グランポレール・北海道北斗ヴィンヤードから生まれた限定商品をテイスティング ~グランポレール新商品試飲体験会④
サッポロビールは2024年10月9日、グランポレールワインバートーキョー(中央区銀座)にて、「グランポレール新商品試飲体験会」を開催した。体験会では、同年9月25日に数量限定で発売された4本のワインを試飲できた。
今回は4本のうち、北海道北斗ヴィンヤードの「グランポレール 北斗シャルドネ 2023」と「同 北斗メルロー 2022」の2本を、チーフワインメーカーの多田淳氏とシニアワインメーカーの工藤雅義氏によるトークセッションの内容を交えて紹介する。
北海道北斗ヴィンヤードとは
2018年に北海道北斗市にあるトラピスト修道院の土地を借りて開園。海が一望できる絶景のロケーションだ。安曇野池田ヴィンヤードと同様に、傾斜の大きい南東向きの畑で、ワイン用ぶどうに適した小粒のぶどうが収穫できる。
北海道の畑は、他に契約農家による余市町弘津ヴィンヤードがあるが、こちらはドイツ系やオーストリア系の品種を主に栽培している。夏以降の気温が少し高めの北海道北斗ヴィンヤードは、シャルドネやメルローなどフランス系の品種に向いており、今後も住み分けていくとのこと。
苗の植え付けから5年目を迎えた北海道北斗ヴィンヤードについて、工藤氏は「これぐらいの糖度や酸度でぶどうを収穫したいというプランを教科書的に持っていても、なかなかそれが達成できるところはありませんが、北斗はまさにそれが達成できる畑です。安曇野池田ヴィンヤードの経験から言うと、樹齢が上がるともっともっと香りも出てくるし、味わいの厚みや深みも出てくると思っています」とコメントしている。
グランポレール 北斗シャルドネ 2023
オープン価格(想定販売価格:4880円)
北海道北斗ヴィンヤードのシャルドネのセカンドヴィンテージ。発酵直後から香りの良さに驚かされたそうだ。当初は木樽を使う予定だったが、香りという個性を生かすため、このワインには木樽を使わないと判断。さらに、しっかりと残っている酸を生かしたワインづくりをしたのだという。「昨年よりも樹が1年間成長したことが、味の厚みや香りの複雑さにつながっているのではないか。そういったところが、日本ワインコンクールで評価をいただいて、金賞を獲れたのではないかと個人的に考えています」と多田氏は語る。
工藤氏も、この香りについて「想定外」と表現する。3年目のぶどうの香りは想定内だったそうだが、4年目、そして5年目でどんどん変わってきており、味の厚みや深さも出てきていると考えているそうだ。「2022年との差は香り。やっぱり香りが1年経ったら出てきているし、味の厚みや深さ、特にこってり感が出てきていると思う」とコメントしていた。
【味わい】
洋ナシ、桃、アプリコットなどに優しいかんきつ系の香りが重なった果実感あふれるアロマ。口当たりは柔らかで軽快な酸のあるフレッシュな印象のワインです。
(当日の資料より)
幅広い料理に合わせやすく、トマトなどの酸味のある料理、そして工藤氏が表現するこってり感から、クリーミーな料理にもよく合うワインだった。
グランポレール 北斗メルロー2022
オープン価格(想定販売価格:4880円)
北海道北斗ヴィンヤードで初リリースとなる赤ワイン。香りを生かすために新樽を避け、古樽のみを使った熟成にとどめたという。
工藤氏は、この味わいについて「決してストロングな感じではないが、緻密なタンニンや奥行きもあって、すごく北海道の赤ワインらしい味だと思っています。酸味があるので熟成向きだと思いますし、控えめな樽でバランスよくつくってあります」とコメントしている。
【味わい】
小さな赤いベリー類をほうふつとさせる果実香と熟成由来のアロマがバランスよく調和しています。軽やかなアタックに、繊細なタンニンが心地良い酸と共に持続します。
(当日の資料より)
柔らかさを感じるワインで、レバームースなどの個性的な味わいとも相性が良かった。だしを使った料理など、和食にも合いそうだと感じられた。
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