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神様になってメルヘンの国へ!? コジコジの世界に没入できる『COJI-COJI THE NONSENSE WORLD』レポート

SPICE

『COJI-COJI THE NONSENSE WORLD』

2024年11月30日(土)から12月29日(日)まで、東京都墨田区の東京ソラマチ(R) スペース634にて、人気作品『コジコジ』のイベント『COJI-COJI THE NONSENSE WORLD(コジコジ ザ ナンセンスワールド)』が開催されている。

さくらももこ原作の漫画『コジコジ』は、謎の宇宙生命体・コジコジが、メルヘンの国を舞台にユニークなクラスメイトたちと過ごす不思議な日常が描かれる。ファンタジックな世界観ながら含蓄ある言葉やナンセンスなギャグが展開、現在でもファンを増やし続けている名作だ。アニメ放送から20年以上経った現在でも、その作品の奥深さが注目を集めている。

本イベントは『コジコジ』の漫画原作30周年を記念して実施するもので、来場者がメルヘンの国に入り込むことができる体験型の展示である。以下、内覧会の様子をレポートしよう。

神様になってメルヘンの国へ!?

展示冒頭にあるのれんでは、コジコジのかわいらしくも美麗なイラストが堪能できる。その先にある複数ののれんには、メルヘンの国の住人である天使のルルと、この国では有名人の物知りじいさんによる「神様ってどんな人?」というやりとりが漫画で描かれている。

会場入口にあるのれん

奥へ行くにつれ、ルルちゃんと物知りじいさんのやりとりが進んでいく

奥に辿り着くと、パネルと共に「神様ご本人様」のたすきが。メルヘンの国の住民は、「江戸ッ子の国の人間」を神様だと思い込んでいるので、来場者はたすきをかけて神様に扮して会場を回る。なおスタッフは「神様ご案内係」とのことで、神様気分を盛り上げてくれる。

「神様ご本人様」のたすき

神様になるとメルヘンの国の住人から歓迎を受け、王侯貴族風の衣裳をつけたコジコジたちに出迎えられる。更に進むとコジコジのスタチュー、サインをすると住人たちに喜んでもらえる「神様サイン会」、「江戸ッ子の国の人間」に扮してのフォトスポット、音と映像にすっぽりと囲まれる大スクリーンの空間など、展示を体験して没入することができる仕掛けが満載だ。まるでメルヘンの国の観光名所を巡っているような気持ちになれる。

来場者はメルヘンの国の住人に「神様」として歓迎される (写真=オフィシャル提供)

王侯貴族風の衣裳をつけたコジコジたちの肖像

コジコジのスタチュー

フォトスポット

没入できる大スクリーンの空間


見どころや仕掛けが盛りだくさんの空間

見どころがたくさんある会場のなかでも、ピンク色の華やかな「ロマンス!?の部屋」は圧巻だ。作中、メルヘンの国の住人には好きな人や気になる人がいて、様々なドラマが繰り広げられる。本イベントでは、特に注目したいキャラクターやエピソードを取り上げている。

天使の吾作が怪人スージーに抱く想い、ナゾのブルガリア人ジョニーとお天気の神様・ハレハレ君が共有する時間、お正月の精・正月君とひな祭りの精・ひな子のやりとり……複雑で繊細で、少し切ない感情を示すセリフや名場面がずらりと並ぶ。壁面などにあるドアや箱を開くと、思わずハッとするものが現れるのも楽しい。

「ロマンス!?の部屋」吾作とスージー

「不思議屋」の展示も必見だ。不思議屋は奇妙な事象を起こす人物で、見た目は怪しいがメルヘンの国にもファンがいる。そんな不思議屋のつくりだす空間は、暗闇の中で光る絵や文字、シュールな映像に囲まれるスポットなど、意外性を楽しめるギミックでいっぱいだ。どんな不思議が隠れているのか、歩き回って確認してほしい。

不思議屋の入り口

不思議屋の空間

不思議屋の空間


コジコジの奥深い魅力をたっぷり堪能

見た目や雰囲気はかわいいが、シュールなギャグやブラックユーモア満載で、話の展開や会話に含蓄があるのも『コジコジ』の特徴。本展はそんな『コジコジ』の奥深い魅力をたっぷり紹介している。

天使のルルと吾作の羽は取り外すことができるのか。メルヘンの国に悪者がいるのはなぜなのか。素朴だが本質的な問題が提示されており、思わず立ち止まって考えたくなる展示もある。

会場風景

アニメ『さくらももこ劇場・コジコジ』監督の高木淳や声優のあおきさやか、漫画原作の作者であるさくらももこのアシスタントを務めていた小萩ぼたんへのインタビューや、彼らが所持していたグッズなども。コジコジがいかに多くの人に影響を与え、愛され、大切にされてきたのか実感できる。

国内外のコジコジの出版物や、歴代のコジコジグッズが紹介されているのも嬉しい。コミックスの扉絵をモチーフにしたアートでは、キャラクターの愛らしさや絵の美しさを立体などで堪能できる。

国内外の出版物がずらりと並ぶ

コミックスの扉絵をモチーフにしたアートのコーナー

物販コーナーも大変充実していて、今回キービジュアルになったコジコジのグッズやアクリルスタンド、各種アパレルなど、カラフルで素敵なグッズが揃っている。

物販コーナー

漫画原作30周年の現在でも愛され、新しいファンを獲得している『コジコジ』。本イベントを体験すると、キャラクターのかわいさや不思議なリアリティを実感すると共に、言葉が深くて示唆に富み、現代社会にも当てはまる普遍性を持つ物語なのだと実感した。コジコジの世界観にどっぷり浸ることができる『COJI-COJI THE NONSENSE WORLD』は、12月29日(日)まで、東京ソラマチ スペース634にて開催中。

文・写真=中野昭子

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