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大磯伝統漁 地引網「台舟」知って 高齢化で継承不安も

タウンニュース

「台舟」の地引網の様子(提供写真)

明治時代から続く大磯の伝統的な地引網「台舟」が高齢化等による人材不足で、継承の危機を迎えている。代表の仲手川博さん(75)は、「昔は『背中を見て覚えろ』という世界だったけれど今は違う。興味のある人は気軽に体験しにきてほしい」と呼び掛ける。

台舟は、大磯町のこゆるぎ浜などで150年の歴史を持つ地引網グループ。親方の仲手川章さん(84)の指導のもと、遠浅の砂浜という地形を生かし、早朝5時30分頃から300〜400m沖に一艘の舟で回り込んで、袋状に広がる網を仕掛ける。1時間ほどして機械と人力で網を引く伝統漁だ。シラスのほか、時期によってサワラ、アジ、サバ、タイなどがかかるという。

大磯二宮漁業協同組合に加盟しており、漁獲は大磯コネクトのほか、小田原や平塚の魚市場に出荷する。観光地引網では獲れた魚を参加者らで持ち帰ったり、その場で調理して食べたりする。

台舟は現在、30代〜80代の大磯町民のほか、町外からの登録者30人ほどで構成されている。かつては農業と兼業する「半農・半漁」としている人が多かったが、ライフスタイルの変化から、サラリーマンや子育て世帯の参加者も増えているといいう。

そのため、これまで漁に出ていた平日に、漁を行うための必要最低人数の12人を確保するのが難しいのが現状だ。現在、漁に出るのは人員が確保しやすく、観光地引網として予約が入る土日に限られている。

仲手川博さんは、「数年前までは60代の定年退職後の仲間で構成されていたけれど、それでもみんな年を取っていく。このすばらしい光景を知らないのはもったいない。楽しさをわかちあいたい」とこゆるぎ浜の景色に目を細めていた。

詳細や観光地引網の申し込みはホームページから。

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