3人の子どもの里帰り出産。家族の生活はどうなる!?
11歳と9歳の女の子、5歳の男の子を育てるママライターの“オクムラヨーコ”です。1人目の出産は31歳。妊活をし、4度目の人工授精で授かった念願の我が子でした。そして2人目、3人目と、今では3人に振り回される毎日です。実家から離れた場所に住んでいましたが、3人とも里帰り出産を選択しました。今回は私が、里帰り出産を選んだ理由、そしてそれぞれの里帰り出産で感じたことをお話しします。
夢は、自分が生まれた病院で子どもを生むこと
1人っ子にも関わらず、実家から離れて結婚した私。最初は結婚も反対され、最終的には認めてもらったものの、どこかで親を裏切ってしまったような後ろめたさがずっと心にありました。
「子どもができたら里帰り出産をして親を喜ばせよう」
「私が生まれた産婦人科で産みたい」
この2つは少しでも親孝行がしたいという私の夢でした。そのため、念願の妊娠が発覚した時、迷いもなく里帰りをして私が生まれた産婦人科で産もうと決めました。
義母は産後に無理をしたことが原因でめまいに悩まされ、その後に訪れた更年期でうつ病になり、苦しい思いをしたそうです。そんな経験からか、私の里帰り出産については夫の家族も賛成してくれました。
実家で穏やかに出産。しかし夫は間に合わず…
1人目の時は、里帰り先の病院の要請で28週目に転院することになりました。夫は仕事が忙しく、私の体調に異変があったとしてもすぐに駆けつけることができません。その点、里帰りは両親が傍にいてくれて、とても安心でした。
そして迎えた出産。夫が到着するには電車と新幹線と車を乗り継いで2時間半はかかります。破水から始まった出産でしたが、助産師さんの「ゆっくり来てもらっても、十分立ち会いできるからね」の言葉を信じていました。
しかし、予想に反してあっという間にお産は進み、2時間弱で生まれてきました。母がそばにいてくれて心強かったことと、安産だったことは良かったのですが、まさかの急展開に立ち会いができなかった夫は、残念だったかもしれません。
2人目を妊娠、上の子のお世話もあるので再び里帰り
2人目の時も、入院中に上の子の世話をしてもらいたかったので、迷わず里帰り出産を決めました。この時は、妊娠32週目で里帰りしました。
2度目の出産は明け方に陣痛が始まり、新幹線も動いておらず、交通手段がありません。しかも、分娩時間が短かったため、夫は再び立ち会うことが叶いませんでした。
入院中には、2歳の誕生日を迎えた上の子が寂しい思いをしないようにと、母が全力で相手をしてくれていたようです。しかし、退院後に私は情緒不安定になり、母との衝突が増えてしまいました。
おそらく母も疲れていたのでしょう。赤ちゃんを母や祖母にお願いして、私が上の子の相手をするように心がけました。母とは互いに気を使うことが多かったと思います。それでも、本当に助けられたことには変わりありません。
上の子2人は幼稚園生。3人目の出産は里帰り?
1人目が幼稚園の年中のときに3人目を妊娠し、この時は里帰り出産をするか悩みました。出産する頃は1人目が年長、2人目が入園です。子どもには子どもなりの生活ができています。そして何より私は「出産のつらさを夫に知って欲しい」という気持ちがありました。
しかし母は仕事があるので、自宅に呼ぶことができません。お産が始まっても夫がすぐに駆け付けることができないかもしれないという状況を考えると、やはり里帰り出産の方が安心で合理的という判断になりました。
心配していた子どもたちの生活は、地元の幼稚園に通わせることで解決。わずか1学期間の在園でしたが、親子ともに楽しく充実した幼稚園生活を過ごすことができて良かったです。
3度目の里帰り出産を誰よりも楽しんでいたのは、母かもしれません。毎日園バスのバス停まで子どもたちを送り、参観日に参加したり、お弁当を作ったり…。里帰り出産を終えて自宅に戻った後に、「すごく楽しかった。こんな経験をさせてくれてありがとう」と母からメールが届きました。少し親孝行ができた気がして、里帰り出産を選んで良かったと思います。一方で、3度の出産に立ち会うことができず、産みの苦しみを夫に伝えられなかったのは、心残りでもありました。
[オクムラヨーコ*プロフィール]
30代で三度の出産をし、小学生2人と幼稚園児1人のママです。下の子が幼稚園に上がったタイミングにライターとして働き始めた超氷河期世代。出産ごとに授乳で減量できたので、3人目も甘くみていたらまんまと産後太りしたことが、今の大きな悩みです。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。