全国高校総体サッカー男子3回戦、浜松開誠館の青嶋監督「ベスト8クラスと当たると突破できる力ない」川合主将「大学生とやっているような感覚」
全国高校総体のサッカー男子は7月29日、福島県で3回戦を行い、初出場の浜松開誠館は0−2で山梨学院に敗れました。相手の攻撃に押されながらも粘り強く守り、0−0で前半を終えたものの、後半開始早々にPKで先制を許し、直後に追加点を奪われました。
目標に掲げていた8強進出にはあと一歩及ばず。選手たちは悔しさをかみしめました。青嶋文明監督、選手が試合を振り返りました。
青嶋監督
―悔しい戦いとなった。
選手はよく頑張ってくれました。ただ能力の差はありました。それをはね返すぐらいのチームにしないと。十分にやれたはずなのだが、力を出せずに時間が経過してしまったのは残念でした。
もっとみんなで関わってボールを動かし、コンパクトにしていけばチャンスをつくれたはずでしたが、やはり相手のエースを気にしてしまうところがあった。
あとはちょっとしたところでポジションを修正できなかったところが多々ありました。予選からやっていたことができれば試合展開も変わったかもしれなかったです。
―前半は0―0で折り返した。
能力が上の相手に対し風下から入ったので耐える展開になる状況でした。立ち上がりに入りが悪く危なかったのですが、何とか0−0にもっていけたので後半に十分にゲームをつくれると思ったのですが、最初の失点は痛かったです。もったいなかったです。
―前半はショートカウンターから攻められたがクーリングブレーク後に立て直した。
両サイドがもっと距離を近づけていこうと。立ち上がりはお互いロングボールの攻防から入るのですが、そこを意識する前線の選手と、時間帯が落ち着いてボールを下から持っていこうとする後ろの選手との意思疎通が少し(できていなかった)。でもすぐに修正できたので問題はなかったと思うのですが、その辺のリズムが良くなかったです。
―全国を踏んで見えた課題は。
フェスティバルなどいろんな試合に参加しているのですが、だいたい実力通りで終わっているので、どれだけ総合力を上げてもう一つ二つ勝てるチームにしていけるか。しっかりと振り返って今後につなげていきたいです。
今は全国16強ぐらいの力。ベスト8クラスに当たると突破できる力がまだないので、主導権を取って戦えるようなチームづくりが必要だと感じます。
GK吉田壮馬
―前半は粘り強く守った。
入りが良くなかったけれど、その中でも粘れたのは良かったです。
―後半、立ち上がりに失点してしまった原因は。
前半も立ち上がりがうまくいかなかったので、絶対に立ち上がりをやらせないという話をしていました。それでも自分たちの準備や対応が遅くて、やられてはいけないところでやられてしまいました。心構え、準備の部分が原因だと思います。
―相手のエースに苦しんだと思うが、ディフェンスラインにはどのような指示を。
とにかく離さずに前で勝負して、1枚がカバーをということを言っていましたが、能力でやられる場面が多かったです。
―全国という舞台を踏んだ経験を今後にどう生かしたいか。
足りないと分かったことを持ち帰って、突き詰めて、また選手権で勝負をしていきたいです。
―今大会は収穫になったか。
自分の良い部分をあまり出せなかったので、そこは悔しいです。
MF川合亜門
―試合、大会を振り返って。
課題が残る大会でした。スコアを動かす力は相手と比べ、こちらは個人としてもチームとしても劣っていました。今日はどちらにも流れがある時間があったので、どちらに転ぶか分からないところでスコアを動かせる力を付けていかなければいけないと感じました。
―個人的には警戒された中でのプレーだった。
来るのは分かっていました。2枚来たとしても自分のプレーを見失わずにやらなければいけなかったのですが、そこを打開したり個人で突破したりというシーンが前半は少なかったです。後半から少しずつできてはきましたが、入りから違いを見せていかないといけないと思いました。
―攻撃の課題は。
相手はチャンスをしっかり決めきって、自分たちはセットプレーなどチャンスを生かせなかったので、その差が出たと思います。何もないところから点を取る力、メンタルをもっと鍛えていかないといけないです。
―山梨学院ほどの強度のチームとはこれまで対戦経験があったか。
ここまでのパワフルさはあまり感じたことはなくて、大学生とやっているような感覚と似ていました。でもこれが全国の基準だと思うので、今までの自分たちの甘さを感じました。
―この経験をどのように生かしたいか。
もっとタフにならないといけないと思います。一人一人が個人で相手に負けないこと。自分もスコアを動かせる力を付けて、もう一度選手権で全国の舞台に戻って変わったところをピッチで表現したいです。