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【川西拓実(JO1)×井之脇海×柳俊太郎】映画『バジーノイズ』撮影ウラ話

ウレぴあ総研

撮影/稲澤朝博

人気ドラマ『silent』を手掛けた風間太樹監督の最新作で、JO1の川西拓実と桜田ひよりがW主演を務める映画『バジーノイズ』が5月3日(金)より公開となる。

【川西拓実(JO1)×井之脇海×柳俊太郎】映画『バジーノイズ』インタビュー&場面写真

友達も恋人もいらない、自分の頭の中に流れる音を奏でられればそれでいいと思ってきた清澄(川西)が、同じマンションに住む潮(桜田)と出会ったことで、さまざまな人たちとの関係を持つようになり、世界が動き出していく様を音楽とともに紡ぐ物語。

今回は主人公・清澄役の川西と、潮の幼なじみでレコード会社に勤める航太郎役の井之脇海、清澄とバンドを組むベーシストの陸役の柳俊太郎にインタビューを実施。普段はグローバルボーイズグループJO1のメンバーとして、煌びやかなステージで歌って踊る川西の意外な一面や、映画の内容と通じるような青春感のある思い出話など、和気あいあいとした雰囲気の中で語ってくれた。

カッケーなって思いました。男として憧れます

――川西さんは、井之脇さん、柳さんとは初共演でしたが、どんな印象がありましたか。

川西:お二方共にの印象なんですけど、カッケーなって思いました。男として憧れます。大人の余裕といいますか。

柳:恥ずかしい(照笑)。

川西:落ち着きがあるんです。僕なんかまだまだ子どもなので「こういう大人になりたいな」と思いました。

――井之脇さん、柳さんは、川西さんにどんな印象を持っていましたか。

柳:やっぱりJO1のイメージがあるので、ポップで派手なイメージはありました。

井之脇:僕も共演させていただくということで、いろいろな動画を観たりして「すごくカッコいいな」と。

柳:でも話をしてみると、家で一人で(音楽の)トラックを作っていたり、わりと家にこもるのも好きなんだと知りました。それは意外でした。あとは天然というか(笑)、かわいらしい弟感もあって。すごくピュアで透明感がある人だと思いました。

――弟感とは?

柳:ちょこちょこいたずらをしてくる(笑)。後ろからちょんちょんってつついてきたり。かわいいところがある。

井之脇:人懐っこいですよね。現場でお会いしたとき、最初にそう思いました。(川西から)しゃべりかけてきてくれたという印象が強いです。人懐っこいところと、アーティストとしてのカッコいいところとのバランスがとても魅力的です。

――川西さんから見るとお二人は役者としての先輩となりますが、ここは引っ張ってもらったなというような場面はありましたか。

川西:いやもう全部です。僕はこの作品が初めての主演映画で、本当に至らないところだらけだったと思うんですけど、お二人と(潮役の)桜田(ひより)さんが引っ張ってくださったおかげで、この映画が完成することができたと思っています。

井之脇・柳:(ニヤニヤする)

川西:これマジなんですよ!

柳:(映画は)初めてだったの?

川西:はい。初めてでした。

柳:芝居をしているときは全くそんな感じはなかったし、感じさせないくらい堂々としていて。むしろ僕らが引っ張ってもらっていたと思います。

井之脇:自分のペースもきちんと持っていて、お芝居になると“清澄”として現場に居てくれる、頼れる座長感もありました。

川西:(照れながら)優しいですね(笑)。

スター性を持っているのに、すごく役に溶け込んでいる

――井之脇さん、柳さんは川西さんを見ていて、「清澄っぽい」と感じるところはありましたか。

井之脇:清澄が海辺で一人で音を出しているというシーンがあるんですけど、その撮影が僕の初日で。「川西さん、どこに居るんだろう?」と探していたら、現場の端っこのほうで一人で音を出していたんです。

その姿が本当に清澄っぽくて。普段、あれだけのスター性を持っているのに、すごく役に溶け込んでいる感じがしました。他にも、普段からご本人も音楽を作っているだけあって、音楽と向き合っている姿は清澄とリンクする瞬間が多かったです。

柳:本人も本当に音楽が好きなんだなって。撮影以外の時間もずっと楽器を触っているし。もちろん練習もしていましたけど、普通に遊んでいることもあって。パッドをいじったり、僕のベースを「ちょっと貸してください」って言って、やってみたりしていましたね。

――ちなみに井之脇さん、柳さんは再共演となりますが、決まったときはどう思いましたか。 (2021年配信の共演したドラマ『ギヴン』に続いて)「柳さん、またベースだな」とか。

柳:「またベースだな」は確かにある(笑)。

井之脇:ありましたね(笑)。

柳:僕は「海くん、今回は(楽器を)やらないんだ。いいな」って思ったけど。

井之脇:あははは(笑)。僕はまたベースを弾いている柳くんを見れるのかって思って、個人的に楽しみにしていました。前に共演したのが3年前くらいだったから、単純に上達した柳さんのベースを見れたのはうれしかったです。

前(『ギヴン』)の時も一生懸命やっていたとは思うんですけど、さらにうまくなっていて。もともとベーシスト的オーラを持たれているうえに技術も相まって、本物のベーシストに見えました。

――かなり練習はされたのですか。

柳:ベーシストの陸が、指もついていけてないようだったら、説得力がないじゃないですか。この映画をぶち壊してしまうと思ったので、そこは練習を結構しました。前回からベースには触っていなかったので、やっとけば良かったと少し後悔しましたけど(苦笑)。本当に初心者みたいな状態だったので。

――そうは思えないくらい演奏シーンはリアリティがありました。

柳:楽器をやっている人から、観たあとに「(実際に)弾いてたでしょう?」と言っていただけたので、それはうれしかったです。

アイコンタクトでお互いの気持ちが通じているのを感じ合う瞬間もありました

――演奏シーンの撮影はどうでしたか。

柳:音で通じ合うというのがテーマでもあるので、演奏シーンはアイコンタクトでお互いの気持ちが通じているのを感じ合う瞬間もありました。

ドラムの岬役の円井(わん)さんも含めた3人での撮影のときは、円井さんがとにかくストイックにやっていて。もともとドラムの経験があるからうまいんですけど、それでもちょっとでもズレると、ドラムって目立つんですよね。

「もう一回」ってやっているときは、本気で「頑張って」って応援していたし、OKが出たときには、僕らも「よっしゃー!」みたいな(笑)。音楽ものならではのチーム感みたいなものもありました。

川西:僕は演奏しながら、歌を歌いながら、その上でお芝居もするということだったので、どれかだけに意識が集中することがないように、何回も練習をしました。

あと、柳さんもおっしゃっていましたが、弾いているときに陸さんと目が合うシーンは、本当に「ライブしてるな!」っていう感覚になって興奮したし、すごく楽しくなっていました。

柳:結構、目は合ってたよね?

川西:ずっと合ってました(笑)。

柳:自然と合っちゃいましたね(笑)。

川西:あと、急に海くんがドラムを叩き出して、「できるやん! 一番うまいやん!」みたいなこともありました。

井之脇:前の時(『ギヴン』)、ドラムやってて。

柳:海くんは昔から音楽をやっているから、飲み込みも早いんだよ。前の時も一人だけすごかったもん。

井之脇:(照笑)。

――井之脇さんは今回、演奏シーンを観ている立場でしたが。

井之脇:ちょっとしたジェラシーのようなものを感じました(笑)。僕以外の人たちで音を奏でているシーンがあると、最初のころは自分も入りたいと思っていました。でも、最後のライブシーンを撮っていたときは、いい意味で入る余地がないというか。

円井さんを含めた3人で、言葉ではない、音楽を通しての会話ができているのが、外から見ていて感じ取れたので、純粋にライブを観ている感覚になりました。現場で、1ヶ月ぐらいの間一緒に過ごしている中で、そうやって人が音楽を通して繋がっていく様を見れたのはすごく楽しかったです。

「青春だな~」って、思いました

――ちなみに、現場ではお互いになんと呼び合っていたのですか。

井之脇:僕は「川西くん」って呼んでた気がする。

川西:僕は柳くんを「陸さん」って呼んでた。でも海くんを「航太郎」とは呼んでなかった(笑)。

柳:劇中でも(清澄は)「航太郎」って呼ばないよね。「陸さん」は何度か呼ぶけど。

川西:そうなんですよ。1回も呼ばないので。

井之脇:1回も呼ばれてない……。

川西:ちょっと寂しいみたいな(笑)。

――(笑)。3人で一緒に撮影をしていて印象に残っている場面は?

川西:ポスターとかにも使われている4人(清澄、潮、航太郎、陸)で坂を歩くシーン。「青春だな~」って、思いました。

井之脇:うん。

川西:実際に他愛もない話をしながら撮影をしていたので。今でも情景がすぐに思い出せます。

柳:(撮影期間の)後半のほうだったよね。

川西:確か、野球の話をしていて。

柳:そうだそうだ。俺が投げ方を見てもらって。

川西:柳くんの投げ方を見て「今の何点?」「何キロくらい出てた?」とか言って。

井之脇:やってたね(笑)。

柳:2人とも野球が好きで、僕は大谷翔平がメジャーに行ったからハマったみたいなにわかで(笑)。だから「ピッチャーって投げたあと、踏み込んだほうがいいんでしょう?」とか、そういう話をしていました。

――3人とも最初から打ち解けられたのですか。

柳:それが、みんなそんなに口数が多くないっていう(笑)。

川西:確かにそうですね(笑)。正直、僕はお二人に会う時、めちゃめちゃ緊張していました。

井之脇:そうなの? 僕のイメージでは結構話しかけてくれた感じで。

柳:うん。人見知りのイメージはない。

川西:頑張りました(笑)。

――そこは座長として意識するところもあったのですか。

川西:それもありましたけど、純粋にお話をしてみたいという気持ちが強かったです。

僕にとって音楽は生きていく上で欠かせないもの

――本作は“音楽”をテーマした作品ですが、皆さんとって“音楽”とはどんな存在ですか。

井之脇:僕は小さい頃からピアノを習っていたり、わりと音楽に触れてきた人生だと思うんですけど、今回の映画を通して、改めて音楽の力ってすごいなと思いました。音楽って目に見えない振動をみんなで共有できるもので、頭で理解するというより、体で感じるものというか。だからこそ、その記憶って強く残るんだと思うんです。

今日もこの場所で支度をしている時に、遠くから(清澄と陸が組むバンド)アジュールの曲が聴こえてきて、一瞬で撮影当時の光景がよみがえりました。やっぱり体で共有ができるものってパワーがあるなって思いました。

柳:僕は音楽を作ったり、弾いたりというのは、小さい頃、ピアノを少し習ってはいましたけど、すぐに辞めてしまったから、聴く専門という感じで。ただ聴くことはずっと好きで、触れていたので、海くんが言ったように、この曲を聴くとあのときの気持ちや情景が浮かぶというのは、音楽のすごい力だなと思います。

――今回、ベースという楽器に触れたと思いますが、またやってみたいとか、他の楽器にも触れてみたいというような興味は沸きましたか。

柳:ベースに関しては、今回、まだ怖い気持ちはあるんです。(観客に)弾けてないって思われるんじゃないかって。だから、もし次にやるとしたら、もっとちゃんと弾けるようになりたいです。

――本作の撮影以降は触っていないのですか。

柳:確か、現場で「(ベースを)買います」みたいなことを言った記憶が(笑)。

川西・井之脇:言ってましたね(笑)。

柳:「マジで買うし、続けるし。俺の新しい趣味、できたわ」みたいな感じだったんです。けど、終わってからなかなかモチベーションが……。

川西:一旦、離れたら戻ってこれない(笑)。

柳:言い訳ではあるんですけど、ベースって一人でやるには寂しいというか。

――リズムを奏でる楽器ですからね。

柳:あとやっぱりスピーカーにつなげないと、心地良さみたいなのが出ないんです。だから……すみません。

川西・井之脇:あははは(笑)。

――では、川西さんにとって“音楽”とは?

川西:僕にとっては常にそばにあるものだと思いました。今回は映像作品ですけど、やっぱりどこかに音楽がないと寂しいと感じます。個人的には歌って、作って、聴いてと、常に音楽に触れる日々を送っていて、清澄が音楽だけあればいいと思って生きている気持ちもすごく共感できました。僕にとって音楽は生きていく上で欠かせないものです。

――改めて、そんな“音楽”を扱った本作を、どんなふうにお客さんには楽しんでほしいですか。

川西:映像と音楽がマッチし過ぎていて、そこが僕自身は最高だなって思っています。劇中に流れている音楽を聴くだけでも、儚くて、その時の情景が思い浮かぶくらいになっているので、観て、聴いて、楽しんでもらえたらと思います。


取材後、思わず「お腹空いた~(笑)」と本音を漏らした川西さん。井之脇さんと柳さんが心配していると、この日の朝、ダンスレッスンをしてから取材現場に来ていたことを明かしていました。

すると井之脇さんが「それこそ、現場中も同じようなことあったよね?」と思い出し、柳さんも「何十曲も振りを覚えないといけないみたいな」と、撮影当時の思い出話に。川西さんも「僕、めっちゃ文句言ってましたよね」と笑いながら、いつもこんなふうに3人で楽しく会話をしていたんだろうなと感じられる一幕でした。

※【柳】の漢字は、木へんに夘です

作品紹介

映画『バジーノイズ』
2024年5月3日(金・祝)より全国公開

(Medery./瀧本 幸恵)

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