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「4度目の正直で歓喜の瞬間!」キャスティングゲームで2m37cmバショウカジキを好捕【長崎】

TSURINEWS

バショウカジキ浮上(提供:週刊つりニュース西部版APC・井上健司)

9月某日、釣友から長崎でカジキが釣れているとの誘いがあり、早速行ってみることに。

長崎でカジキを狙う

私はうん十年前にハワイでトローリングによるカジキ釣りをした経験があるが、これまで釣り上げた実績はなく、遊漁船からのキャスティングによるチャレンジも初めて。事前に船長からタックルについて聞き、準備する。

カジキ狙いのタックル(作図:週刊つりニュース西部版APC・井上健司)

ロッドはOCEA PLUGGER FLEXDRIVE S83MH、リールはTWINPOWER SW10000、これにPEライン6号250m巻きでリーダーは100lb。ベイトがウルメイワシで10cm前後サイズとのことなので、120~130の青物用プラグを各種用意した。

今回は長崎の遊漁船、Fishing Cats Brutus(フィッシングキャッツ ブルータス)にお世話になり午前6時30分集合の7時出船。出船時間が遅めだなと思っていたら、カジキは日が上がってから活性がでるとのことで納得。

アワセは厳禁

天候は晴れ。風も波も穏やかで釣り人にとっては快適だが、カジキにはどうなのだろう?群れや鳥山を探しながらの釣り。乗船者みんなで周囲を見渡しながら、カジキのライズやセイル、鳥山を探して走る。船長も目視しながら、実績のあった海域を順に巡っていく。

移動中はレクチャーがあり、難しさを感じると同時に、イメージトレーニングでみんなワクワクが全開。「カジキの口は硬く、なかなかフックが刺さらない。ヒラマサのようなアワセは厳禁。ドラグは緩めておいてジャンジャン走らせてよい」とは船長談。この「アワセ厳禁」が、後に私のやらかしにつながる…。

出船して40分ほど。前方にカジキのライズがあり、船内が急に慌ただしくなる。事前にじゃんけんで決めておいた釣座にそれぞれスタンバイ。船長の号令とともにキャストが始まる。最初に手応えを得たのは誘ってくれた釣友だった。ルアーの着水と同時にほぼリアクションでヒット!豪快な横っ飛びでルアーに飛びついた!残念ながらバイトのみに終わってしまい、さらに移動。

同船者に2m60cmヒット

3回目のチャンスだっただろうか。釣友が誘ったもうひとりの同船者にバイト。上手く乗せることができたようでドラグが鳴り響いている。急いで周りの人はルアーを回収し、カジキとの一対一の戦いが始まった!船長が船を操船し、カジキを追いながら少しずつ巻き取って浮かせていく。急に水面から大きくジャンプするなどの派手な演出に耐えながら少しずつ寄せていくが、相手も巨体で体力もあるため一進一退が続く。

ファイト開始から30分ほどだろうか、ジャンプ力も弱まり、船べりに近づいてきた。カジキも限界のようだ。船を平行に走らせて船長がギャフを打つ!そして歓喜の瞬間が訪れた。サイズは2m60cmの大型だった。やはりフックは貫通しておらず。鼻の部分に先端が引っかかっている程度。カジキの口恐るべし。

実は私も3バイトあり、そのうち1バイトは明らかに乗っていたのだが、アワセ厳禁を拡大解釈でテンションをかけ忘れという失態。乗せる率を上げるため、船長からフックを1つ大きくしてみては?とのアドバイスがあったので、前を2/0、後ろを4/0に変更してみた。

突然水面が炸裂

昼前、私に4度目の正直、チャンスが訪れる。ローテーションで先頭の釣座に立った1投目、突然水面が炸裂してルアーにカジキが襲いかかった!が、ラインにテンションがかからない。それどころか緩みまくっている。一瞬戸惑ったが、どうやらカジキがルアーをくわえて船めがけて突進してきていたのだ。

慌ててラインを巻き取りテンションをかけると一気にドラグが走る。船長の指示と応援が飛ぶ中で戦いの開始だ!先ほどと同様に船長が操船でカジキとの間合いを詰めてくれるのでタイミングを合わせてリールを巻き、お互いの呼吸を合わせて慎重にやり取りしていく。

最初に寄せた際、ギャフを打つために浮かせようとしたが全く浮かず。力を入れようにも、貫通していないであろうフックが頭をよぎる。しかもまだまだカジキは体力があるようで、今度は船の下から反対側に突っ走る。慌てて私も反対舷へ。そして何回目のチャレンジだろう。ついに魚が体を水面に浮かせた。

バショウカジキキャッチ(提供:週刊つりニュース西部版APC・井上健司)

すかさず船長がギャフを打ち、無事船内に引き上げることができた。当日2度目の歓喜が沸き上がった瞬間だ!ヒットルアーはRERISE S130。この日はこれが一番バイトがあった。フックを変更したことも功を奏したようだ。

歓喜の2m37cm

私の釣り上げたバショウカジキは2m37cm、推定で35kgほどだろうか。達成感と疲労感が合わさった、何ともいえない最高の気持ちだった。

その後、釣り上げた2人は残りの2人のフォローに回り、何度かチャンスはあったが残念ながらタイムアウトとなり、この日は4人で船中2尾の結果となった。

初めてのカジキキャスティングだったが、奇跡ともいえるような体験だった。この釣りは忍耐力も必要だが、大型で美しい魚体を持つバショウカジキに出会え、長い時間のファイトも非常に楽しい。そして何より夢がある釣りだ。シーズンは8月中旬から10月中旬ぐらいまでとのことなので、ぜひチャレンジしてみてほしい。

同船はダイワのテスターをされている船長が今年7月に始められた遊漁船。海域とカジキを知り尽くした船長が、的確なアドバイスとていねいな説明で釣果の確率を上げてくれる。ほかにもボートヒラスズキなどもされているので、興味のある人はHP検索、予約は公式LINEや電話で。

<週刊つりニュース西部版APC・井上健司/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース西部版』2025年10月10日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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