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博物館で「再発見」されたむかわ竜(カムイサウルス)とは?【眠れなくなるほど面白い 図解 古生物の話】

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博物館で「再発見」されたむかわ竜(カムイサウルス)とは?【眠れなくなるほど面白い 図解 古生物の話】

むかわ竜(カムイサウルス)

博物館で「再発見」された日本の恐竜

むかわ竜(学名カムイサウルス・ジャポニクス)は、中生代白亜紀後期に、日本の北海道付近にいた四足歩行をする植物食恐竜(鳥盤類、鳥脚類)です。

最初の化石(尾の一部)は2003年に北海道勇払郡むかわ町(現・むかわ町穂別)で見つかっていました。

しかし白亜紀には海だったアンモナイトなどの出る地層から発見されたため、海の爬虫類の首長竜の化石とされ、詳しい調査はされず、地元の博物館に保管されていたのです。

その後、フタバスズキリュウの記載論文を発表した首長竜の専門家である佐藤たまき先生の調査で「首長竜ではなく恐竜の化石ではないか」と指摘されたことで、事態は一変します。

2013年から、恐竜の専門家である北海道大学総合博物館の小林快次先生を中心とした本格的な発掘調査が始まり、白亜紀後期のハドロサウルス類とみられる恐竜の約8割の化石が発見されました。ほぼ全身の恐竜骨格が見つかるのは日本国内では初めてという快挙でした。

「むかわ竜」の愛称で一躍有名になったこの化石は、2019年に小林先生により新属新種として正式に発表され、カムイサウルス・ジャポニクスと名付けられています。これで、日本国内で発見され学名がついた恐竜は8種目となりました。

むかわ竜が新種と認定されたのは、背骨にむかわ竜固有の特徴があったからです。

もし博物館での「再発見」がなければ、今もむかわ竜は地層に眠っていたかもしれません。陸にいたはずの恐竜の化石が、海の地層から見つかったのは、死後、川か波によって沖合に流れたからだと考えられています。

むかわ竜(カムイサウルス)

むかわ竜(カムイサウルス)
中世代白亜紀後期 爬虫類 恐竜類 鳥盤類 鳥脚類
ハドロサウルス類
約8メートル

正式名称であるカムイサウルス・ジャポニクスは、「日本の竜の神」を意味する。2体目の全身骨格の復元は、クラウドファンディングを通じて行なわれた。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 古生物の話』代表監修:大橋 智之

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