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須藤茉麻、夏目愛海、加藤夕夏、七瀬恋彩ら出演の舞台『幕が上がる』が開幕 舞台写真、公演レポートなどが公開

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舞台『幕が上がる』

2024年8月21日(水)シアター1010にて、舞台『幕が上がる』が開幕した。この度、舞台写真、公演レポート、囲み取材の模様が公開された。

2012年に出版された劇作家・平田オリザによる処女小説を原作とした 舞台『幕が上がる』。平田自身がワークショップなどで関わりを持ち続けてきた高校演劇をテーマに書き下ろした小説は累計10万部を記録し、2015年2月にはももいろクローバーZのメンバー全員が生徒役、黒木華やムロツヨシが先生役で出演した映画化が話題を呼んだ。映画は日本アカデミー賞、TSUTAYA映画ファン賞、報知映画賞などを受賞し、同年5月にはももいろクローバーZのメンバーらにより舞台化。2023年には日向坂46の森本茉莉と山口陽世のW主演で再び舞台化し、連日完売となるほどの反響を得た。

再演を望む声に応えて、8月21日(水)より再演がスタート。脚本・演出は前回に引き続き久保田唱が務め、キャストは須藤茉麻、夏目愛海、加藤夕夏、七瀬恋彩、寶珠山駿、湯本亜美、春名真依、竹内麗、神澤直也、影山ミク、花崎暖、岡村茉奈、相澤瑠香、芳本紗良、宮村大輔、芹沢尚哉、森山栄治、南園みちな、栗山絵美、我膳導、鈴木健介らが集結している。

語り手・部長・演出家として周囲を導くさおり役の須藤は、高校2年から大学生までの変化をチャーミングに見せる。部活や進路、人間関係に悩む様子、家族に対するちょっとぶっきらぼうな話し方など、自然で等身大の女子高生を魅力的に描き出した。夏目はちょっとワガママだが女優としての才能あふれるユッコを愛嬌たっぷりに演じ、ガルル役の七瀬は前向きかつ優しい雰囲気で場を明るくする。実力派の転校生・中西さんを演じる加藤は、凛とした存在感によって彼女の存在感を見せた。
演劇部の副顧問となる吉岡先生(栗山絵美)と生徒たちがお互いに影響を与え合い、全員が演劇に夢中になっていくのを見ているとこちらまでワクワクしてくる。
演技派の2年生・わび助(寶珠山駿)をはじめとする後輩たちも、それぞれのシーンでしっかりと見せ場を作り、部活動の楽しさや青春の眩しさを伝えてくれる。演劇にのめり込んでいく姿を高校生らしい勢いと熱量で表現するキャスト陣に引き込まれた。

高校生たちの青春物語であると同時に、家族がかけてくれる声、授業の中で出会う思わぬヒントなど、周囲の人々との関わりも丁寧に描かれている。公演や大会のシーンでは客席に座る親や先生たちが涙を流したり、セリフに大きく頷いたり。魅力的な芝居をする生徒たち、演出家としてそれをまとめるさおりのモノローグに心を掴まれると同時に、舞台に心を動かされている観客に共感できるのも面白さだ。

ゲネプロ終了後の囲み取材には、須藤茉麻・夏目愛海・加藤夕夏・七瀬恋彩が登壇。
初日に向けた意気込みを聞かれた須藤は「今回は主演を務めましたが、膨大なセリフ量で稽古中はずっと台本と向き合っていました。でも、キャストの皆さんが本当にあたたかく背中を押してくれ、励ましてくれました。改めて気持ちを引き締め、本番に挑みたいと思っています」と語る。

夏目は「今回は実年齢より若い高校生役ということで、フレッシュさや元気さが必要でした。稽古の中でユッコを知るため多くの時間を使ったので、それをお客様にも伝えられたら。キャスト全員で紡いできた物語をたくさんの方にお届けしたいです!」と意気込み、加藤は「私が演じる中西さんは演劇をしたい思いはあるけど上手く周りと関われない役。同じ方向を向いて全国を目指してくれる仲間に出会えた中西さんを羨ましく思いながら演じました。『銀河鉄道の夜』は、みんな離れているけどみんな一つという物語。 人との思い出があって今の自分がいると思うので、そういう意味では一人だけどたくさんの人と生きている。この物語を通して大事なことに気づけたので、見てくださった方にも思いが伝わったら」と語り、七瀬は「稽古場でも楽しかったですが、衣装やマイクをつけて舞台に立つとドキドキとワクワクが入り混じって興奮しました。作中でも“たかが部活”だったのがいろいろな人と出会って熱中し、本当の楽しさに出会ってのめり込んでいく。私もゲネプロで本当の楽しさを楽しめたと思います。さらに気合を入れて頑張ります」と笑顔を見せた。

作品の見どころと役のポイントを聞かれた須藤は「私が演じるさおりが主軸の物語で、3年ほどの様子が描かれています。恋彩が言ったように、最初は“たかが部活”だったのが最後には本気になる。何かに打ち込む姿が皆さんの心に響くように頑張って演じています。素敵な原作を舞台ならではの楽しさでお届けできたら」とアピールする。
舞台版ならではの魅力を聞かれた夏目は「小説・映画と舞台で、同じ作品でも全く違う印象だと思います。初めて舞台を見る方もいると思いますが、舞台はなまものなので、毎公演違うものを感じられるかもしれません。たくさんの方に生の舞台の良さを感じてもらいたいです」と語る。

今回は足立区の小中高生と保護者が観劇し、通常とはまた違った雰囲気のゲネプロとなった。加藤は「緊張感もありましたが、優しく暖かい目で見てくださっているのが伝わり嬉しかったです」と振り返る。これから演劇を志す学生に向けては、「2時間半を共に過ごす特別感が演劇の楽しさや幸福だと思います。舞台上でいろいろな場所に行けるのも、登場人物が同じ次元にいて目の前で物語が進むのも演劇の魅力。皆さんも舞台に立つ側の楽しさを感じていただけたら嬉しいです」と呼びかけた。
続いて稽古場や楽屋エピソードを聞かれると、七瀬が「今回は緊張感とゆるさが程よい空気感(笑)。大人組からのアドバイスを吸収しながらいい作品を積み上げてきました」とカンパニーの良さを語る。

最後に、七瀬は「この作品を見て、本当の楽しさを実感していただけたら。たかが部活というところから火がついて、芝居沼にハマったからこその楽しさをもっと伝えたいです。皆さんが何かに本気になる時の勇気になればいいなと思っています」、加藤は「高校演劇部の青春物語で、何か打ち込めるものを見つけた高校生たちの人生の幕が上がるお話。その瞬間を何度も見にきていただけたら嬉しいです」と話す。
夏目は「千秋楽は配信もありますが、やっぱり劇場に足を運んでいただけたらというのが私たちの気持ちです。劇場でお待ちしています!」と呼びかけ、須藤が「素敵な原作をリスペクトしつつ、舞台ならではの面白さや魅力を存分にお伝えしたい。主演としてさおりの人生を背負って、真ん中で堂々とお芝居したいと思っています」と、楽しみにしている方々に向けて語った。

本作は8月21日(水)~25日(日)までシアター1010にて上演。平日公演はアフタートークショー、25日(日)の夜公演は千穐楽スペシャルカーテンコールも開催される。また、9月14日(土)には大阪公演も行われる。

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