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自分で米を育てる「バケツ稲」が人気? おむすびを180日かけて育て食べる感動体験とは?

新しい働き方メディア

令和の米不足に対して「バケツ稲」で考える「食育」

2024年に始まった「令和の米騒動」。農水省の発表では、3度目の備蓄米が放出されたにもかかわらず、15週連続で米の店頭平均価格が上昇し、5キロあたり4217円という高値を推移。「米」という字は八十八もの手間がかかることから作られたと言われています。米不足の今だからこそ、稲作を通じて私たちの主食を考えるきっかけとなるのが「バケツ稲」。

【写真で見る】バケツ稲の全行程!種まきからお米の収穫、しめ縄作りまで

実は、家庭でもバケツと土と水があれば、ベランダでもに小さなたんぼを作ることができるのです。

家庭科力研究家の中村純子さんは『1粒のお米から、おむすびからしめ縄作りまで! バケツ稲づくり」(Booko出版)を自費出版。たった1つのおむすびを180日かけて作る感動体験を伝えている。

マンションのベランダでもバケツがあればお米を育てられる!

本書では、家庭科力研究科として、衣食住にダズ触ってきた著者・中村純子さんが、自宅で取り組んでいる「バケツ稲づくり」のノウハウを惜しみなく公開。

種もみ選びから、田植え、稲刈り、脱穀、精米、さらには「おむすび作り」「しめ縄作り」までを、イラストと写真で完全図解。

お米は稲の種

苗をバケツに植える

稲を育てる

自分で育てたお米でつくった「おむすび」と「しめ縄」

「お米は八十八の手間がかかる」と言われますが、実際に1粒の種もみから育てることで、その意味を体感することができます。

1個のおむすびを握るために、2つのバケツで育てた稲が必要。「30粒の種もみから30本の稲を育て、約70gのお米が収穫できます」と中村さん地元の小学校でも家庭科実習サポートなどで食育に取り組んでいます。

「育てる過程で、食べ物のありがたさを自然と学ぶことができます」と、令和の米不足の今こそ、お米の大切さを知って欲しいと訴える。

教育現場もバケツ稲に関心

食育にぴったりのバケツ稲だが、水質管理が必要なため、夏休みのある学校では取り入れることが難しい。

しかし、中村さんが家庭科実習をサポートする小学校からも、「社会科(農業)、総合学習、図工(しめ縄づくり)につなげられると思い、バケツ稲に挑戦したいなと考えています!」(地元小学校・5年部主任)と刈り取りの終わった稲穂を使った授業への関心が寄せられています。

お米は食べるだけではなく、稲穂でお正月のしめ縄を作ることができる。米を育て、食べ、最後はしめ縄にして新年を迎えるという一連の体験はまさに「感動体験」と言える。

おむすび1個を握るのに、バケツ2個分の稲が必要なため、米価高騰において家計の助けにはならないかもしれない。しかし、自分の手でお米を育てることで、これまでの食べ残しや売れ残りなどのフードロス、米1粒の大切さを考えるきっかけにはなるかもしれません。

中村純子
家庭科力研究家。栄養士。料理講師。お料理イラストレーター。静岡県三島市在住。短大卒業後、30 年にわたり料理に携わる。ABC Cooking Studio では講師を務めると同時に料理の手順を視覚化したイラストレシピを考案・制作。最後まで使い切る暮らしを続け、着物リメイク、編み物、金継ぎなどの手仕事のほか、畑で無農薬の野菜作りも。小学校での家庭科実習サポートにも取り組む。食のみにとどまらず「衣食住」を見つめ直す家庭科力の向上を目指し、出版プラットフォームBookoを活用して『バケツ稲づくり』を自費出版。

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