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佐々木朗希に4球団競合した2019年ドラフトの答え合わせ、外れ1位の成績は?

SPAIA

ヤクルトの奥川恭伸・ロッテの佐々木朗希・中日の石川昂弥,ⒸSPAIA

大船渡高・佐々木朗希に4球団競合

2019年ドラフトは大船渡高の佐々木朗希が最大の目玉だった。高校野球史上最速の163キロをマークした右腕は夏の岩手大会決勝で登板することなく敗戦。甲子園には出場できなかったが、無限の可能性を秘めた「令和の怪物」をプロが放っておくはずはなかった。

さらにセンバツで優勝した東邦高の4番でエース石川昂弥、夏の甲子園で準優勝した星稜高の右腕・奥川恭伸らに注目が集まった。

蓋を開けると、佐々木には4球団競合。石川と奥川は3球団競合だった。


各球団の1巡目指名選手とプロ入り後の成績を振り返る。

3球団競合の奥川恭伸はヤクルト、石川昂弥は中日

奥川恭伸を引き当てたのはヤクルトだった。2年目の2021年にプロ初勝利を含む9勝をマーク。105イニングでわずか10四球と抜群のコントロールでリーグ優勝に貢献した。さらにCSファイナルステージの巨人戦ではプロ初完封。98球で「マダックス」を達成してCSのMVPに輝くと、日本シリーズでも快投を見せて日本一に貢献した。2022年から2年間は右ヒジ痛などで戦列を離れる期間が長かったが、2024年は復活が期待される。

オリックスは石川昂弥とJFE西日本の河野竜生を抽選で外し、興南高の左腕・宮城大弥を指名した。1年目にプロ初勝利を挙げると2年目の2021年には13勝をマークして新人王。翌2022年も11勝、2023年も10勝を挙げ、リーグ3連覇に大きく貢献した。キレのいいストレートと100キロに届かないスローカーブなど緩急自在の投球で、チームに欠かせない先発左腕となっている。

3球団競合の石川昂弥を引き当てたのは地元・中日だった。高校通算55本塁打のスラッガーは、3年目の2022年にプロ初アーチを含む5本塁打。2023年には121試合に出場して13本塁打、45打点をマークするなど着実に成長の跡を示している。チームは得点力不足が課題だけに、さらに大きく育つことが期待される。

日本ハムは佐々木朗希を外して、外れ1位でオリックスと競合したJFE西日本の左腕・河野竜生を獲得した。1年目は先発としてプロ初勝利を含む3勝をマーク。2年目は主に中継ぎとして40試合登板で3勝6敗9ホールドの成績を残した。その後も中継ぎ左腕として活躍している。

広島は森下暢仁を一本釣り、阪神は「BIG4」の一角・西純矢

広島は東京六大学で通算15勝の明治大・森下暢仁を単独指名した。オーバースローから投げ込むキレのいいストレートを武器に、1年目から10勝を挙げて新人王。2022年にも10勝するなど4シーズンで通算37勝24敗と毎年コンスタントに白星を挙げている。広島にとって、森下を一本釣りできたのは大きかったと言える。

佐々木朗希の当たりくじを引いたのはロッテの井口資仁監督だった。1年目は一軍に帯同しながら体作りに専念し、2年目の2021年にプロ初勝利を含む3勝。2022年4月10日のオリックス戦では、13者連続を含むプロ野球タイ記録の19奪三振で史上16人目の完全試合を達成した。同年は9勝、2023年も7勝をマーク。球界を代表する速球派として、さらなる成長が期待される。

阪神は奥川恭伸を抽選で外し、創志学園高・西純矢を獲得した。高校時代に星稜・奥川恭伸、大船渡・佐々木朗希、横浜・及川雅貴(現阪神)とともに「高校BIG4」と呼ばれた右腕は、2021年に初登板初先発初勝利。2022年に6勝、2023年にも5勝を挙げてリーグ優勝に貢献した。投球だけでなく打撃でも存在感を放っている。

楽天は佐々木朗希を外して大阪ガスの小深田大翔を指名した。ルーキーイヤーから112試合に出場して打率.288、17盗塁をマーク。2023年には36盗塁で初タイトルも獲得した。俊足強打で楽天打線を引っ張っている。

巨人は堀田賢慎を指名、ソフトバンク佐藤直樹は4年で戦力外

DeNAは桐蔭学園高・森敬斗を単独指名した。2021年に44試合、2022年に61試合に出場するなどキャリアを積んでいるが、2023年はケガもあって9試合に出場したのみ。高い身体能力で期待は高いだけに、素質開花が待たれる。

ソフトバンクは石川昂弥を外してJR西日本・佐藤直樹を指名。1年目は二軍で過ごし、2年目の2021年に25試合に出場した。俊足強肩は折り紙付きだが打撃面が課題で、2023年オフに戦力外通告を受けている。

巨人は奥川恭伸と東芝・宮川哲を抽選で外し、青森山田高・堀田賢慎を指名した。身長186センチ、体重88キロの恵まれた体格を活かし、球威抜群のストレートは最速155キロ。2022年にプロ初勝利を含む2勝を挙げており、まだまだ伸びしろは大きい。

西武は佐々木朗希を外し、巨人と競合した東芝・宮川哲を獲得した。1年目から49試合に登板して2勝13セーブをマークするなど中継ぎとして活躍。2023年は先発に転向したものの1勝どまりだった。

2巡目以下では駿河総合高・紅林弘太郎がオリックス2位、東洋大・佐藤都志也がロッテ2位、明治大・伊勢大夢がDeNA3位、Honda鈴鹿・柘植世那が西武5位、八千代松陰高・長岡秀樹がヤクルト5位、大阪商業大・小野寺暖が阪神育成1位で入団している。

※成績は2023年終了時点

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記事:SPAIA編集部

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