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斉藤和義「ACTIONの頃に砂鉄さんを知ってます」

TBSラジオ

【公式】武田砂鉄のプレ金ナイト

TBSラジオ「武田砂鉄のプレ金ナイト」毎週金曜日の夜10時から放送中!

12月15(金)日の放送回のゲストは、シンガーソングライターの斉藤和義さんでした。

砂鉄さんが出演されたイベントにお越しになったリスナーさんが斉藤和義さんのファンで、斉藤さんのファンクラブの会報を持ってきてくれました。そこには砂鉄さんの書籍を読んでいるとの情報が!その後、『プレ金ナイト』も聴いてくださっているとの情報も頂きました。

斉藤:「『ACTION』の頃に砂鉄さんを知って。『アシタノカレッジ』からずっと。この番組で砂鉄さんが紹介した本は何かと買ったりもするし。砂鉄さんの本もだいたい持ってます。」

斉藤和義さんは『プレ金ナイト』のリスナーであり、砂鉄さんのファンでした!!

「補欠で良かったと思うことにしようって感じですね。」

砂鉄さんは中学時代、サッカー部に所属しポジションはゴールキーパーでしたが、レギュラーにはなれず、3年生の時には後輩に控えキーパーの座すら奪われ、「タケさんのお陰っすよ」的なことを言われたのを未だに覚えています。砂鉄さんはその経験から、補欠だった人の生き方は将来に影響をしているのではないか、という仮説を持っています。そしてゲストの斉藤和義さんも中学時代に野球部に所属していましたが、レギュラーにはなれませんでした。

斉藤:「3年間球拾いで終わって…そもそもあんまり野球のルールも細かい所までよく分かってないまんま入って。(中略)先輩の部室に呼ばれて殴る蹴るが激しい時代で。部長が入るとバットを鉋で四角く削ってより角が立つようにして、それでケツバットをされるっていうのは毎日あれだったので、それで野球が嫌いになったし。それと同時にギターを始めたので、早く帰ってギター弾きたいってなって。もしそれでレギュラーでスポーツも出来たりしてたら、そんなにギターにハマることもなかったんだろうなと思うと、補欠で良かったと思うことにしようって感じですね。」

砂鉄:「全補欠が興奮してますよ。補欠で良かったという。補欠って考える時間めちゃくちゃ多いじゃないですか。レギュラーの人達が必死になってプレイしている時に、こっち何もすることないから、今思えば補欠なりの頭のグジャグジャした感じというのは大事だったのではないかって勝手に思ってんですよね。」

斉藤和義さんと世界情勢の距離感

斉藤さんが2013年に発売した初の語り起しエッセイ『斉藤和義本』では、「僕の歌の元になっているのは、ほとんどは怒りだと思う。 / 中学の頃に遊びで作ってたどこにも発表してない歌は、“パっとしないな”とか“面白くないな”とか、“スッキリしないな”みたいなことばっかり歌ってた。」と書いていました。

砂鉄:「その怒りの感情っていうのは今でも強かったりしますか?」

楽曲制作の元は何なのか、聞いてみました。

斉藤:「そうですね。根っこにはそういうのはある気がしますね。元々歌は全然やっていなかったので、19・20歳ぐらいからだったかな歌は。それまでギターばっかりでギタリストになりたかったんですけど、先輩が弾き語りでブルースっぽいことしている人がいて、ああいうのいいなと思ったりして歌もいいなって思ったんですけど、書くことがない・何を歌うべきかとか全然わかんないし。(中略)書き方がわかんないけど、日記の延長じゃないけど、その頃起きていたような事をなんとなく歌に盛り込んでたら、“こういうのだったら歌いやすい”っていうか…上手い下手関係なく気持ちよく歌えるというか。そういうのからスタートしてるので、結局そういう歌になりがちというか。」

砂鉄:「デビュー曲の『僕の見たビートルズはTVの中』っていう曲の歌詞を追いかけてみると、当時のクウェート侵攻とかイラクの空爆とか、ある意味直接的に反映されてる曲でもあるわけですもんね。」

斉藤:「そうでした。東京に出てきたばっかりの頃だったと思うんですけど、天安門事件とかソビエトが崩壊したり、ベルリンの壁が無くなったりだの、あらゆることが1~2年にドーって起こっていて。ちょっとヤバそうだみたいなのが…ちょっと今にも似てる感じはあるんですけど、今より更に世界中でワーッてなっていて。何かモヤモヤするなって感じの中で出来た曲でしたね。」

砂鉄:「今、社会で起きてることとか世の中の空気みたいなものを、直接的に歌詞にすることも出来るだろうし、間接的に盛り込むことも出来るだろうし、抽象的にすることも出来るだろうし、いろいろな選択肢はあると思うんですけれど、それこそテレビに映る世界情勢とか社会の光景みたいなものを、曲を作る時にどういう距離感で作ることが多いですか?」

斉藤:「曲が先で詩を後に書くパターンが多いので。その中にもいくつかワードが口ついて言ってるなっていうのがあって、そこから広げていくパターンが多いんですけど。その字数にメロディーに合わせてはめてったりとか、やってくうちにこんなこと思ってたんだなとか、あとで自分で知るみたいなパターンもあったり。最初からやっていたワードを広げていくと、これ最近思ってたなとか、そういうパターンが多くて。“これを直接言うぞ”みたいなことで書くことはほぼないんですけどね。」

『ずっと好きだった』の“だぜ”について

砂鉄さんが2015年に発売した初の著作『紋切型社会 ― 言葉で固まる現代を解きほぐす』で、斉藤さんが2010年にリリースした楽曲『ずっと好きだった』のサビで歌われる“だぜ”という語尾について書きました。

砂鉄:「“ずっと好きだったんだぜ”っていうのは何なんだろうって思って。タイトルに“だぜ“は入らないわけじゃないですか。なんで“だぜ”なんですか?」

斉藤:「どうだったかな。多分字が足らなかったからですね。メロディーに。あと2文字いるなってことで…“だよ”じゃないし。関西人だったら…トータス(松本)とかだったら“やで~”でいけると思うんですけど。砂鉄さんの読みましたけど、あれ軽くディスってますよね?」

砂鉄:「どうだろうな…読み返してみないと分かんないけどな~。」

斉藤:「(笑)いいですよ。」

砂鉄:「あれは合わせたと。」

斉藤:「そうです。2文字足らなかったんで。自分でも“だぜかぁ”と思ったんですけど、自分でちょっとプッてしちゃうぐらいの方が意外と良かったりする場合もあるよな~なんてことで入れてた感じ。」

砂鉄:「タイトルには“だぜ”入れなかったですよね。」

斉藤:「タイトルに“だぜ”はそんなに男気ないなっていうか(笑)ちょっと恥ずかしいなって思いましたね。」

砂鉄:「(笑)ある意味思い付きだけれどもっていう作られ方も多いってことですよね?」

斉藤:「そうですね。ほとんど思い付きですね。」

斉藤さんからお土産を頂きました。

お土産は、VICTORの社員であり、砂鉄さんの中学校からの友人であるスギヤマさんに相談されたそうです。斉藤さんが放送中に「ウサギちゃんバッチが欲しい!」と仰っていましたが、ご出演後にお渡しされていました。

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