご記憶かもしれませんけど私は、昨年9月の代表選で吉田晴美さんという女性候補と一本化するにあたって、食料品の消費税0%で合意したんですけど、野田さんもその後、秋の衆院選の公約を発表する会見の場で、食料品0は検討課題だとおっしゃって。その後も勉強したい、話を聞きたい、というような会見での受け答えだったと。今回、初めて明確に我々が訴えていた食料品0を受け入れていただいた、こういう経緯です」
二木「野田さんの検討課題というのは僕らから見ると検討するけど実行しないよね、とも聞こえるんですけど」
江田「党首に野田さんを選んだのは我々ですから、その立場を尊重しながら。我々12月から勉強会を開いているので、代表も選挙目当てでなければ、トランプ関税をかけられたからアタフタしているわけでもない。一貫して野田代表も我々に気を使ってくれて。勉強したい、物価高対策としては一定の方向として評価する、とおっしゃっていた。野田さん自身には葛藤でしょうけど、いま物価高に苦しむ国民の皆さんの暮らしを少しでも守りたい、その思いは共通だったのではないでしょうか」
二木「そう言っても野田さんから具体的には出てこなくて。逆にいうと江田さんのグループ勉強会がどんどん提案することに引っ張られたというか納得したというか。変わったのがギリギリでしたよね」
江田「正直に言うと12月に私が始めた『食料品の消費税ゼロ%を実現する会』、想定以上に、当初から議員本人だけでも50人、代理を含めると70人規模で。ただご承知のとおり、野田代表の顔色をうかがった『表向き来ないけど賛成派』も含めると半数を超えて、多数派を形成していったことは確かです」
二木「執行部を気にして出てこなかったという、隠れ減税派の人。聞くのがいいかどうかわからないけど、枝野さんが『減税ポピュリズムの人たちは党を出て新しい党をつくれ』と言ったという。こんなこと言うか、と思ったんですけど江田さんはどうとらえました?」
江田「ニュースを見て目と耳を疑いましたね。我が党は立憲主義や民主主義を冠する政党です。だから枝野さんの発言は、たとえば党内民主主義、党内手続きを経てしっかり党の決議をとるという主義、もちろん言論の自由、政策提言の自由なども否定していますから」
二木「この発言への反発で、隠れ減税派の人たちが江田さんのところに寄っていった、ということはないですか?」
江田「逆効果だったんじゃないですか。そこから党の執行役員が何人も私のところに来て、食料品0はぜひ実現したい、野田代表を説得したい、という話になってきました」
このあとは二木が、「食料品の消費税ゼロ%を実現する会」について、消費税0の財源はどこか、給付付き税額控除との関係はどうか、といった点なども聞いた。